2014-4-20 11:18
生徒記録1
生徒1「先生、先生!おれ、映画好きなんだよね。映画の本ってないの??」
ぼく「映画の本は、7類の棚の真ん中くらいにあるよ。案内するね」
ぼく「ヒッチコックとか黒澤とかしかないけど…」
生徒1「えー、知らない人だな…。アベンジャーズとかないの?」
ぼく(少年よ…「日本よ、これが映画だ」という宣伝文句に踊らされてはいけない…映画というのはね…)
生徒1「あんまり映画の本ってないんだね」
ぼく「そうだねー、ごめんねー」
別日の朝
生徒2「先生、貸出ってもう始まってる?」
ぼく「8:45からだから、まだだよ」
生徒2「えー、そうなの?先生、わたし早退するから、いま借りてもいい?お願いー」
ぼく「早退?どうしたの」
生徒2「わたしの目、なんか変でしょ」
ぼく「わーほんとだーどうしたのかなー?ものもらいかなー?(別に変ではないが)」
生徒2「ちがうよ。先生、わたし、いつも数珠つけてるでしょ?」
ぼく「そうだね(知らんが)」
生徒2「今日、忘れたから。なんか、肩も重くて。取り憑かれてると思う。目が痛いのもそのせいかも。ね?」
ぼく「あ、うん、そうだね」
生徒2「だから帰るの!」
ぼく「はーい、お大事にねー」
別日の放課後
生徒3「いえーい!クーラーついてるー!」
ぼく(来たな問題児。こいつ騒ぐし本棚の上に座るし嫌なんだよなー)
生徒3「いえーいいえーい!」
ぼく「……(なんかめんどくさいし、人も少ないから今日は叱らなくていいかな)」
生徒3「いえーい…」
ぼく「……」
生徒3「……」
生徒3「おい、○○(子分の名前)!奥のほう(の本棚に)座ろうぜー!」
生徒4「えー、だめだよ…また怒られるよ…」
生徒3「いいからこいよ!」
ぼく「……(もうなんでもやれよ)」
生徒3「……」
生徒4「……」
生徒3「……」
五分後
生徒3「…………」
生徒4「…………」
生徒3「…………」
生徒4「……あ、おれ、そろそろ部活だから帰るね」
生徒3「わかった、じゃーなー」
生徒3「……」
十分後
生徒3「…………」
生徒3「…………」
ぼく(何もすることないんなら帰れよ)
生徒3「…………」
ぼく(さみしそうだな)
生徒3「…………」
ぼく(あ、立った。帰るのかな)
生徒3「…………」(うろうろ)
ぼく(かまってほしいんだな…そうはいかんぞ。掲示板の荒らしと同じだ…かまうだけ調子にのるんだよ…)
生徒3「…………」
ぼく(あ、出てった)
数分後
「いけいけ○○中!おせおせ○○中!」
ぼく(あー、野球部の応援練習はじまった…)
「いけいけ○○中!おせおせ○○中!」
ぼく(元気でよろしいですが、声が響くので窓を閉めさせていただきます)
廊下
ぼく(あ、生徒3くんだ。まだ帰ってなかったのか)
生徒3「…………」
ぼく(熱心に応援練習見てるな。何が楽しいんだろ)
ぼく(窓閉めるか)
生徒3「…………」(無言で窓閉める)
ぼく「あ、手伝ってくれるの?ありがとう」
生徒3「……うす」
ぼく(……悪い子じゃないのかなぁ。なんか悪いことしたな…)
生徒3「……じゃあ」
ぼく「はーい、さようならー」
ぼく(……次来たらかまってやろうかなぁ)