春の夜風のかえりみち

楽しかったおもいでは

一瞬できえてしまう

桜みたいにはらはら散って

ピンク色なんてなかったみたいに

一瞬でみどりが生い茂る

一瞬で儚いおもいでとなるのを

寂しいとおもうのは

いけないことなのか

ゆるされることなのか

前を向きたいわたしの

唯一の甘えのような後ろ髪を

いつかはさわやかに吹く風が

落ち着かせてくれたらいいのにと

いまは

まだ

おもうだけ



どんなにうつくしいひとになれば

あなたのこころはわたしへ傾くの?

どんなにきれいに笑えたら

あなたのこころはすこやかに晴れるの?

そしてそのまま

ずっとこっちを

見ていてくれるのかなぁ

ずっとなんて、やっぱり

ないのかなぁ




弱気なわたしよ

どこかへ飛んでいけ

すてきな明日の夢だけ

見させてよ

がんばった今日には

お疲れ様と

ふかふかのおふとんで

おやすみを