ハッピーエンドじゃなくても

いいんだって

思った

そう思ったら

なみだがでた

そっか、なんだ

それでもいいんだ

大切に想ったことに

おもいつづけたことに

大いに意味があったのだと

気がついたんだった




それならわたし

今までのあんなことやこんなこと

よからぬことも

みっともないことも

ぜんぶぜんぶ

ただのきれいな想い出だ

よかった

それこそ花束にして

さかさにつるして

きれいなドライフラワーにして

壁に飾りたい





ああなんか

ひとつ

またひとつ

腑に落ちていく

許していく

みとめていく

受け入れていく

とてもゆっくりだけれど

そんな人生が

くるしくてたのしいのかな




高校生のころ

考えても考えても

答えがなくてかなしかった




いつのまにか

ひとりで考えて

ずっと考えて

そしたらちゃんと

答えが出せるようになった




何にも変わらない気がするけど

ずっと強くなったよ

強いふりじゃなくて

ちゃんと強くなったよ




あんなに考えてもわからなかったことにも

ちゃんと答えがあって

あのなみだとか

くるしいも

ぜんぶ無駄じゃなかった

ぜんぶに意味があったよ



あなたのことを、想って

わたしは

なんて言えばいいんだろう

そもそもこれは

好きという、感情なのだろうか




世の中の恋は

そのほとんとが

叶わないんだって

知っている



だけどただ

たったひとりのひとを想って

恋焦がれるくるしさは

生きている者だけが持てる

しあわせなのかもしれない



好きっていうことが

今はよくわからないけど

わたしもだれかを

苦しいくらいに好きと

おもったことがあった



募らせた好きを

なげかけることもなく

なかったことみたいに

にせものの笑顔に

隠してとじこめた




どうしても言いたかった

言えないままの

わたしが先に好きになったのに

先をこされてしまった好き



あのこはがんばったから

わたしはがんばれなかったから

しかたない

それが5年越しの好きの結末



おめでとうって言ったのは

嘘じゃなくて

君がしあわせなら

こころからよかった




あのとき言えなくて

消えないままになった好きは

こっそり持ったまま

きれいにとっている



言いたかったけど

言えなかった

言いたかったのに

勇気がなかった

だけど誰より

嫌いで好きだった

君のことが

大嫌いで大好きだったよ





運命なんてなくても

神様なんていなくても

わたしは君に言いたい

生まれ変わったら

こんどはちゃんと先に言う

何回でも言う

君のことが好きだよ























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