彼と

妊娠についてはなしたことがあります




それも

彼とわたしとの間に

こどもができちゃったっていう

疑惑が生じたことがあったから





そのときの彼の行動ははやくて

どうしようと立ち竦んでいるようなわたしと違って

すぐにたくさん調べて行動にうつしてくれました



それから話し合いました

わたしのきもちをすごく尊重してくれたと思います




たくさん話して

お互いのすべての気持ちをはなして

その上でわたしたちが出した答えは

もし本当にできていたら

おろそうってことだった





わたしは大泣きして

彼はずっと寄り添ってくれました




避妊だとか、そういったことは

尋常でないくらい

すごくしっかりしてくれていた彼でした




こんなにちゃんとしたひといるんだって

わたしがびっくりするくらい

まともな考えを持っていて



彼なりに最善を尽くしてくれてたのは

わたしがいちばんよく知っています




そのうえでこうなったのに

費用は俺が全部なんとかするから、

ほんまにごめんなって

泣きそうになりながら

言ってくれました





産んでとか育てようとか言われたわけじゃないのに

こんなに安心するものなんだとおもったのを覚えています



結果、大丈夫だったので

とんだお騒がせになってしまったけれど


他にも書いてないことは

たくさんありますが

今はもう

彼と会っていたことに

後悔は何もないです



なにそれって

だから何って思う人もいるかもしれないけど

彼でよかったんだなって

わたしは思いました




彼と会っていたのには

理由がありました

純粋さに救われて

思いがけないことを教わって

それから深い傷が癒えていったのも確かです



嫌いになって別れるのが得意なわたしも

彼とは大好きなまま

お別れできそうです






どっぷりはまっているとか

そんなわけではありませんでした





いつでもさよならできるように

ずっと考えていました





来月、最後にあのカフェへ行って

窓からみえるあの景色を目に焼き付けて

さよならしてきます



最後に見たかった景色は

何気ないけどだいすきな

彼と見るあの景色でした






なんでかわからないけど

ぎゅって握るのに

優しさがいっぱい伝わるような

安心感のある

彼の手がだいすきでした




わたしが髪をなでられたり

手を握ったりするのがだいすきなのには

優しいだれかさんが教えてくれたように

そんな理由があったんだと

昨日知って妙に納得しました




わたしは

もらうべきはずの愛情を

もらい損ねて大人になりました




仕方ないことだってあるし

人のせいにするのは

間違っているかもしれないけど




わたしの性格は

わたしがつくったものではないところもあって

生きづらくもどかしいことが多いです




誰しもいろんな境遇があって

人生って成り立っているけれど



わたしはだからといって屈せずに

なるべくまっすぐに

生きていきたいです




自死みたいなことは

もう経験したけど

それでもこうして生かされてるので

つらくても生きなさいと

言われたみたいにおもいます



生きてる意味が

今はなくても

これからつくりたいです




正直なところ

誰だって

いつでも死ととなりあわせです



でもどうにかして

生きるほうを選べているっていうだけ




生きていれば

ちゃんとしあわせもあることを

わたしは知っているから

まだ大丈夫です




いまつらい気持ちに襲われているあなたも

どうかすこしだけ

大丈夫って思ってくれますように