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6月18日

どれだけ時間が流れたって
戻ってきてしまう感情とか感覚というのは

やはり存在する。



グミ科
空飛ぶプロペラ
カラスの某報員

旅行するコーヒー
紙切れを照らすバス
神社のワームホール

宇宙戦艦
きゅうり
顔のない化け物

大きな魚
エアーダクト
綿の津波

魔王の宮殿
ポーズはそのまま
エイが笑う左手

樹海の船
ピーターラビットのお気に入り
卑猥な苺ケーキ

青色カーテン
赤色カーテン
ハートがなくなった女の子の話

どうしようもない
ポップソング
あれがあれであれ



誰にも理解させない。

je penserai toujours à toi
mon amour Placebo

quoi que le temps coule
quoi que les jours passent

a la bibliotheque

雨。
湿った空気が漂う6月の学校

図書館。

勉強する場所をしばらく探しては転々としていたけど
最終的にはここになりました。

わたしの大学の図書館は
京都の山の上にあって
街の喧噪から離れた
静かで落ち着く隠れ家です。


たくさんの辞書をひらいて
お気に入りのペンとノートを使って
時間が許すまで
自分が好きなことを勉強できるこの空間を
愛さずにはいられません。


授業がほぼない土曜は
特に静かで

このままずっと、
わたしの日々が
読書や勉強に
ただただ費やせたらいいのに
なんて 思ったりして。


大学一年生の頃は
学校のすぐそばで一人暮らししていて
授業が終わったあとは
よく図書館にきてました。

20時に閉館する隠れ家を出ると、
梅雨の香りが漂っていて
日が伸びた空が広がっていて
よく大好きな音楽を聴きながら
歩いて帰ってたなあ。

先日、20時にここを出たとき
そんな数年前の思い出が蘇って
まるでその時にすっかり戻ったみたいでした。

香りと歌と景色の調和は、
いとも簡単にそんな幻想を創ってくれる。

ああ また会えたなあ

って
なんだかすごく 嬉しくなった。


もう戻れないんだけど

でも戻れたんだよ、少しだけ。




なんだかとても
あの頃は寂しかったけど


それさえも
今では愛おしく思えたりして

そうやって
わたしが歩んできた道を
過去を
愛せることが

今のわたしを
前進させてくれてる気がするのです。


大好きな隠れ家。

誰にも暴けない秘密を持つことは

なんだかワクワクする。




そういえば、
最近
「みきさんは謎が多い」
って言われて
以前もそういえば何回か違うひとに言われたことがあったなって
思い出した。


だからなのかな。



謎をつくってるわけではなくて
全然隠してるわけでもないけど

暴けないものって
素敵じゃないか



そんな気がしない?



わたし自身が
わたしを客観視してるからかもしれないけど。笑



さて

勉強に戻りますか。

ナスタチューム

やってくる6月を
数えはじめたのは
もう随分前のはなしで

時間の経過とともに
にじんで薄れて
もうすっかり
ぼやけた輪郭でしか描けなくなった記憶たちも
やっぱり6月には
少しだけ、鮮明になるのです。

あれからわたしは
たくさんのことを知ったと思う。
世界はどうやって動いてるのかとか
人の感情の読み方とか
知らなくていいことも
知るべきことも

たくさんのことを、知ったと思う。


そして想うのは
「無知」は想像を生むものだった
なんていう過去的な概念



わたしたちは大人になってくし
大人になってしまった。


頭の中の空白は
やがて知識に変わっていったんだろうけど

あの空白にしか存在できなかった感情とか
あの空白にしか創れなかった情景が、
あったんだろうなあって
そう想う。


「残したかった想像世界」を
一度物語にしたことがある。


それを読み返したら、
かろうじてわたしは思い出す。


あの日見た夢のはなし

どこまでもどこまでも続く夜の草原の匂い





わたしが愛した物語の世界は
いつだって論理的には存在していなかったけど

論理的に存在するものだけが
全てではないのだ。


目に見えない景色も
触れられない音楽も
掴めない匂いも

記憶の中に留めて、
死ぬそのときまで無くさずに、
大切にできたなら

それは存在している全てのものより
もっと「リアル」で
もっと尊いものになるんだろう。



6月の青い薔薇職人に
また今年も
雨音ワルツのリクエイムを捧げます。



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