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公園と夜

いちぐら公園のはなし


随分疲れたバイト帰りの夜中に
わたしは帰り道にあるいちぐら公園まできて
なんだかしばらくぼーっとしたくなって
バイクを止めた、

ここは閑散としていて

静寂がいつも
ベンチに座るわたしに
こっそりと優しさを運んでくる。


足元を冷たい風が通り抜けて
指先がかじかむ。

相変わらず空が高くて
わたしはまた
FOLKLOREを聴いた。


夜の公園にはいろんな思い出があって
それを思い出してすこし懐かしくなった。

優しい公園ライト
なんかすこしぼやけてくる


ああなんだか寒いね
きみと手が繋げたらいいのに

わたしの手はいつも冷たい、



マフラーをすこしきつく巻き直して
わたしは手をあわせた。

根拠もなく君の幸せを願いたくなった。


世界のどこかでいま
呼吸をしているあなたが

世界のどこかでいま
白い息をはいたあなたが


いま
いま、

あなたが

すこしでも
幸せを感じていますように。





神様も大変だ。


こんなに突然の願いだってなんだって
叶えないとさ、
人は悲しむから。





ごめんね、







体が冷たくなってきた

さあ
戻ろうかな、

明日のわたしが呼んでいるのだ


立ち止まってばかりいられないから


今日の夜を、
また、
記憶に置き去りにしたまま
わたしはヘルメットを被り直すのだ




おやすみなさい、

台風の去ってった夜のはなし

台風の去っていった夜は
なんだか空気が澄んでいて、
バイト帰りの夜中、
わたしはひとりバイクにのりながら
ヘッドフォンの音を聴いていた。


肌寒い風がわたしを通り越して、
もうすっかり秋なんだと思う。

秋の夜は
澄んでいて空が高くて
わたしはそれが好きだ、

このままどこか行っちゃいたいと思うくらい



夜、遠い空、公園、
深海サウンド、
追憶、願い事、秘密



それらに触れたい時間、
わたしはひとりきりが好きだとおもう。


小さな小さな王様が言うように
実は現実が夢で
夢が現実なのかもしれなくて

それは王様と物語に出てくる"僕"しかきっと
答えを知らないのだろうけど



わたしはその時間だけ、
本当な気がする。


夢じゃなくて
現実じゃなくて、
わたしのなかの本当のリヤルなのだと思う。



いろんな感情が
繰り返しわたしをせき立てて
また泣かそうとするから


わたしはハンドルを少し強く握って
肌寒い風を通り抜けながら
だいすきな歌を歌った、


そしたら少し
夜のモヤが優しい色を帯びた。




おやすみなさい、

さあ本作りは順調だよ

ただ時間がないんだ



おやすみ.
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