あさ起きて

すこし腫れたまぶたが

ゆっくりまばたきをする

いつものへやで

くるまったまま

あと何分で

この毛布からぬけだそうって考える

手だけのばしてポットのお湯をわかす

ランプが消えてもわたしはしばらく

そのままじっと

朝のわがままを楽しんだ




今日はどんな

1日を過ごそう

ほんのすこしやさしくて

ほんのすこしたのしくて

ほんのすこしときめくような

ほんのすこしの特別に出会えるような

そんな1日になったらいい



昨日、あのひとがくれた

いつもにこにこ、すてきな笑顔をありがとう、
ほっとします

ということばに
いま、泣きそうになる

あのひとがいつかわたしに言った
あなた、わたしの娘にとても似ているの

そんな、おもいがけないことばが
とても嬉しかった

きれいな白い髪の毛の
とてもきれいな女のひと

わたしはあなたに会えただけで
あのすてきなことばを思い出す

あなたの娘ではないけれど
きっと素敵なお嬢様に
似ていると思って
そして言ってもらえたことが
しあわせでした

そんな、忘れられないことばが
毎日立っているあのお店で
いくつか、あるのです

それはいつも
すてきなひとがわたしだけにくれた
たったひとつの宝物です