また思い返すのかって話だけど
思い返すなんてことば
似合ってはいなくて
いつも心にある、そう
もう12年も前の話を
こないだのことみたいにしたりする
ひとまわり違うわたしたちが
さらにひとまわり生きて
いまも元気におなじこころで
ここに生きている
こんなに近くにいること
きっとあなたは知らないと思う
そしていま出会った
ひとまわり歳下の彼女に思うこと
ほんとうに
あのころのわたしを見ているみたいだよ
若さゆえの
強さと浅はかを振りかざして
なにかしらの不安を隠して
とりあえず生きているみたいな女の子
はっきりものを言うところと
迷わないところが愛らしい
あのころのわたしに教えてあげて
どうしてもできなかった
どうしても奪えなかった
力づくの
力がないと思ってた
後悔は何もない
そう思えることが
何よりじゃないかと思ってた
一体だれのために生きているのか
わからなくなるときがある
自分のために生きたいと
こっちじゃないと
こんな涙や絶望のために
生まれてきたんじゃないと
強く思ったときに
わたしはその手を離した
いつも最後には
自分を選んできた
春になったから
君の名前を呼びたくなるの
わたしはきっと
いくつになっても変わらないよ