「ジョーカーこれ誰だー?」

「吸血鬼ですか?」

「暗夜の怖いお兄さんだよ。じゃこれは?」

「魔女ですか?」

「紫の髪をしたおねえさん。」

「カミラさまでしたか。」

「じゃこれは?」

雪だるまの横にロールパンらしいうずまきとリボンをつけた落書き。

「エリーゼ様ですね。」

「よく描けてるでしょ。」

誇らしげに言う子供のタクミ様。タクミ様からみた暗夜の王族の特徴は、よくとらえてあった。

「ジョーカーもかいてー。」

色鉛筆を渡されお絵かきに入れてくれた。とっても元のタクミ様と思えないくらい無邪気でよく笑う子供でいらしゃった。

「はい。カムイ様がかけましたよ。」

デッサンで麗しいのカムイ様の似顔絵を見せると大喜びしだした。

「お姉ちゃんの絵うまいねー。」

「お褒めいただき光栄です。」

タクミ様がうつ伏せになりまた落書きをしはじめた。

「タクミ様サクラ様をかいているのですか。」

「ううん。これは、母上。こっちは、僕。ジョーカー真ん中にカムイお姉ちゃんかいてよ。」

「仰せの通りに。」

「お姉ちゃんの小さい頃でね。」

「タクミ様は、ご自分でカムイ様をおかきにならないのですか。」

タクミが首をかしげた。小さい頃の主の顔を思いだし書くとタクミ様は、大喜びした。

「ジョーカーもっとお姉ちゃん描いて ー。」

「タクミ様は、カムイ様がお好きですね。」
新しい紙を見せる。

「隣の子誰?」

「レオン様です。」

ジョーカーからひったくるとレオンイラストのところを破いた。

「カムイお姉ちゃんは、僕のお姉ちゃんなんだ。泥棒が弟になるはずない。」

タクミは、レオンのイラストを踏みつけた。

「あいつは、泥棒なんだ。僕からお姉ちゃんを弟だと勘違いさせる呪いでもかけたのに違いないだ!血も繋がらないのが姉弟になれるはずない!」

「タクミ様お絵かきには、私を誘わなくとも他の人がいるでは、ないですか。」

「有能執事のジョーカーじゃないと駄目だよ。おじいさんとメイドじゃ不器用で遊ぶのへただもの。」

「小さい頃のカムイ様イラストが欲しかったのではないですか。」

「バレた。」

「タクミ様カムイ様のお顔を覚えていないのですか。」

「僕が二才でお姉ちゃんが暗夜に拐われたのが四才だったと聞いているよ。今のお姉ちゃんの年齢が七才のはずなのに大人になっていること自体変だし。」

「それじゃ顔も覚えていないのは、当然ですね。タクミ様白夜のことを描いてもらってよろしいですか?」

「うんいいよ。」

「タクミ様が白夜のものを描いて。空白にカムイ様をお描きしましょ。」

タクミ様のお絵かきに付き合ってから二時間後。

「ジョーカーさん。タクミさん戻りました
。」

「カムイ様おかえりなさいませ。」

紙を握りながら眠る状態でタクミを抱き抱えるジョーカーが出迎えてくれた。

「ジョーカーさんタクミさんの遊ぶに付き合ってくれてありがとうございます。」

「カムイ様タクミ様の絵をご覧ください。」

タクミの絵を見せるとカムイは、笑っていたり。ミコトの絵を見て涙を流していた。


「ジョーカーさん。タクミさんよく描けていました。金のメダルをあげます。」

タクミは、手作りメダルに喜んで跳ねて。ジョーカーは、出撃する以外メダルをつけぱなしでいた。 おまけ。数時間前のこと。

「ジョーカー遊んでよー」

「タクミ様またですか?お断りします。」

子供に戻ったことで好き放題するタクミ様を追い払うも引こうとせず遊んでとせがまれる。王族の子供組は、どうしてこうも子供っぽいのか。

「今日は、おいかけっこもかくれんぼうもしないから。お絵かきだけしようよー。」

「それならシグレを誘えばよいではありませんか。シグレの方が絵かきが上手です。」

「だめ!ジョーカーと遊ぶの。」

タクミ様が強引に燕尾服の裾を掴み引っ張った。首が襟に食い込んで苦しい。

「タクミさんそれなら私と「お姉ちゃんは、だめ!今日は、ジョーカーと遊ぶの!」

「おぃ。カムイ様の誘い断るとは、どうゆう了見だ。」

「ジョーカーさん。タクミさんと遊んできてください。」

「おぃ。お絵かきだけにしろよ。他の遊ぶをしたいと言えばカムイ様の元へ戻るからな。」

主の頼みでタクミ様とお絵かきに付き合うはめとなった。