カンナとカナが両親にしがみついたところからの続きです。リョカム一家です。

「お父さんお母さん行かないで。」

「カナ?」

カンナが耐えきれず泣いて。続いてカナも泣いてしまった。大きな瞳から大粒の涙が流れた。父リョウマと母カムイに連れて行ける言葉を探したけど思いつかない。でもリョウマとカムイと兄シノノメと一緒にいたい。しゃくりながら声を出した。

「もうお父さんとお母さんとシノノメが無事に帰ってくるのを待つのはいやだよ。これを最後にお父さんともお母さんともシノノメとも会えなくなるのはいやだ!」

「シノノメお兄ちゃんから武術学んで強くなるから!竜石を使いこなすように頑張るから!」

リョウマは驚いた。武器が怖い娘が右手に竜石を。左手で雷神刀の鞘を握りしめている。カナは覚悟を父リョウマに示していた。

「カナ?戦場は厳しいところだ。怖い人もいればシノノメより強い人も来る。自分の身を守ることは出来るか?」

リョウマは娘カナの目線に屈みながら厳しいことをカナに探りを入れた。

「カンナお腹が空いても。カナとはぐれて一人になっても泣きませんか?」

カムイは泣き虫な息子の目線に合わせ穏やかに尋ねた。

カンナとカナは口ごもりながら答えに迷った。ほんのすこししてから明るい笑顔で両親に言った。

「「連れて行ってくれるなら頑張る!」」

双子ユニゾンで答えた。

「では今日からカンナもカナも白夜王国軍の仲間入りです。」

「これから俺は父として子供を守っていこう!」

「ありがとうお父さん。これから一緒だね。」


カナがリョウマに抱きつく。リョウマは応えるようにカナの背中に腕を回した。

「シノノメー。こっちきて。」

カンナがシノノメの元へ走ってくると裾を引っ張った。両親の元へ連れていかれる。

「お母さん。お父さん。シノノメ。僕とカナを離れて暮らさないでいいだよね。」

「はい。シノノメもカンナもカナも一緒です。」

「うぉ。」

「やったー!」

鳩尾に体当たりする形でカンナはシノノメに抱きついた。痛いけど兄として威厳を守ろうと笑顔を作った。

「弟と妹と一緒になれる夢が叶えられて嬉しいぜ。」

カンナは笑った。この日白夜王国軍に仲間が増えた。

大将カムイの双子の子供。一人は息子のカンナ。もう一人はその妹カナ。すでに入っているシノノメからすれば可愛い弟と妹だ。

リョカム一家の家族が揃いました。カンナに双子の妹としてカンナちゃんを追加させました。カンナちゃん可愛い。またお話を出していきます。