戯れの泉

現在に戻る。

「イザナ公王は、私が言うことを聞くまで何度も何度も夜刀神を託した。」

「それで頷いたのか。」

「すぐではない。イザナ公王は、確かにカムイ様率いる軍に医療班を増やしたり。食料も分けてて軍の手配までしてくれた。」

「恩をかさにかけられてジジィは、それに従っているのか？｣

「そうでは、ない。ヒノカ女王がこんなことを言ったんだ。」

回想に入る。

「貴殿。イザナ公王の言うことを聞いてくれ。彼のおかげ敗戦の将であった私と兵を匿ってくれた恩人だ。」

「ヒノカ女王様。」

「イザナ公王の政治の手腕と予言は、本物だ。ギュンターは、ただ「王族のことは信用出来ない。嫌いだから言うことを聞きたくない」のだろう。」

「ヒノカ女王何故それを。」

「すまない。忍の情報を元で貴殿のことを聞いている。貴殿は、先代の暗夜王に側近となること推されたもの断ったのだろう。側近になれば家族の時間が少なくなることを嫌がって。」

「お願いだよ。ギュンターこの通り。」

イザナは頭を下げた。

「公王。ただの民に頭を下げるのはおやめください！」

「このお告げを君が断ると君は、二度も大切な時間を失うことになるよ。夜刀神を君の子供カンナに渡せる状態を作らせて。」

「ギュンター従ってくれ。私からも頼む。」

イザナ公王とヒノカ女王がギュンターに頭を下げている。

「分かりました。やりましょ。」

「ほんとう？」

指導者と現白夜女王が熱心に頼むのをただの民であるギュンターが無下にするわけにはいけないと思った。

「そうと決まったら僕が言ったとおりに夜刀神を埋めてね。ただしカムイ元王女には、言わないでね。」

回想終わり。

区切り。