レオンがケーキ屋のケーキを眺める。子供のお小遣いでは、苺のホールケーキが買えない。ケーキ屋の値段高すぎるよ。生クリームとイチゴを買ってスポンジをかざりつけただけで3000円なんて。

「お兄ちゃんなにしているの?」

「エリーゼ今日は、なんの日か知ってる?」

「え?ひな祭りの日だよ」

「アクアさんの誕生日だよ。」

「えーー。レオンお兄ちゃんどうして早く教えてくれないの。はぁ!まさかケーキでも買おうと」

「買えるわけないよ。でももうプレゼント用意しているよ。」

「よかったー。でもなんでアクアお姉ちゃんの所へ行かないの?」


「義理の弟からプレゼントで喜ぶかわからないもの。都合よく弟面して渡すなんて」

「お兄ちゃんは、意気地無しだなー。そのプレゼント私を通してアクアお姉ちゃんにあげようか?」

首を横に振る。

「渡す意味がないからいい。エリーゼは、プレゼントあるの?」

「あっ。レオンお兄ちゃんファイトだよ!私もプレゼント探してくるよ。」

エリーゼがレオンに背を向け走り出した。


歌姫アクアは、両手でプレゼントを抱えていた。白夜の兄弟姉妹からもらったもの。ファンからのもの。暗夜の兄と姉になる人からにも贈られた。白夜と暗夜の連合軍になったからプレゼントの量が増えた。

「よいしょ。今年は、すごいわ。とりあえずプレゼントの種類分けしときましょ。」

ドアがばっと開くとエリーゼがレオンを引っ張り入ってきた。

「アクアお姉ちゃん誕生日おめでとう!!ほらレオンお兄ちゃんも言うの」

「アクアさん誕生日おめでとう。これ受け取ってください。」

顔を赤らめて渡す。アクアが微笑むとレオンに頭を撫でた。

「レオンありがとう。とっても嬉しいわ。」

「むっ。アクアお姉ちゃん私も。」

エリーゼがフリージアの花束を差し出す。

「ありがとう。離れ過ぎたけどレオンともエリーゼとも仲を深めていきたいわ。」

「うん!アクアお姉ちゃん大好ーき!」

エリーゼにも頭を撫でると満面の笑顔になった。

「レオン、プレゼント開けていいかしら。」

「いいよ。」

「まぁイチゴのクッキー。ありがとうレオン、イチゴで嬉しいわ。一緒に食べましょ。」

エリーゼがはしゃぐのを見て一人でたべすぎないでねとレオンが釘をさしてアクアは、義理の弟と妹とクッキーを食べた。