小さい頃マークスお兄さんに人里離れた古城に連れて来られて僕は、二番目の姉カムイと対面をした。僕の中の第一印象は、変わり者だと思った。

どこら辺が変わり者なのかと言うと王族なのに王城に暮らしていないとことも含めてカムイが僕に向ける言動がおかしかった。例えば

「レオン今日は、泣かなくてえらいね。」とか。

「レオン元気ないね。」とか。

「レオンの髪柔らかくて綺麗だね。また髪伸ばさないの?」と
か。

僕の髪を手入れしながら姉面しながら僕に対して言う言葉が気にさわることがあった。それに対して僕は、こう返した。


「誇り高い王族は感情を露にしないものだ」と言い。

「僕は、いつも通りだ」とも返した。

髪を伸ばさないことに対しては少しむっとした。

「僕は、女みたいな顔をしているけど男の子だ。髪を伸ばしておっしゃれするのは本物の女の子だけだよ。」

ふーんと言った後カムイお姉ちゃんが僕に背を向け歩いた。しばらくしてカムイお姉ちゃんは、カチューシャとブラシを取って戻ってきた。

「レオン座って」

言われた通りに座るとカムイお姉ちゃんは、小さな手で僕の髪をとかした。髪が短いのもあってすぐに終わるとカムイは、物足りない顔になる。

「あっ。まだ動かないで仕上げがあるの。」

言われた通りにすると頭の上に細いカチューシャが被せられた。

「うん。レオンよく似合ってるよ。」

カムイお姉ちゃんが感激する。
鏡を渡されて見ると。本当に似合っていた。

「これレオンにあげる。」

「姉さんのカチューシャでしょ。これ返すよ。」

カムイお姉ちゃんが首を横にふる。

「ううん。なかなかそれに似合う人いなかったからレオンがしなよ。そうすればレオン寂しがらないし泣かないでしょ。」

「カムイお姉ちゃん僕をなんだと思っているの。」

「手のかからない出来のいい弟。」

他の人と同じ言葉を言うからカチューシャを外そうとしたら。

「弟だからもっとお姉ちゃんに
甘えて欲しい。」

「お姉ちゃん僕に何かしてくれるの?」

カムイお姉ちゃんは、しばらく考え込む。ほら。何も出来ないだろう。世間知らずで世の中の穢れもなにも知らないから答えられないだ。

「待ってレオン!」

「なに?答え出たの?」

カムイお姉ちゃんがベットでとんとんと叩いた。

「倒れて。」

座っての意味でないとわかると体を倒すとカムイお姉ちゃんの膝が頭に当たった。下から見るカムイお姉ちゃんの呑気な顔があった。頭に暖かい手が僕の髪を撫でた。

「姉さん?誰か来るよ。」

「大丈夫だよ。二人のときだけ頭撫でてあげる。」

「恥ずかしいよ。」

本当に恥ずかしいなら叩いてやめさせるけど叩く気にもなれなかった。どうしてカムイお姉ちゃんの手のひらは、不思議と心地よかった。

「レオ‥‥」

「しー!」

「カムイ?」

迎えにきたマークスの目にすぅーすぅーとカチューシャをつけたレオンがカムイの膝枕で眠っていた。

「カムイは、お姉ちゃんだな。」

マークスがカムイの頭を撫でる。

「だって私レオンのお姉ちゃんだもん。」

「そうか。」


少しだけレオン幼少期のお話続きます。本編「弟王子が幼児に!」より前の過去のお話です。