このお話にドラコン特効の話が出ます。シノノメの母親はカムイです。カンナ♂♀は双子として出ています。


「白夜王国のことが聞きたいのか。」

「うん。お父さんとお母さんの故郷教えて。」

「穏やかで自然に囲まれた暖かい王国だ。亡きミコト女王はたくさんの国民達に慕われていた。国民達は穏やかで礼節を重んじる笑顔が絶えないでいた。」

「今は戦争中で父さんはまだ王位をついでないだろう。」

「もうすでにお父さんおーさまになってもおかしくないのに?」

「落ち着いてから王位は亡き女王ミコトから譲り受ける。だから今はまだ白夜王国第一王子だ。」

胸に拳を当てて話すリョウマ。カナはノートを出して書き出した。

「なぁ父さん。父さんの父さんと母さんの母さんはどうして亡くなった?」

「暗夜王国が白夜国王を謀った。その際にカムイは拐われ。次は暗夜王国がカムイに爆発を持たせ白夜王国にいる女王ミコトを暗殺させる駒として利用した。」

「フムフム。ねぇ爆発物ならお母さん巻き添えくらっていたよね。どうやって生還したの?」

「爆発物は剣なんだ。カムイは女王に手をかけていない。殺したのはフードを深く被った不気味な人物だ。剣がフードの人の所へひとりでに飛んだ。剣が爆発したことで白夜国民が死に。剣の破片からカムイを守ろうとしたミコトはフードの男に殺された。」

「そいつ見つかったのか?」

「まるで手がかりがない。指名手配をして情報集めをしてもだ。ところでカナ何を書いている。」

「これはね旅行リスト。行きたい所のことについて書いているの。」

「僕はカナと過ごす時間が長かったけど家族揃って過ごす時間が少なかったよね。だからお父さんから見た白夜王国はどんなところか聞いてみたくて。」


「すまない。そうとは知らず後味の悪い話をしてしまった。」

「いや。戦争の始まりが知れて収穫があったぜ。白夜王国国王に必要な資格のことも少しは聞けたことだ。」

リョウマの子供達は生まれてこのかた白夜王国に行ったことがない。自分で秘境に出る前までシノノメ自身が白夜王国の次期国王の子供であることも知らないでいた。カンナもカナも秘境が白夜王国と似た土地しか知らない。

「なぁシノノメ。白夜王国は一年通すと見頃になる場所を知っているぞ。俺と練り歩いてみないか。」

「いいのか?父さん」

「あぁ。ぜひとも親子で過ごす時間を作らせてほしい。白夜王国国民に俺の子供である紹介を兼ねてシノノメにもカンナにもカナ白夜王国の良いところを見せたい。」

「僕もカナもいっしょでいいの?」

「あぁいいぞ。」

「「やったー!」」

双子は手をとると跳び跳ねた。幼い双子の喜ぶ姿を見てリョウマは嬉しさがこみ上げた。

「リョウマ様!」

「おわ!サイゾウ。」

「さーいーぞーぅだ。」

「チッ。間抜けな呼ぶかたをするな。忍びの登場にいい加減驚くな。リョウマ様白夜王国の広場に賊が勢力拡大しようと数が増えております。すぐに戦闘に参戦してください!」

「わかった。今行こう。」

「父さん俺も行くぜ!」

「お父さん僕も行く!」

「私も!」

「では集合場所でお待ちしております。」

すぐにサイゾウが姿を消した。

「白夜王国を守ってみせるぜ!」

メンバーがリョウマとシノノメとカンナとカナで埋まると白夜王国の広場に向かった。

続く。