ラズワルドとピエリが出ます。白夜ルートでありながらジークベルドが赤ん坊として出ている続きです。

ラズワルドが赤ん坊の母親捜索に力を入れたりする話が書きたい。





「わぁマークス様の赤ちゃん可愛いのー」

ピエリが抱き上げるきゃきゃと赤ん坊が笑った。

「ジークベルトの世話を任せるぞ。」

目の下に隈を作ったマークス様は寝室に向かった。

僕とピエリで赤ちゃんのお世話をすることになった。ちなみに赤ちゃんは男の子で名前はジークベルト。マークス様が言うには「北の城塞の裏切り者の寝室に置かれていた」。生後は一歳と推測。

「あー。」

「ジークベルト様ねこうさぎが好きなのねー。にゃーにゃー。」

「うー。」

兎の耳をした猫のぬいぐるみで遊ぶジークベルト様。猫のぬいぐるみを口に入れたり。耳を掴んで振り回して遊ぶ。

「たくさん遊んで。大きくなればいいのー。」

ピエリは赤ちゃんの世話を楽しげにした。

「うーうー。」

しばらくしているとジークベルト様はむずがりだした。

「あれ?オムツじゃない?」

オムツを見ても汚れていなかった。

「んー。んーー。」

ラズワルドの手をぺちぺち叩いてきた。

「ジークベルト様?あいた!」

おもちゃを急に投げつけてきた。機嫌が悪いのかな?ピエリがジークベルトを抱き上げる。

「痛いのー!ジークベルト様髪引っ張っちゃ嫌なの!」

懐いたピエリにも攻撃してくるジークベルト様。

「ぶぇぇぇん!」

「あぁぁぁ!」

ピエリからジークベルトを腕に抱いたラズワルド。ピエリが泣くと次はジークベルトも泣き出した。

「どうしたのかな?ミルクにもおもちゃにも興味を示さない。かといってオムツでもない。」

「そうだ!ジークベルト様僕これでも踊れるよ。ほらっほらっ。」

ジークベルト様を抱きながらステップを踏んだ。

「あぁぁぁ!」

「これじゃない。」

ますますジークベルト様が泣き出した。


「ぶぇぇん!」

ピエリと赤ん坊の泣きの大合唱。ラズワルドはもうどうしたらいいのか。

バタン。扉が開くとマークスが入ってきた。

「ひっく。ひっく。マークス様。ジークベルト様泣き止まないのー。」

つかつかとラズワルドの元へ来る。

「あっ。マークス様。」

ムンズとジークベルトを持ち上げて部屋を出た。

いきなりのことで驚いたラズワルドはすぐに追いかけた。ピエリも続いた。

マークスは広間に見つかった。マークスの腕にいたジークベルトは泣き止んで笑っていた。

あんなにくずっていたジークベルトが何故泣き止んだかわからなかった。すぐにマークスの近くにくる。

「きゃきゃ。」

ジークベルト様は上機嫌に肖像画に手を振っている。その肖像画の絵は。

「カムイ王女様?」

「子守唄にもおもちゃにも機嫌が直らない時に裏切り者の絵を見せればジークベルトの機嫌がよくなるだ。」

続く。