今日の実習では坐剤を作りました。

 坐剤は、まぁ皆さん知っての通り?肛門や膣、尿道に適用される外用剤であり、体温によって溶けるか、軟化するか、もしくは分泌液で徐々に溶けます。経口投与が困難な患者さんに有用な剤形ですね。
 ちなみに坐剤は直接体循環に入るので肝臓での初回通過効果を受けないという特徴を持ちます。

 今回は解熱鎮痛薬であるアセトアミノフェンを主薬とした坐剤を調整しました。
 基剤として用いたのはホスコH-15及びE-75。基剤は安定性があり、刺激が無く、化学的に不活性で生理作用を示さないもので、かつ薬物との混合性が良いなどの性質をもつものとされています。最近では高級飽和脂肪酸のモノ・ジ・トリグリセリドの混和物が使用されています。



 取り敢えず完成品がこちら↓

 触ってみると体温ですぐ溶けてきました。また、氷中で急冷したものと室温で放冷したものでは脆さが違いました。急冷の方が脆く、坐薬コンテナから取り出す時に折れてしまう人が結構居ました。



 ちなみに作ったものにはちゃんと薬効がありますよ。