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7月に買う漫画 一般編その2


早くも一週間 間が空いちゃいましたが、来月買う漫画紹介企画その2です。

その前にちょっとだけ私の近況をば。

1.田村由美さんの「BASARA」を読み返しています。少女漫画がこういう壮大なスケールの物語を描いていた時代が終わってしまったのはやっぱり哀しいことだよなぁ… 
田村由美さんはじめとして吉田秋生さんとか、篠原千絵さんとか樹なつみさんとか ほんとに好きだ。

2.ドラマCD「花は咲くか」買ってしまった…!8pのブックレット目当てにお布施を行いました笑 森川さんの演技はいつも私の脳内に再生されていた桜井さんそのもので鳥肌。この方はほんと、台詞の吐き出し方が好きです。

3.音楽のマイブームは現在いろんなものを一回りしてpillowsに帰ってきました。いま聴き込んでいるのは「PIED PIPER」です。お気に入りの曲はぜんぶだけどあえて挙げるなら「Poison Rock'n roll」と「Last holiday」かなぁ。このアルバムじゃないけど「come on ghost」も今すごく気に入っている。



意外にながく近況書いてしまいましたが、こっから買う漫画の話ですー。





…ついに20巻です今さんの代表作。
最近 不思議モノブームが私の中に来ていて、「蟲師」を読みかえしたのですが、「蟲師」を読んだら余計に今さんの「百鬼〜」が楽しみになってきました。

不思議モノは数あれど、今さんほど美しくそら恐ろしく…でもちょっと抜けている妖怪話を書く方を他に知りません。
今さんはほんとに絵が綺麗でうまいのですが、ちょっと硬質な…温度のない絵を描かれるのがうまくて、その絵柄とつくられるお話の温度、みたいのがすごく心地よく面白いのです。

不思議モノの例に漏れず1話完結ものですので、ちょっと不思議なお話を読みたいなってときに好きな巻から手にとっていただいてもきっと楽しめると思います。
ソノラマコミック版は大き目の版でお高いのですが、文庫も11巻くらいまで出てますし、こちらも素敵な装丁です。





…だいすきなびっけさんの新作!
私がびっけさんを知ったのは「真空融接」で、その後「あめのちはれ」も読んですっかりファンになってしまいました。
びっけさんはトーン多めのアニメっぽい画面作りの可愛い漫画を描かれる方で、この絵が好きでびっけさんのファン!という方も多いと思うのですが、私は絵ももちろん好きなのですが びっけさんの作品で一番好きなポイントはキャラクターだったりします。
世に媚を売るような「ツンデレ」だとか「ヤンデレ」だとかいう紋切り型のキャラづくりじゃなくて、ふとした台詞やしぐさ、キャラ同士の関係性にそのキャラがどういう人に囲まれて育ったのか、どんなことに価値を置き、どんなものを得たいと願うのか…そんな人間性が滲みつつも、どのキャラクターも優しく、本当の意味での強さをもった人間として描かれているのが ほんとうにすてき!
「真空融接」はちょびとだけボーイズラブ的要素のある作品ではあるのですが、普段少女漫画しか読まない方にもほんとおすすめです*特に「下」に収録されているアレクシの出生にまつわるエピソードはボーイズラブと少女漫画の架け橋となるような名エピソードで、BL好きとして「ボーイズラブにおける女性キャラのあり方」について深く盲を開かれたような思いがします笑
ああレビュー書きたいなぁ…!(じゃあ書けよ、と思いつつ)
赤の世界も非常に楽しみだ!





…「MAJOR」の満田さんの最新作!
表紙でわかっちゃうと思いますが、ボクシングものです。
…そして私が今作について知っている前情報はそれだけです苦笑
満田さんの漫画は「健太やります」からずっとそうですが、一本気に「夢に向かう強さ」とは何か ということを描き続けているように思います。
主人公のキャラクターや生い立ち、才能の有無などスポーツものとしての味付けの部分はいろいろ変化していますが、そこだけはずっと一貫して変わらない幹のような気がしています。
私はそんな真っ直ぐな満田さんの漫画がとても好きです。





…ついに「capeta」も25巻まできました!
毎回言ってる気がしますが、曽田さんの漫画はほんっと面白いです。
窒息しそうなくらい熱くて、なのに軽快です。
ドラマチックな夢をいつだって見せてくれます。
曽田さんの描かれる作品の主人公は一貫して「天武の才をもった天才」なのですが、天才がいかにしてその才を発揮するのか…原石を磨き、真の天才として名を世に刻むのかを描いているのです。

私はこの「天才主人公のスポーツもの」漫画が死ぬほど好きで、もー腐るくらい読んでいるのですが中でも曽田さんの漫画は天下一品の展開、キャラクター、説得力です。

こんな面白いのはズルイ!





…かの名作「鋼の錬金術師」で世を席巻し、今もその興奮はさめやらず、今夏ロードショー予定のアニメ最終章「嘆きの丘」が話題沸騰している荒川さんがなんとサンデーで繰り出す新連載第1巻。

気になって仕方なかったので、私は新連載1話の載ったサンデーを購入して読んだのですが、銀の匙は「鋼の〜」のファンタジーのイメージを覆す(?)農業高校コメディでした!

…さっき「イメージを覆す」と書いたのですが、これは荒川さんが鋼の〜の裏でコソコソと(かは知らないが鋼の、に比べるとマイナーに)かかれていた「百姓貴族」でにじみ出ていた農家の娘としての「荒川弘」が遺憾なく発揮されただけですね笑

というわけで、ディープな荒川ファンの皆様には「おっ 荒川さん次は自分のシュミできたね!」という感じ。

1話ではドタバタと農業高校という知っているようでなんも知らない摩訶不思議な学校について「ほうほう」「ぎゃははっ」と頷きつつ笑っていたら終わってしまったので、1巻のボリュームの中では何がどこまで描かれるのか非常に楽しみです。

荒川さんはギャグセンスがすごくある方なので、何を描かせても楽しくなりますね。ほんとずるい!



……あれ、まだ15日までの分しかかけていないというのにやたら文章が長くなってきたので今日のところはこのへんで。



7月に買う漫画 一般編 その1




今日はひとりアニメ大会をしてました、ゆきおですこんばんはー!

「レベルE」ほんと面白いですね。

実は私 こっそりとDVDを買っていたりするのです。

アホな皮をかぶりつつ、さりげなくグサっとくることをやる…冨樫さんはやっぱり天才だなぁ、と思う次第です。

そんなわけで(どんなわけだ)今日は来月買う漫画の話です。

すっかり不定期更新が板についてしまいました…すみません。

それなのに拍手くださる方々、新たに購読してくださった方 ほんとうにありがとうございます。

相変わらず大したこと書いてませんが漫画は相変わらず読んでいます。マイブームは「蟲師」です。



…長くなりましたが、ここから本題!





…つ、ついにきたぁぁぁ!!
私が好きな漫画家さんは?と聞かれたら「冨樫義博さんです。くやしいけど」と言うしかない漫画家さん。それが冨樫氏です。

まぁ、ネットをちょっとでもかじっていると 彼の悪名…もとい仕事しない伝説は語り継がれ、だいたい意見は「冨樫仕事しろ。しないなら漫画家とか偉そうな顔すんな。真面目にやってる漫画家さんに失礼」と「むかつくけど早く描いて欲しいけど冨樫氏の漫画は文句なく面白いので許すしかない」の2つに集約されるんですが、まー私は完璧に後者です。

いろいろと物申したいことはあります。

週刊少年ジャンプでやってんのに休みが一年の半分を遥かに超えてるとか、絵がたまにラフ画だとか。

でも、面白いんだ。他のどんな漫画よりも。文句のつけようがない。

先日発売された「アイシールド21」の作画担当だった村田さんの「ヘタッピ漫画研究所R」でも言われていましたが、冨樫さんはたぶん 漫画界でいま最も「ネームの真理に近い男」なんだと思います。

漫画を面白くするのはいろんな要素がありますが その根っこの部分はやっぱり「ネーム」、キャラクターが何を話し何を見、ストーリーの中でなにが起きるか というそのコンパクトな情報だけでどれだけのことを語れるかにかかっているんだ、ということをまざまざと見せ付けられます。

普通なら、綺麗な背景とか豪華なトーンワークとかキャラクターの造詣とか 舞台装置のオリジナリティとかそういう枝葉の情報で補って面白さを演出しなきゃいけなくて、普通の漫画家さんはそういうまやかし含めて漫画を面白くしているのに、冨樫さんは「そんなもの必要ないね」とでも言うように、最低限の書き込みで全部もっていてしまうのです。

でも、そんなずるい冨樫さんの漫画が私はほんとうに好きなんだよなぁ。

くやしいったらない!くそう、来月発売の漫画で一番楽しみだ!





…週刊漫画はほんと刊行ペース早いなぁ。
銀さんは山アリ谷アリですが安定したクオリティを保っていて面白いです。

私はよく「もし自分が●●だったら」という妄想をするんですが、最近「もし銀魂に出演する声優だったら」妄想をしたら非常に楽しそうで、声優さんって羨ましいなぁと思いました。

特に銀さん役とか新八くん役とかめちゃめちゃ楽しそうだなぁ。

普段はふざけたことを言っているのに、いざとなれば真剣に決めるのもできるって、役としてすごいやりがいあるんじゃないかと思います。

「銀魂」が面白いのはきっと銀さんという今までなかったヒーロー像が非常に魅力的で応用力あるからなんだろうなぁ。





…黒バスも13巻!
はやいですね!(週刊漫画はこればっか言っている)
黒バスはメインの誠凛高校サイドももちろん面白いんですが、最近は「キセキの世代」の所属する高校同士の試合なども魅力的に描かれていて厚みを増してきました。
「スラムダンク」でも王者 海王高校と天才を擁する陵南高校のバトルなど、魅力的な「ライバル同士の試合」がありましたが、そんなのを彷彿とさせます。
敵でも味方でも魅力あるキャラクターを作れるのがスポーツものの醍醐味だなぁ と思う次第です。





…前巻が出た頃に読み始めたので非常に遅ればせながら夏目デビューしました(苦笑)

もうちょっとでアニメスタート+身の回りの仲良くしていただいているブロガーさんが結構読んでいて面白いと言っていたので…といろんな後押しがあって読み始めたのですが、不思議ものは「蟲師」と「百鬼夜行」でだいたいやりつくされてんなーって思いがどっかにあって。
ので、少々冷めた視線で読み始めたのですが、「夏目〜」にはさっき挙げた二つのお話とは大きく違う魅力が!
それは「かわいらしく、やさしい」
「蟲師」や「百鬼〜」はどこか不気味さがまとわりつくところがあるのですが、夏目〜はどっちかというとファンタジックでかわいらしいんですよね。
夏目くんのパートナー?として傍らに寄り添うニャンコ先生をはじめとして、皆かわいい。
どのお話も読後感がよくて、かつ 胸にくるものがあります。
夏目くんが徐々に成長していく姿にもついついキュンとしちゃいます。
不思議なお話は初心者って方は「夏目」すごくお勧めです。




…まだたくさんあるのですが、長くなってきたのでとりあえずこのへんで。

漫画いっぱいでて 7月はいそがしいぞー!






二者択一バトン

二者択一バトン3


二者択一バトン3






次の質問、どちらかの答えに○をつけててください
どちらにも当てはまらない場合は無回答で結構ですが、なるべく選んでください


実家の卵焼きは
・甘め
・辛め

⇒めちゃ甘。かなり砂糖入ってます。だから塩のやつが苦手だったりします…orz


お弁当に入ってるペラペラなレモン
・一生懸命絞る
・使わない

⇒んー、使いたかったら使うし使わないときは使わない。
基本的にはただの飾り認識しているかもしれない…。
でも、から揚げとかにはレモンかけたいなぁ。


コンビニで温かいのと冷たいのを買った
・袋分ける
・分けない

⇒分けますかって言われたらお願いするけれど、自分から「わけて」とは言わないかも。
聞いてくれたら親切な感じで好感度あがります〜*


朝、早めに目が覚めた
・起きる
・二度寝

⇒自分の目が覚めたなら起きる。
たいてい漫画読むかパソコンをカタカタするかどっちかですね。


電車の座席に座れるか微妙なスペース
・座る
・諦める

⇒お隣さんの人柄によりけり…。
お隣さんが幅のある人とか怖そうな人だったらあきらめる。
疲れてるときとかでお隣さんが言えば少し詰めてくれそうな感じだったら「すみません」って言って座らせてもらおうかなってオモイマス。


恋人の浮気現場を目撃
・とりあえず落ち着こう
・感情をぶつける

⇒落ち着いてどこかへ去る。 
それから ああ もうダメなんだな、って思って繋がりを断つ気がする。
自分と付き合っている人が「つい」で浮気する人だと思いたくないので、浮気相手というか 現場を見たその子のことが好きになっちゃったんだなって解釈します。
逆に「本気じゃないよ浮気」って泣きつかれたら嫌いになりそうだ。


どっちが好きなの
・セクシー
・キュート

⇒ううっ まよう…!どっちもすきだよ!
でも、やっぱりキュートでしょうか。
なちゅらるに可愛い人がとてもすきです。
セクシーもやっぱり捨てがたい…!


どっちになりたい
・船乗り
・飛行機乗り

⇒飛行機乗り、かな?
「スカイクロラ」を読んですごく憧れたので、ああいう自由に飛びまわれる感じだったら本気でなりたいです。
…でも私は運動オンチ甚だしいので多分無理だな笑


ジブリの新作映画
・楽しみ
・期待してない

⇒ジブリ信者です(キリッ)
もちろん楽しみです。
そういえばもうちょいでアリエッティディスク化ですね!
楽しみだなぁ。


ちょうちょは
・キレイだ
・きらいだ

⇒だいすき。
サイトのトップとかついつい蝶にしちゃいます。
虫苦手な方はすみませんorz
虫って害虫系は苦手なんですけど、昆虫はすごく好きです。色とかカタチが個人的にすごく美を感じます。


ゲーセンにいくと
・使い込む
・無駄遣いはしない

⇒景品取る系のゲームはまったく出来る気がしないのでしません。
昔、「ギルティギア」という格闘ゲームにはまっていたときにだけゲーセン通いをしてましたが、100円で何時間かできたので非常にお得感があった。
PS3でギルギアでてくれたらまたやりたいのになー。


雷がなると
・ビビる
・平気平気

⇒「おおっ」となりつつも平気。
とりあえずパソコンのデータを保存する。
文章消えたら泣くしかないのでこれは重要。


もしも透明人間になったら
・普段出来ないことをする
・戻りたがる

⇒戻りたくて仕方ないと思います。
なんせチキンなので、なんかやましいことをしていて元に戻ったらとか思うと、悪事も働けない気がする。
透明になるってメリット薄そうだし、個人的にはなりたくないな。


トイレットペーパーは
・折り畳んで使う
・ぐちゃぐちゃに使う

⇒これ以前の「シルシルミシル」見てビックリしたんですが皆くるくる折りたたまないの!?
ぐちゃぐちゃとか紙もったいないですって!
そして皆一回に使う量が1メートル超えとかまじですか。
長いって!


ドラえもんに出てくる出木杉くんは
・いい子だ
・なんか鼻につく

⇒絶対いい子。
出来杉くんにはなれないけど、友達になりたい。
きっといい刺激が貰えるし、楽しいと思うなー。
出来杉くんはもちろん勉強もできるけど、知識だけの男じゃなくてちゃんと自分で思考する能力を持った本当にすごい子だと思う。


ムーミンで好きなのは
・スナフキン
・ミー

⇒やっぱりスナフキン。
自分の宿命とか責任を背負った上で自分に許される最大の自由を得ようと彼は旅をしているんだと思います。
ムーミンたちから見ても彼はちょっと異質で溶け合わない部分が強いんですが、だからこそ彼の言葉は皆に響くんでしょうね。


ヒーローの心情は
・常に明るく前向き
・わりと悩み多し

⇒悩みが多いんだけど 最後のところで希望を失わないのが私にとってはヒーローかな。
「るろうに剣心」の剣心は私の中の永遠のヒーローです。


ブログは
・毎日書いてる
・サボり勝ち

⇒…さぼりがちすみませんorz


今売ろうかなと思ってる本が
・ある
・ない

⇒ない。
本は売りたくないのがモットーです。
しかしこのままでは家の底が抜ける危機。


携帯を家に忘れた
・イライラ…
・そんなに気にしない

⇒うーん。行く場所とか滞在時間による。
遠出するのにないと やっぱりイライラするかな。
いや、イライラというよりはなんとなく手持ち無沙汰かも。
音楽とかあれば平気。






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エムブロ!バトン倉庫
mblg.tv
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TIGER&BUNNY  DVD1巻感想

朝、起き抜けで ぼんやりとしていたら突然 玄関のチャイムが鳴った。


なんだろー、と思ったら佐川急便。


「ゆきおさん、お荷物ですー」と言われて受領書に判子を押し、早速 ダンボールを破壊←すると、やってきたのが、コレ






おおおおおっ ついに来た来た!

ついったで呟いたので知ってらっしゃる方もぼちぼちいると思いますが、やたら話題の「TIGER & BUNNY」が気になると家族に言い続けていたら、私のしつこさに降参した家族が「しゃあない。そんなに気になるなら一回見たらええんとちゃうかー」と言ってくれ、私はこのブルーレイを手にしたというわけです。


人間 粘りが大切です(ちがう)


あ、ちなみに私 この「TIGER & BUNNY」一回も見たことがないです(我が家にはBSは映らない+Ust配信時期にはチェックしそこねたため、途中から見るのは憚られ見送っていた)


…というわけで、今回 初めて 話題のタイバニを体験したというわけなのですが…


とりあえず一話を見た感想を。状況を説明しつつ個人的な感想を書くので、読み進めると確実にネタバレをします。

気をつけてどうぞ!


と、その前に…先に一番いいたいことだけまとめておきます


「な に こ の かわいい ひと たち。」



※ところどころに腐った視点が感じられるのは否定できないので、無理そうな方はやめておいたほうが無難です

続きを読む

「脳内ポイズンベリー」水城せとな レビュー



お、お久しぶりです。

サボってましたが久々にやってきました。

相変わらず漫画ばかり読んでいます。

近況としては買っただけで読んでいない漫画の数が恐ろしいことになりつつあります。

感想書きたい漫画の量もすごいことになりつつあります。

精神と時の部屋が私が死ぬまでに開発されてくれるといいのですが。

以上戯言で以下はレビューです。





読みながら膝を打ってしまう漫画って何?って言われたら私は絶対 水城さんの漫画を挙げる。

膝を打ってしまうってなんだ?って思う方もいそうなのでもうちょっと噛み砕くと、「わかるわかる!」「あるある!」って話です。

水城さんの漫画はとにかくリアリストな視点で貫かれていて、主人公の視点と読み手の視点は切り離されている。

でも だからこそ、"友達の恋バナを聞くときのように"、主人公の恋物語を数センチ自分から離して、冷静に「その気持ちわかる!」とか「あーこういう勘違いってしちゃうよね」とか「●●ひどすぎ!」とか思ったり出来るのです。

個人的な意見で恐縮ですが 自分の恋路というのは死ぬほど面倒でもうしたくないわーと思うのですが、人の恋路って摩訶不思議でありつつも興味深く、ほんとうに面白いものだよね と思います。

今作「脳内ポイズンベリー」はそんな摩訶不思議で楽しい「他人の恋愛」についてちょっぴり変わった切り口から描く作品となっております。

というわけでレビュー!


 ああ どうしよう。 頭の中が大騒ぎだ


■あらすじ■

主人公の櫻井いちこはごくごく普通の30女子。
会社でOLをする傍ら シュミで携帯小説を書いている。

そして今。いちこの目の前には先日 飲み会で出会って以来 少し気になる存在だった 早乙女がいる。

けれど、いちこと早乙女はその飲み会で連絡先の交換はおろか ほとんど話もできていない。

声を掛けようか迷ういちこの脳内では「声をかける」「かけない」で大紛糾が起こっていてー!?



■レビュー■

結構いろいろとレビューを書いてきたのですが こんなにあらすじが難しい、と思った漫画ははじめてかも。

この漫画のもっともユニークなところは物語が「いちこの脳内」と「現実」との同時進行で語られる点。

いちこの脳内とはなんぞや?と思われていそうなので もうちょっと解説すると、漫画ではいちこの思考パターン5つが擬人化されていて

ネガティブ思考の池田(女性)
ポジティブ思考の石橋(男性)
瞬間の感情のハトコ(女の子)
記憶・振り返る思考の岸(おじさん)
議長の吉田(めがね男子)

の5人がいます。

彼らはそれぞれ上記に書いたような特徴的な思考パターンを持っていて、ひとつの議題…最初の部分でいうと、「早乙女に声をかける・かけない」についてどちらに決定するか 話し合いを行っている。

ひとりの人間の考えることなのに、複数の人間が意見を出し合って会議してるなんて変な感じがする、という方もいるかもしれませんが 人間ってそう単純ではないので 「声をかけたい!あの人が気になる!」と思っても「でも自分のこと覚えてなかったら…」「こんなの自分のキャラじゃないしな」とか思って どうすべきかぐじぐじと悩んだりしちゃうものではないでしょうか。

そういう迷いや葛藤の部分を脳内の思考を擬人化して「会議をしている」というカタチにおとしこんだのが今作・脳内ポイズンベリー という作品なのです。


いちこと早乙女の恋愛模様の部分はほんとうにごくごく普通の、ありふれた物語なのですが(1話でいちこと早乙女に起こったことだけまとめてしまうと 物語は駅で見かけた早乙女にいちこは勇気をだして声をかけ、一緒に牛丼を食べに行った で終わってしまうんですよ笑 これ、普通だったら漫画になりません) ありふれた物語だからこそ、脳内会議のメンバーが早乙女の一言に一喜一憂したりする様子がリアルでとても面白い。


冒頭に「読んでいると人の恋バナ聞いている気分になる」というようなことを書きましたが、実際 脳内会議のメンバーは5人で全力の恋バナ相談役を務めている、と考えたらしっくりくるので、読者の私も脳内会議に参加していちこの行方を見守っている気分になっていたのかも。


また、1巻のラストに収録されている6話がほんとうに秀逸で楽しい一話です、ということを最後に書いておきたいと思います。


脳内会議メンバーといちこと早乙女 全部の立場からこの6話を想像すると もう楽しくてたまらない気分になります笑

なんで私がそう思うのか、の部分はちょっとネタバレになるので追記に畳んでおきますが もし「脳内〜」を読まれた後に思い出したらちょっと読んでくださると嬉しいです。

私が性格悪いからか、こういう行き違いにはついニヤニヤしてしまいますね。

みんな真っ直ぐで可愛いなぁ。


日常に転がる恋愛にまつわる迷いや悩みを「主人公の脳内会議」という新たな切り口から描いたコメディ「脳内ポイズンベリー」


恋愛って他人から見れば非常に個人的でミニマムな悩みですが、ご本人にとっては頭の中がパンクしそうだ、と思うくらい 悩んで迷って 不安でいっぱいになってしまうものだよなぁ と思わずにはいられません。


水城さんならではの台詞の応酬、人間のエゴのぶつかりあいが本当に魅力的で かつ楽しい一作になっています。

ちょっと耳年増な皆さんに全力でオススメです(笑)


>追記は6話 ネタバレ感想。私は6話をこんな風に読みましたって話を。
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