話題:最近買った漫画
さて、「中国悪妻残酷伝」-2
残り4編のご紹介です
■狐妖
-閲微草堂筆記.『人を見る狐』-
昔 滄州にいた劉という男の書斎に、不思議な狐が住みつきました。
ある貧しい農村に、病気の母親と暮らす美しい娘がいた。
昼は畑仕事、夜は刺繍をして病気の母親を養っていた。
村の青年たちには見向きもせずに暮らしていたが、ある日近所の家で捕まっていた仔狐を助けて逃がしてやる。
そんな娘に街中の金持ちの息子との縁談が持ち上がるが、村の青年の流したデマで破談。
娘は世を儚んで、入水自殺してしまう…
■嫉妬
-イソップ童話.『ヤギとロバ』-
ある人がヤギとロバを飼っていました。
ヤギは、ロバの方が自分より美味しいものをたくさん食べさせてもらっていると思って、ロバを妬んでいました。
頼るべき主人を亡くした未亡人と娘は、遠縁にあたる宋家の主人を頼った。
宋家には娘が1人いたが、その娘と同じように育てられたのに勉強や教養を身に付けることも嫌う。
宋家の娘は名門の婿を迎え、遠縁の娘も宋家の血筋だからと望まれて嫁いだが――
嫁ぎ先で、宋家の娘並の教養を期待されていたことを知る…
■かぐや姫
-日本の昔話.『竹取物語』-
竹取りの翁が竹藪で見つけた幼子は、美しい女性に育ちました。
日本人なら一度は聞いたことのある「かぐや姫」
ある大家の正妻(太太)の病が重篤になった時に、彼女は秘密を打ち明けた。
その昔 第二夫人の娘を捨ててしまったということを。
娘は街中の筆屋夫婦に拾われ、美しく成長していたが…
■白娘子の恋(はくじょうしのこい)
-雨月物語.『蛇性の淫』-
漁師である大宅(村長)竹助には、三人の子供が
います。
三人目の子 豊雄は優しい美男子だけど、家業を好まず雅なものが好き。
ある日 雨宿りの軒先で真女児(まなこ)という世にも美しい女性と出会った。
油屋の息子は、ある日 養父に黙って油の売上に手を着けて、小さな白蛇を助けた。
その彼の元へ、1人の美少女が現れる。
彼女の案内で訪れたのは、池の畔にある楼閣付きの立派なお屋敷。
お屋敷には美少女の姉である美女 白娘子が待っていた――。
店の売上に手を着けたことで養父の叱責を受けるが、家にいる養父の愛人の横やりで店を追い出されてしまう。
お屋敷から帰還後、顧客の中にいた道士に美女に関して警告も受けた。
だが、家を追い出された息子の向かう先は、白娘子の元しかなかった……
今回
「狐妖」にも
「白娘子の恋」にも、人と動物の関わり・動物(妖怪?)の恩返しが入っています。
昔の童話や民話・伝説の類いには多く見られた形ですが、人間関係のあざとさや醜さが浮き彫りになったような感じもしました。
最後の
「白娘子の恋」は、このシリーズには珍しく主人公の青年が美形でした。
主人公の少女や女性が美しい設定が多いのと掲載誌の関係かもしれませんけど、美形の青年は
本・当・に・ 少ないのですよね〜
このぶんか社さんの
『ほんとうに怖い童話』(隔月刊)では!!!
――だから、ちょっとばかり 眼福 でした