クリスマスなネタはけっこーある。
きょーはサンタクロースを信じたい、おとしごろーな少年のおはなし。
小学校高学年になるとびみょーな時期なようで。
サンタクロースは本当にいるのかどうなのか小学生同士であらそわれるらしい。
かく言うワタシはどうなったのか。。。おぼえていない。
いつのまにか、としをおうごとに高額なプレゼントをねだるようになって、いつのまにかオトナに買ってもらえることを当たり前のようにおもっていた。
まあ、なんせその時期はたぶん、小学校高学年だったような気がする。
「けーくん、今年からサンタさんはうちには来ません」
ある日、突然の宣告が母親からきた。
「え?なんで?サンタさんはくるよ。ちゃんとプレゼントたのんだし」
母親に素直に答えるけーくん。
「いえいえ、あなたはもう12歳でしょ。サンタさんはちっこいおともだちにどんどんプレゼントをあげなくちゃいけないのに、こんなにおっきなおにいちゃんにまであげてはいられません」
とてつもなく冷静な判断がくだされる。
「かわりにおかあさんが自転車を買ってあげます」
。。。
。。。。
。。。。。
「わかりましたか?だからちゃんとおりこうさんにしてください」
けーくんは、納得できない。
「おかあさん、サンタさんはくるよ。だって、ぼくまだいちども本当にほしいものをもらってない。今年はきっとほしいオモチャがくるとおもう」
おかあさんがちょっとおどろいた顔でいる。
「おにいちゃんはまだサンタさんにきてほしいんですか。ちっこいおともだちにゆずってあげようとはおもわないんですか?」
(なんとなく、わかる気がする、ような気がする)
「サンタさんはね、ゆずってあげれるようなものじゃないよ。あのね、おかあさん、サンタさんはね、家族にひとり、いるんだよ。それはね、ざしきわらしみたいなもんで、みえてないけどずっとぼくのことをおもってくれてる」
いっしゅん、おかあさんはどきりとする。
「おかあさん、うちにもサンタはいるからゆずらなくてもだいじょうぶだよ」
。。。
。。。。
。。。。。
「サンタさんはざしきわらしのような妖怪でも神様でもありません。信じていれば来てくれるとききましたが、信じているおかあさんには来ません。それはおかあさんがおっきくなって、もうオトナになったからだとおもっています」
(なんとなく、わかります。。。)
て、ゆーおはなし。
けーくんは納得がぜんぜんできなかったって。
そかそか、おばちゃんもなんてゆーたったらよいのか。
でもけーくんはサンタクロースを信じてるし、おかあさんも信じてるし、それはそれでええんちゃうかな?
「でも、学校のともだちはサンタなんかいないし、おとうさんが買ってくるんやってゆうねん」
なるほど。でもおかあさんのはなしやと信じてへんかったら、なおのこと来うへんのやろ?
「え?サンタさんはいるの?」
さあ?うちも会うたことはないからな。神様がいますか?とか幽霊はいますか?て聞かれんのと同じことちゃうの?神様は愛を届けるもんで願いをかなえるもんちゃうやろ?妖怪はともだちを探してうろついんてるんやろ?せやったらサンタクロースはトクベツな届けもんをするだけの魔法の住人でええんちゃうの?
「じゃ、くる?」
。。。うううむ。答えが性急すぎるな。年齢制限があるんかどーか知らんけど、おばちゃんとこにもこーへんのはたしかやで。けど、来んかったからってさみしくはないで。ふつーにケーキもチキンもあるし。けーくんなんか自転車あるんやろ?めっちゃえーやん。サンタクロースじゃ運ばれへんで、オモチャちゃうもん。おっきい子のもんやもん。
「そやねん。自転車めっちゃうれしーねん」
ほんじゃ、もーえーやん。よかったなあ。
やっぱり、神様はいるし、妖怪も幽霊もいるし、サンタクロースはご健在なよーで。
かれはオトナの階段をのぼったとおもう。