旦那にはエゴで子どもと関わるな
と言う。

だけどあたしは
自分がエゴイストだと自覚している。

そりゃ一般的な知識とか
取得しようとはしてるし、
育児書も読むし、
雑誌も読むし、
ネット検索もする。

だけど教育理念とかは
エゴの元にあると思う。

健やかに
伸び伸びと
生き生きと
自由に。

障害が遺伝性と知って、
子どもは諦めたはずだった。

こんな辛い思いをする遺伝子なら
残さない方がいいと。

だけど、あたしは
前の旦那の遺伝子を欲した。

子どもが欲しいとかじゃなくて、
ただ純粋に遺伝子が欲しいと
思った。

生物学的生物的欲求?

で、
いざ妊娠してみれば
自己肯定感が得られて、
子どもに感謝し、
愛しくてたまらなかった。

あたしはそんなに
ガミガミ怒るわけではないけど、
決して甘いわけでもない。

人との関わり方。

挨拶の大切さ、
食の大切さ、
行儀、
とか。

大人になって困ることのないよう、
最低限のことは
ほんと、叩き込むように躾た。

3歳とかの子に、
食事に関わる
食事を作る人、材料を育てる人、
命を頂くということ。

それを教えるんだよ?
自分でもやり過ぎじゃない?って思うけど、
でも別に知りすぎて困ることないし。

知識なら自分が知ってること
全て教える。

友達と関わる上で大切なことを教える。

愛されることを必死に伝えた。
それだけは抜かりなく。
足りない、まだ足りないと。

抱きしめて、
伝えられないなら代弁して、
心を育てることに必死だった。

辛いなら辛い、
楽しいなら楽しい、
感情を伝えよ、表現せよ。

強い心であれ、
優しい心であれ。

体力があれば、
料理も裁縫も教える。
パソコンだって教えてやる。

なんで、そんなに詰め込むのか。

あたしが長く生きるつもりがないからだ。

一人で生きていく事を学べ、
共存することを学べ。

全てはあたしがいなくなることを
想定しているから。
早い段階で。

一般的には
お姉さんが下の兄弟を守ってやれって言うのかもしれない。

あたしは、
下の子に
あたしの代わりになれと
願う。

無責任にいなくなるのなら
産むべきではない。

わかってる。

でも、あたしは
育てたいと思ったし、
幸せに生きて欲しいと願う。

残酷だよね。

子どもがいつ
障害を発病するのかと
気が気でなく、
常に恐怖と一緒。

こんな悲惨な思いは
しなくていい。

幸せばかりを追って、
一生懸命生きて欲しい。

なにものでもないエゴだと思う。

自分は死にたがりの癖に。

親が子どもに
叶えられなかった夢を託すのは
よく聞く話。

あたしもそういうもんだと思う。

あたしが死んでも悲しまないでほしい。
死ぬことは幸せなのだから。
そして、あなたたちが誰よりも大切で、
誰よりも愛すべき存在だったか
理解してほしい。

もし、
遺言を残すなら
子ども達へ、
愛してる、
と残す。

残さないと思うけど。

自殺した親を持つ子は
自殺する可能性が高いという
統計がある。

だけどあたしは
自殺を捨てられない。

寿命を、全うするなんて
恐ろしいことできない。

だから、
反対に育てるんだ。

あたしがいなくても
生きていけ、と。

自分ができないことを
押し付けるのは嫌いだ。

けど、
同じ道だけは歩んで欲しくない。

ただ、それだけなんだ。

こんな思い、
しないですむなら
しない方がいいに決まってる。

あたしは、
必ず60までは生きない、
と決めてある。

つまり、下の子が30までに
死ぬ、ってこと。

結婚する姿も、
孫も見ないかもしれない。

でも、
人に世話されながら
何年も生きるなんて無理だ。

どうせ迷惑かけるなら
死体処理をお願いしたい。

そういう生き方しかできない。

最強のエゴイスト。

ごめんね。