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ACT1-(11)

「…………あ、あったあった。」

桜庭商店街にある書店にて、川澄綾子は目当ての女性誌を手に取った。
女性誌には『巻頭特集 綿貫芳樹×姫宮満月 ロングインタビュー』と書かれていた。

「何軒もハシゴした甲斐があった………。
やっぱりみんな、考えることは一緒なんだね……。」

感極まっている間にも、女性客が女性誌を手に取っていく。

「………前回のトライアル公演、可愛かったよね、清光。」
「そうそう、幸人君の今剣も可愛かったけど、やっぱ初期刀を清光にしてよかった………。」
「うんうん。綿貫さんの三日月もいいし、綾人さんの小狐丸も良かった。」
「初瀬産の石切丸と柊さんの岩融もねー。」

2人の女性達の会話を聞きながら綾子はうんうん、と頷く。

「………あの、すみません。同じ雑誌持っているってことは
刀剣乱舞が好きなんですか?」
「もちろん。刀剣乱舞も好きだし、綿貫さんと満月ちゃんがすごく好きで!」

「わかります、最強にして最高のカップルですよね!!」


立ち話もなんだしということで3人は近くのカフェに立ち寄った。


「私、川澄綾子です。」
「私、稲生涼子。こっちは佐倉彩愛。」
「よろしくお願いします〜。まさかこんなところで刀ミュ好きな人がいたなんて。」
「そうですよね!やっぱりゲームしてます?」
「してます、してます!私初期刀、清光なんです!」
「あ、私も!」
「私も清光です!」
同じだと叫ぶ3人は話に花を咲かせた。
「清光を女の子がやる時はびっくりしたけど、再現率が高かったですよね。
もう私ぞっこんになっちゃって。」
「そうそう、成人男性に囲まれてもひけを取らない歌い方をするからすごくカッコよくて!」
わいわいと話をしているうちに店員が注文を伺いに来た。
メニュー表に書かれているパフェを頼んで3人は話を続けた。

「はぁ〜本公演がどうなるのやら、楽しみですね〜。」
「ホントに!」


「……ねぇ、あれって綿貫さんと満月ちゃんじゃない?」
「え、嘘!?」
ふと、窓側の席を見ると芳樹と満月、そして物吉の姿があった。


「え、本物!?」
「滅茶苦茶生で見られるなんてラッキー!」




「…………どうですか?」
「……………うん、悪くはないんじゃないかな。」
「良かったあ………昨日、徹夜して作詞した甲斐がありました。」

「トライアル公演の時よりも楽曲を増やさないとって気持ちで書きましたからねー。」
「音楽の方も悪くなかったし、うん。これはこれでいいと思うよ。」
ノートパソコンにイヤホンを取り付けて完成した曲を聴いていた芳樹は満月を褒めた。

「後はこれをどう歌えばいいのか、俺達の腕にかかっているね。」
「そうですねぇ。」

「お嬢様も若旦那様も歌いこなせますよ。大丈夫ですって。」


「物吉がそういうなら大丈夫かな。縁起がいいし。」
「はい。」

続く。
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