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ACT1-(12)

「………むにゃむにゃ………。」

シープシティの住宅街にあるとある民家。そこでは1人の少女がのんびりと寝ていた。

「………ロッティ、いい加減に起きなさい。」
「………むにゃ……後5分………。」
「………ああ、もう、ヤヤコマ。いつものをかましてやって!」
母親の言葉にヤヤコマは頷くと、シャルロットに突撃をかました。
「………いったぁ!」
「目が覚めた?まったく、今はもう10時よ!」
「………え、嘘ぉ!?もうこんな時間!?」
「まったく、今日は旅立ちの日だっていうのに何のんびりと寝ぼけているのかしら。」

母親の言葉にシャルロット………ロッティはうぅ、と呟いた。

「でもちょうどいいわ。今、シープシティにマリー博士が来ているのよ。
ポケモンセンターでポケモンを貰ってきなさい。」
「はーい………。」
「ほら、着替えをする!でないとヤヤコマの2回目の突撃を食らうわよ?」
「それは嫌ー!」

母親とヤヤコマに起こされたシャルロットは着替えを済ませるとポケモンセンターに向かった。

「おはようございます!」
「おはようございます、ジョーイさん!」

「あら、貴女……シャルロットさんね。マリー博士がお待ちですよ。」
「え、もう!?」

「おや、貴女がシャルロットさんですか?」
「あ、はい!」

「ちょうどよかった。貴女に紹介したい人がいるのですよ。」
「え?紹介したい人?」


「サトシ君、ヒロキ。こちらに。」
「はーい。」
「お、新人トレーナーか?初めまして、俺はサトシ!こっちは相棒のピカチュウ!」
「俺はヒロキ。俺もピカチュウを持っているんだ。」

「私、シャルロット。皆からはロッティって呼ばれているの。
サトシって言ったら、カロスリーグで準優勝した人でしょ?凄い!
それにヒロキってチャンピオンの息子!?」

あわわ、と叫ぶシャルロットにヒロキは苦笑した。

「さて、シャルロットさん。どのポケモンを選びますか?」
「えーっと、じゃあ、アチャモで!」
「はい、わかりました。では、モンスターボールからアチャモを出してください。」

「はい!」

「チャモチャモ!」

モンスターボールから出たアチャモはシャルロットの胸に飛び込んだ。

「あーん、可愛い!!」
「へぇ、アチャモか。良く育っているなぁ。」
「それはそうだよ。育て屋さんから預かってきているんだから。」

「ねぇねぇ、サトシ、早速だけどバトルをお願いしてもいい?
デビュー戦をしたいの!」
「もちろん、いいぜ!」

「ありがとう、サトシ!」

続く。

ACT1-(11)


ヒロキとサトシはシープシティにある沼地にやってきた。

釣り屋さんで釣り竿を借りて、2人は釣りをすることにした。

「どんなポケモンが現れるかなぁ……。」
「すげぇ、楽しみだな。釣りは。」

釣り糸を垂らすこと10分が経過したが、反応はない。

「………ないね。」
「うーん………場所を変えてみるとか?」

「……おーい、大変だ!」

2人が場所を変えようとした時、別の場所で釣りをしていたトレーナーが走ってきた。

「どうかしたのですか?」
「ヒンバスが大量発生しているぜ、これは驚きだ!!」
「………ヒンバス!?」
「行ってみようか、サトシ!」
「おう!」
トレーナーの案内でヒロキ達はヒンバスが大量発生しているポイントに向かった。


「うわぁ、凄い!」
「ヒンバスが大量だ!」
「これはまた凄いですね………お2人とも、このボールを使ってください。」

そう言うとマリーは2人にダイブボールを渡した。
「あ、みずポケモンが捕まえやすいダイブボールだ!」
「……へー、詳しいんだな、ヒロキ。」


「母さんが持っているミロカロスもダイブボールに入っているんだ。」
「そうなのか。」
「ああ。よーし、じゃあ捕まえようかなぁ……、ピカチュウ、<でんじは>!!」

「ピカチュウ!」

ヒロキの指示でピカチュウはでんじはを使い、ヒンバスをまひ状態にした。

「俺達も行くぜ、ピカチュウ!」

「ピカピカ!」

ぴちぴちと跳ねるヒンバスに狙いを定め、サトシはダイブボールを投げた。


………それから数分後。

「やっと捕まえた…………。

ええっと、確かミロカロスに進化させるためにはきれいなウロコを持たせて通信交換をするんだったな。
………サトシ、交換しないか?」
「ああ、良いぜ。」

「あ、きれいなウロコならちょうど私が持っています。
良かったら使ってください。」

「ありがとうございます!」

「マリー博士、ありがとうございます!」

きれいなウロコを持たせたヒンバスの入ったダイブボールを通信機器に置き、
サトシとヒロキはゲットしたヒンバスを交換した。

「そういえば俺、通信進化は初めてかも。」
「俺もだぜ。通信進化、楽しみだなー。」

通信が始まり、サトシはヒロキの、ヒロキはサトシのヒンバスを手に入れた。


「ありがと、サトシ。」
「こっちも助かったぜ。」

2人がダイブボールからヒンバスを出したのと同時に進化が始まった。

姿が変わり、ミロカロスに進化したのを見届けたマリーはぱちぱちと拍手をした。


続く。

ACT1-(10)


シープシティのポケモンセンターに到着したヒロキとサトシは、
マリーにポケモン達を診てもらった。


「サトシ君のピカチュウは良く育っていますね。
1番の相棒ですか?」

「はい!」

「ヒロキのピカチュウも元々はミツキのポケモンなのですよ。
だから経験豊富なんです。」

「へぇ………じゃあ、生まれた時からずっと?」
「そうそう。
ピカチュウのままが良いんだって。
かみなりのいしで進化するの嫌がってさ。」

「俺もピカチュウは進化したくないの一点張りなんだよな。
カントー地方のクチバジム戦は苦労したなぁ………。」

「クチバジムですか。となるとマチスさんですね。
懐かしいなぁ………。」

「マリー博士、今も若いけどもっと若い時はカントー地方を始めとした色んな地方を旅していたんだぜ。」
「へぇ……じゃあ、博士になる前はトレーナーだったんですね?」

「そうですよ。
若いうちから博士をやりたかったのですが、オーキド博士から
若いうちは博士よりもトレーナーを集中してやりなさいと言われましてね。
だから、トレーナーとして旅をして博士になったんです。
元々、大学に行きながら休みになる度に行っていたりしていましたから。」

「はぁ………。ママ、バリちゃんがいると言っても、1人だから大丈夫かな。」
「心配ならこまめに連絡してあげてください。親は大事ですから。」
「はい。そうします。」

「さて、ヒロキ。サトシ君。
まずはシープシティのシープジムに挑戦するわけですが手持ちの方は大丈夫ですか?」

「俺はピカチュウにツタージャ、フォッコ、イーブイの4匹がいるけど
サトシはラティアスとピカチュウだけだね。」
「ああ、でも大丈夫。……だと思う。」
「サトシなら、俺はいつでも大丈夫だー!って言いそうだけどなぁ。」
「こらこら、最初のジム戦だからこそ慎重になる場合もあるんですよ。
それにヒロキと違って、サトシはベテランですから。
ちなみに、シープジムはほのおタイプです。」

「うわぁ、ほのおタイプか………。みずタイプかじめんタイプ、近場にいないかな………。」
「ポケモンをゲットしてから挑戦するのか、それともジム戦をしてからゲットするのかは
貴方達の自由です。」


「サトシ、ポケモンゲットしてからジムに挑戦しよう!?ねぇ!?」
「あ、ああ、いいぜ。この近場に水源とかそういったところってありますか?」
「ありますよ。せっかくですから、私もジム戦を見ていきましょうかね。」

続く。

ACT1-(9)


「イーブイの毛並みいいなぁ………。」

道路を歩きながら、ヒロキはイーブイの毛並みを堪能していた。

天気がいいので、ツタージャとフォッコを出して散歩である。


「まず最初に向かうところはどこなんだ?」


「シープシティだな。………べリエジムがあるとこなんだ。」
「おぉ!?ジム戦!?やっぱあるんだな、ブリテンにも!!」

「他の地方のジムは8つだけどさ、ブリテン地方は12もあるんだ。
組み合わせは自由でさ、8つ以上のバッジをゲットできたら
ポケモンリーグに出場できるんだ。

ちなみに12個バッジを集めるとポケモンリーグをすっ飛ばして、
チャンピオンリーグ直々に挑めるからさ
俺は12個のバッジを集める予定。」


「そうなのか。じゃあ、俺も12個バッジをゲットしようかな!」

「サトシならできるさ、なんせ色んな地方を旅してきているし、
カロス地方なんかじゃ、準優勝もしているから!」

「俺1人の力じゃ、辿り着けなかったんだ。
皆の力があったから、良い結果を残せたんだ。
な、ピカチュウ。」

「ピカピカ。」

シープシティに到着すると、途端に人が多くなった。

「おー、すげぇな。大都市って感じ。」
「俺が住んでいるミランタウンとは偉い違いだなぁ………。」

「………あ、ヒロキにサトシ君。ようやく見つけました。」

「………ってあれ、マリー博士?どうしたんですか?」

「私としたことがヒロキにポケモン図鑑を渡すのを忘れてしまったので、
慌てて追いかけてきたのですよ。
………それから、サトシ君でしたね。初めまして。
私はマルグリットと言います。皆からはマリー、と呼ばれています。」

「はい、初めまして!俺はサトシです。」
「オーキド博士から色々話は聞きました。
物凄い数のポケモンと出会っているそうで。」
「いえ、俺なんかまだまだです。」

「ええ、自重するその精神は立派ですね。
その心を大事にしてください。
はい、ではポケモン図鑑を。」
「マリー博士、ありがとうございます。」
「ありがとうございます!」


ヒロキとサトシはマリーからポケモン図鑑を受け取った。

続く。

ACT1-(8)

昼食を済ませ、ポケモンセンターを後にしたサトシとヒロキは
早速草むらに入った。

「何が出るかな、何が出るかな〜なんて。」

フレンドリィショップでモンスターボールを買い、ヒロキはワクワクしていた。


「ヒロキ、もしかしてポケモンをゲットしたことがないのか?」

「そうだね。ピカチュウは母さんの手持ちだし、
ツタージャとフォッコはマリー博士から貰ったし。
だから、楽しみなんだなぁ。」


「へー。」

草むらを歩いていると、ガサガサという音がした。

「お、もしかしてポケモンか!?」

草むらから飛び出してきたのは、銀色の体を持つイーブイであった。


「あ、イーブイだ!しかも色違い!」

「初っ端から色違いのポケモンが出るなんて、ラッキー!
よし、いけ、ツタージャ!」

「タジャ!」

ヒロキはモンスターボールを投げると、ツタージャを出した。
「<つるのムチ>だ!」

ヒロキの指示でツタージャはつるのムチでイーブイに攻撃をした。

「イ………ブイ!」

イーブイはツタージャに近づくとかみついた。


「ヒロキ、状態異常を起こす技を使った方がいいぜ。」
「うん、わかった。………ツタージャ、<ねむりごな>!」

ヒロキの指示でツタージャはねむりごなを繰り出した。

ねむりごなを受けて、イーブイは眠りについた。

「よし、プレミアボールを投げて………行っけぇ!」

ヒロキはプレミアボールを投げた。ボールにイーブイが収納され、左右に揺れる。


「頼む、入ってくれ…………。」

ヒロキが祈るなか、カチッという音がしてイーブイは無事にゲットできた。

「よっしゃあ、イーブイゲットだぜ!」

「タジャ、タジャ!」
「ピカチュウ!」

「ツタージャ、ありがとうな。」
ヒロキに褒められて、ツタージャはまんざらでもなさそうな顔をした。

「あー、良かった。サトシもアドバイスありがとう。」
「いいって。俺、アドバイスしただけだから。俺もツタージャ持っているし。」


「そうなのか?」
「ああ。気が強くて頼りになるんだぜ。」
「そっか。」

ポケモンセンターにいったん戻り、イーブイを回復させた後、
ヒロキはプレミアボールからイーブイを出した。

「俺はヒロキ。これからよろしくな、イーブイ。」
「ブイ、ブイ。」

ヒロキが挨拶をすると、イーブイは少し照れながらも尻尾をヒロキにくっつけた。


続く。
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