フレン夢かも。
フレン→ミシェル→レイヴン。
まずミシェル→レイヴン。
レイヴンのほうがいくつか年上だけど同期。
ミシェルはレイヴンのチャラチャラした態度が気に食わないけど、何気に仕事はうまくこなしてるからなおさらむかつく。
ミシェルも普通に仕事できる人。
そして同期はレイヴンとミシェルしか残らない。他はみんなやめちゃう。
「信じらんない!無断欠勤とか社会人としてどーよ」
「ねー。みんな頑張りすぎなのよね〜。…ミシェルちゃんも辞めないでね?おっさん寂しくなっちゃうから」
「やっ、辞めるわけないでしょ!」
「ほんと?よかった〜」
そんな会話しつつ業務に励む。
ある日ミシェルが上司に呼び出されて、何の話しかと思ったらセクハラされる。
押しのけて別の上司アレクセイに「早退します」とだけ言って早退。
次の日クビ覚悟で出社。
先輩に声かけられつつお詫び。
「昨日は無断で早退してしまい申し訳ございませんでした!」
「何のことかな?」
「え…」
「報告は受けた。レイヴンのフォローが有ったので問題ない。彼に礼を言っておくといい。それから、何か困ったことがあれば言ってくれ」
「は、はい…」
「お、ミシェルちゃん来たんだ!おはよー。元気?」
「う、うん…あの、昨日はありがとう。迷惑かけてごめん」
「…そんなしおらしいミシェルちゃん、ミシェルちゃんじゃない!」
「は、はぁ?!」
「仕事のことは気にしないで。ほとんど終わってんだもん。大してやることなかったよ」
「そ、そう…でもありがとう」
レイヴンの株アップアップです。
ってゆうかミシェルはガンガン系。レイヴンはフォローもできるので相性良さそう。
「ミシェル君、一緒にお昼なんてどうかな」←セクハラ上司
「あ、あの…」
「あ、ミシェル俺と約束してるんです!一緒に行きます?」
「い、いや、またの機会に…」
「…約束してないけど」
「じゃあ俺じゃなくてあの人について行けばよかったんでないの?」
「…。」
セクハラ上司によくない噂がたくさんあるのを知ってるレイヴン。ミシェルのことが心配。
最終的にアレクセイに相談してセクハラ上司は異動になる。
「はぁ」
「ひとまず安心って感じ?」
「うーん…」
「なんかあったら言ってね」
「うん」
そんな感じで3年くらい経過。
新人の教育係?に任命されるミシェル。
「なんで私なの?アンタのが適任じゃない?」
「どこが?それにさー、先輩がこんなヘラヘラしてたら新人君の志気も下がっちゃうでしょ?」
「自覚あるんだ」
「そこはフォローしてよ!」
新人の一人にフレンがいる。
「キリのいいとこでお昼にしてね」
「「はい」」
「…ミシェル先輩いいよなぁ」
「ん、ああ、そうだね」←フレン
「え、フレン君あぁゆぅ人がタイプなの??」
「別にそういうわけじゃないけど…」
純粋にミシェルを尊敬する男性陣と、フレン狙いの女の子。
新人歓迎会という名の飲み会。
「酔っちゃったかも…」
「家どこだっけ」
「あっち」
「僕逆方向だな…」
「(送るって言えよ)」
「俺が送るよ〜」←フレンたちの同期
「え、大丈夫!」
「私帰ろうかな…」
「もう?送るよ」
「え、いいよ」
「せんぱーい!お先失礼しまーす」
「え、ちょ、」
「気をつけて帰れよー。新人どもは次行くぞ次ー」
「「「え」」」
ミシェルは一人酒したい気分になったから帰ろうと思ってたのに…と思ったらレイヴンに誘われる。
「ミシェルちゃん飲み過ぎ」
「うん、いいのいいの」
「よくないって!もう終電なくなるってーの!」
「いーの!」
「よくねーよ」
そんなんで結局終電逃す。
近くのビジネスホテルに宿泊。
「は!」
「おーはーよ〜」
「うわ!…な、何もない?!」
「まぁね」
「それもどうなの?」
「俺彼女いるもん」
「ふーん…え、そうなの?!悪いことしちゃったね…」
「大丈夫大丈夫。今んとこ彼女にしか勃たないから」
「…何の話だよ」
どんなに物理的な距離が近くても心の距離は遠いんだとショッキング。
ちなみにレイヴンは不能者ではなく、本命にしか勃たない。ミシェルのことも純粋に友達としか思ってない。
とりあえずシャワー浴びて泣く。
土曜日だし、日曜日もゴロゴロしようと決意。
帰り道、レイヴンと別れたあと降車したあとから涙が止まらないミシェル。
そこにフレンが登場。実は近所。
「ミシェル先輩?!どうしたんですか?!」
「ふ、フレン君…う、…っ」
「先輩、…うちすぐ近くなので、来てください!」
「ん…」
そんなこんなでフレンの家に行くことに。
この時点でレイヴンと何かあったんだと確信するフレン。昨日と服装一緒だし。
「ごめんね、ごめん…ありがと…」
「いえ。気にしないでください。大丈夫ですか?」
「うん…ううん…」
「ミシェル先輩…」
「あいつ、彼女いるんだって…全然知らなかった…」
「はい」
「好きだったの…かな…」
「…でしょうね。何か飲みますか?」
「…お酒」
「…わかりました」
飲んだ勢いで愚痴る愚痴る。フレンもちゃんと聞いて相槌うってあげる。
「私ってそんな魅力ないかな…」
「え?」
「酔っ払ってホテル入って、それだけって…」
「ほ、ホテル?!」
「あ、ビジネスホテルね。まぁ変わんないか。私だって別にそんなつもりなかったけどさ、レイヴンとなら…私…」
「先輩、先輩は十分魅力的です。僕なら我慢出来ません!」
「ほんと?はは…ごめんね、こんな話して…私もセクハラ上司に就任かぁ」
「セクハラだなんて!思ってません。僕なんて話を聞くことしかできなくて…」
「ううん。こんなめんどくさい女に付き合ってくれてありがと」
土曜日の記憶終了。
「は!」
「先輩…今、夜の9時です」
「マジで!あ"…ぅ」
「飲み過ぎですよ。明日仕事ですよ」
「嘘…でしょ」
「今日、日曜日ですよ」
「やだー!」
「子どもみたいなこと言わないでください」
「なんで起こしてくれないの…」
「近付いたら理性を保てそうになかったので」にっこり
「…。」
「起きれますか?送りますよ」
「うん…ありがとう」
徒歩で送ってくれるフレン。
「うち、ここだから」
「あ、はい」
「借りは必ず返します」
「いや、あ、じゃあアドレス教えてください。それでチャラ…じゃダメですか?」
「フレン君がそれでいいなら…」
「またいつでも付き合いますから。でも次寝たら迷わず抱きますね」
「…寝ないように気をつけます」
「それは残念です。それじゃあ、また明日」
ちょっとしたメル友になる。
「ミシェルおはよー。土曜日大丈夫だった?」
「え、あ、うん。大丈夫。ごめんね、付き合ってくれてありがと」
「いいえー。またいつでも付き合うし、言ってよ」
「うん」
「はぁ…」
「先輩…おはようございます」
「あ、おはよ。…見てた?」
「ええ、まあ」
「私、ちゃんと笑えてた?」
「はい」
「よかった」
今は泣きそうな顔してますけど。とは言わないけれど。
フレンはミシェルのことが気になって気になってしょうがない。それをレイヴンに気付かれる。
「フレンちゃん、ミシェルちゃん狙いなのね〜。敵は多いぞ。フレンちゃんなら協力するし、頑張れ!」
「あなたがそれを言いますか…」裏ボスめ
「ん?」
「いえ。レイヴンさんが味方なら心強いです。…レイヴンさんは結婚しないんですか?」
「え。…まぁ彼女が若いからね〜。出来たらラッキーくらいにしか考えてないわ」
「そうですか…早く結婚出来るといいですね」
「うへ。他人事!」
「そんなことないですよ」
他人事どころかさっさと結婚しろと思ってる。ミシェルがレイヴンに未練たらたらっぽいので。
っぽいっていうか実際そうなんだけど。
金曜日
「ミシェルちゃん飲みに行こうよ」
「えー」
「レイヴンさんは彼女がいるじゃないですか」
「だってぇ、論文で忙しいからしばらく会えないって…じゃあ3人で行く?」
「僕もいいんですか?」
「もちろん☆」
「論文って…大学生かよ!」
「そぉよ。ピチピチよ!」
「飲みに行くんですかぁ?アタシも行きたーい!」
「…じゃ、行くか」
ここで既にヤバい予感がするレイヴン。
4人で歩くと、前列がレイヴンとミシェル、その後ろにフレンと後輩女子。納得いかないフレン。
後輩女子のあまりの粘着にレイヴンも太刀打ちできない。
そして飲み会自体も空気読めない後輩女子のせいでグダグダ。完璧にレイヴンミシェルとフレン後輩女子の間に見えない壁が。
フレンのイライラが募るばかり。レイヴン以外気づいてない。
レイヴンが頃合を見計らってお開き宣言する。
「アタシ酔っちゃったぁ…一人で帰れるかなぁ…」
「タクシー捕まえようか」
「うんっ」
「さぁどうぞ」
「わぁ。ありがとう。うふふ」
「家どこだっけ?」
「あっち」
「だそうです。それじゃ」
バタンッ
「え"」
「(ドS…)」
「…よかったの?」
「いいと思いますけど…?」
「それじゃ俺も帰ろっかなぁ…方向違うし。フレンちゃん、ミシェルちゃんを頼んだ!」
「任せてください!お疲れ様です」
「またね〜」
「お疲れさまー」
ちなみに後輩女子はフレンの行動は全て天然からきてるものだと思ってるからどんな扱いされてもへこたれない。
「…仲良くしなきゃだめだよ?」
「悪そうに見えました?」
「ってゆうか…扱いが雑?それだけ仲いいのか」
「そもそも、僕は今日ミシェル先輩と話たかったんです」
「嬉しいこと言ってくれるね。じゃあもう一軒行く?」
「はい!」
そんな訳でもう一軒。
もちろんミシェルのおごりです。
「僕も出します!」
「だめだめ」
「じゃあ今度は僕が払いますね」
「え…う、うん。よろしく」
「はい!」
なんだかフレンとの付き合いも楽しくなってくるミシェルさんですがとりあえず一区切り。