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猟兵上がりヒロイン8


やっとあの空間を抜けて、元の次元に戻る。

レーヴェが死んでから、よく海に行くミシェル。


「また来ちゃった」


もう現れるわけないのに。

つい夢を見てしまう。


もう来ない方がいいかなぁ帰ろ。


後方に誰かいるなぁ

こんな夜中に珍しい。

かなり距離を詰められて不安に思う。


「ミシェルか?」

「!」

「すまない、驚かせてしまったな」

「シード大佐どうしたんですか、こんな時間に」

「走り込みをな」

本当ですか?」


まぁ、服装はそんな感じだけど


「あぁ。最近身体を動かしてなくてな業務時間外にしか動けないんだ」

「家族サービスしてあげたほうがいいのでは

「はは、家に帰るには時間が足りなさすぎる。そうだ、ミシェルに手合わせ願おうかな」

本気で言ってますか?」

「うん。ミシェルさえ良ければ」

「私は構いませんけどガンブレード使うのなんて私くらいでしょうし、意味ありますか?」

「何事も経験だろう?」


とか話しながら本当に約束を取り付ける。


本当に約束しちゃったよ

大丈夫なのかな。


「遊撃士としての活躍、届いてるよ」

「え、そうなんですか?」

「ああ。何かあったら依頼させてもらおう」

「私で良ければなんなりと」

「リシャール大佐あ、リシャールさんからの信頼も厚かったようだしね」

「え、ロランス隊長じゃなくてですか?」


いや、まぁ、ロランス隊長に信頼されてたと思うよって話だけど。


「うん。リシャールさん」

「へぇあまり話したことなかったので

「まぁ、近くにカノーネ君がいたら話せないよね」

「そうですね」


笑。


「シード大佐とも、話したことなかったですけどね」

「馴れ馴れしかったかな?」

「いや私が

「ふこれから仲良くしてもらおうかな」

「よろしくお願いします」


正直シード大佐もタイプである。

このシワの感じ。たまんない。


「何か?」

「い、いえ///


そして約束の日。


「あの、観客多過ぎでは」

「私は言いふらしてないぞ」

「私だって言いふらしてないですよ」


「「カシウスさん」」


「はっはっは。頑張りたまえ」

今度私にも稽古つけてくださいね」

「タイミングが合えばね」


時間あるのかなぁ、この人


「よぉ」

「アガットさんなんでいるんですか」

「たまたま空いてたから」

あっそう」

「なんだよ」

「ふふ、ミシェルさん、頑張って下さいね!シードさんも」

「うん」

「ありがとう」


これもう試合だよね。公式試合。

怖いんだけど。


こちらから行きます」

「いいよ」


イケメン


「剣が折れないか、不安になるねっ」

「っお戯れをっ」

「その細腕でよく振り回せるなまた軍に戻って来る気はないか?」

「まさかっ」

「私の下で働いてほしい」


「シード君、試合中に口説かないの」


「口説いてませんよ!」

すきあり!」

「おっと、危ない」

「くっ


なかなか、会話しながらの手合わせってのも疲れる。


一気に畳み掛ける。


「ぅおりゃーーーーー!」

「っ!」


シードの手から剣が落ちる。


「勝負あったな」

「よし」

「調子に乗ったか?」

「すみません部下たちに示しがつかないな」


なんて言ったらいいのやら。


「やはり部下たちの稽古をつけてもらえないかな」

「いやいやいや私ガンブレードしか扱えませんから。ほぼ我流みたいなものだし


レーヴェに稽古つけてもらったとはいえ、だ。

人に教えられるような技量もなし。


「まぁ勉強になるんじゃねぇの?」

「アガットさんまで!」

「正式にギルドに依頼させてもらおうかな」

「ご冗談を

「ラブコールが過ぎるぞ」

「ミシェルとやり合えてテンション上がってんだろ」

「そうかもしれないな」


その夜は軍でご馳走していただき、ティータを言えまで送り届けて、アガットもミシェルの家に乗り込む。


私が好きになる人みんな好きな人がいる

は?」

「シード大佐だって既婚者どころか子持ちですよね。レーヴェさんも、過去に亡くなった恋人が


俺は?


「はー、つら」

「おい」

「なんですか」

なんでもねぇ」


シードが好きとかレーヴェが好きとか聞いてると、俺なんか全然タイプじゃないんだろうなとは思う。


「アガットさん」

「ん?」

「私、旅に出ます」

「は?」

「だからこの関係も終わりにしましょう」

「っそうか」

「もし次に会うことがあれば、その時はただの師弟です」

「どんだけ帰ってこないつもりだよ」

「さぁ


さぁって


「まずはクロスベルに向かって、ヨシュア君たちとすれ違うくらい出来ればなと」

「そうか


そんな感じで一旦おしまいです。

3でティータとアガットというか、アガットがティータに対してどんな感じでいるのかなと。

大事にしてるのはわかるんかだけど、ラブまで来てるのかが見所ですよね!!!!!!

(アガット→←ヒロインになる事はないけどね)

楽しみだけど私これから零だからなん年後になるやら


猟兵上がりヒロイン7

3rdでミシェルも呼び出される。


「はなんで?」

「お前も関わってただろ」

「ふむあれ、レンちゃん」

「ミシェル久しぶりね」

「うん。


レンちゃんがいてわレーヴェさんはいないの?

と思ったけど、さすがに死んだ人間はいないか


「ミシェルはお茶会に来てくれなかったから、今度は招待してあげるわね」

「楽しみにしてます」


でも、途中途中で会う仮面の男、あれは

ヨシュアもレンも何も言わないけど


「レーヴェさん

「ミシェル

「私、レーヴェさんがいなくてもちゃんと生きてます」

「ああ」

「ずっと、見ててくれますか?」

「ああ。まっすぐに生きてくれ」

「はい」


最後にお話できてよかった





「私の、扉


最初は男のふりをして猟兵団に入ったミシェル。

まだ小さかったので、数年はごまかせたけどついにバレてしまう。

その後が酷かった。

男と女では力の差は歴然。

いくら鍛えていたとはいえ、数人に囲まれてしまえば敵うはずもなく。


最初は男性に対して嫌悪感と殺意しか抱かなかったが、そのうち感情を押し殺すことに成功した。

暇さえあれば訓練して、手合わせと称して何人もころした。

それからは恐れられ、手を出してくる者はいなくなったが。


ある日ロランスがやってくる。

最初は信用していなかったが、何一つツッコミどころのない強さとセンスを兼ね備えていた。人間的にも尊敬できる。

そんなロランスと接していくうちに、人間らしい心を取り戻した。


「う

「おい大丈夫か?」

「すみませんしばらく休ませてください」


思い出したくなかった過去。

みんなこんな辛い過去見せられてるのだろうか

よく不調起こさないね


アガットがそばについていてくれる。


「自分がまだこんなに弱いとは思いませんでした」

「大丈夫だから。休んどけ」

「はい


ミシェルが眠りについて、回復の水の広場に行くとシェラがいる。


「あら、おかえり」

おう」


タイミング誤ったな


「アガット、ミシェルには優しいわよね」

「普通だ」

「どうかしら。ティータちゃんとどっちが本命なのよ」

「ティータと比べる意味がわからん」

「ふーん、じゃあミシェルか」

「なんでそうなる


こいつ、何を知ってんだよ

そんなわかりやすいのか?俺は


「まぁ師弟関係ってのに絆されるような子じゃないだろうし、合意の上ではあるんだろうけど」

「当たり前だろ


は。


「ふふ、やっぱりね」


何流されてんだよ


「でもミシェルはレーヴェのこと引きずってるから大変ね」

あいつの頭ん中はレーヴェの事だけだからな」

「やっぱり?」

「わかるだろ、そういうの


女子かよ


「でもちゃんとお別れしたんでしょ?」

本人がどうケジメつけたのかわかんねえけど」

「あんたもそろそろケジメつけたほうがいいんじゃないの」

そうだな」


ケジメか




あ、お疲れ様です」

「お疲れ様。具合はどう?」

「はい、すっかりスッキリというか。身体的には何も」

「精神的にはまだってこと?」

「ああー、はは。皆さんの足を引っ張るようなことはしません」

「そ。なら安心かしら」

「はい」


いまいち時間の経過がわからなくて、調子が狂う。


レーヴェのこと、まだ好きなの?」

「へ?なんですか、いきなり」

「どうなんだろって。一応、お別れは済んだでしょ?」

「一応は、ですけど。でもこの先どうなるか分からないけど、少なくとも今は一生引きずっていくんだろうなって思っちゃいます」

「そう

「あんな人、他にいないから


惜しい人を亡くしたって、こういうことかな

ヨシュア君も結構ダメージ大きかったみたいだし


「ずっと、レーヴェさんの事追いかけて、それが生きがいみたいに感じてたけど、死んでしまって、本当に生きる意味を喪ったっていうか、あのまま一緒に

「ミシェル

「アガットさんが叱咤してくれたから、まだ生きているんですけどね。遊撃士の仕事は楽しいし、生きててよかったかなって、少しは思います」


少し、ね




なんか喋りすぎだなぁ

この空間での記憶も、きっと持ち越されるよねちょっと恥ずかしい。


「で、アガットとはどうなのよ」

「どうって?」

「付き合ってるのかと思ったけど」

「まさか」

「じゃあ身体の関係だけなのね」

「何言ってるんですか」

「ちょっとカマかけてみただけよ」


誤魔化したところで、シェラさんなんでも知ってそうだからな


「別にどういう関係だって咎める気はないんだけどね」

「仮に付き合ったとしても、アガットさんはきっとそのうちティータちゃんのところに行くと思います」

そうなったら寂しいから付き合わないの?」

「そもそもアガットさんに対してそういう感情はないんです。だからそもそも、もしもの話です」

「なるほどね」


本当かしら。



やっぱり話し過ぎたかな

まぁシェラさんも不用意に言いふらすような人ではないと思うけど。

猟兵上がりヒロイン6

ミシェルさん、アジトへ潜入してレンとレーヴェと顔を合わせるも、何も出来ず。


「エステルさんじゃなくて、私じゃダメなだったのかな

「馬鹿か」

「な、なんだよ」

まあ確かに、ヨシュアさんを誘き出す作戦の可能性もありますかね。あとは、身喰らう蛇への勧誘?」

「え、エステルお姉ちゃんが?」

「不安にさせるなよ」

「ごめんなさい。冗談ではないけど、仮にそうであったとしても、エステルさんがそれを選ぶことはありえませんよ。なんとなくですけど」

「お姉ちゃん、戻ってきますよね

「ええ、必ず」


エステルがヨシュアを連れて戻ってきてから、ミシェルはしばらく別行動をする。




海辺に佇むミシェル。


本当に、来てくれたんですね」

これきりだ」

「構いません」


アジトでレーヴェ達が飛び立つ瞬間、レーヴェに手紙を投げつけた。


怪我は?」

「いつの話ですか?大丈夫ですよ、あれくらい」

「そうか。変わったな」

「私ですか?」

「ああ。笑うようになった」


またやっぱりこの二人、似てる。


「環境が変わったからか。どうだ、遊撃士は」

「楽しいですよレーヴェさんが、まだ間に合うって言ってくれたからレーヴェさんだって


結社にいるよりも


俺にはやるべき事がある」

「なんですか?」

「それは、執行者でないと叶わない事なんですか?」

「ミシェル

「私は、レーヴェさんの事が好きです前みたいに、あなたのそばにいさせてほしい」

ミシェルは、随分変わったな」

「ごまかさないでください私は、たぶん、こっちが素です

「そうか」


話、変えないで


「年相応になったな」

「思考は前から変わってませんよ!ずっと、隊長のこと好きだったし、尊敬してたし、今でも、それは変わりません

「隊長は、私の事なんかなんとも思ってなかったと思います。それでも、私をリベールに連れて来てくれたのは嬉しかったです」

ミシェルは、カノーネみたいなところがあるな」

「一緒にしないでください!でも、変わらないかも


カノーネさんがリシャール大佐以外の人間にキツイように、私も隊長以外の人間にはキツく当たってたつもりはないけど


「ふ

「わ、私はレーヴェさんの恋人にはなれませんか?」

「無理だろ」

「即答

「遊撃士と身喰らう蛇じゃ、手は握れない」

「それは

「俺が、身喰らう蛇を抜ける事があれば、考えなくもない」

「!ぜ、絶対ですよ!」

考えるだけだ」

「考えていただけるのなら、可能性はゼロじゃないですから

「そうだな」


頭ぽんぽん


///

「今後敵として対峙した時は、手は抜かない」

「わ、私だって!」

「いい覚悟だ」


しゅん


それじゃあな」

「あの、本当にわざわざありがとうございました!」

「ああ」


本当に、よく来てくれたと思う。

またこんな風に話が出来るなんて思ってもみなかった。



で、リベルアークに乗り込むところから合流する。

ジョゼットには自分の素性は黙っておくことに。


アクシスピラーの最上階に、援護に行く。

(ミシェルさん待機組でした)


「レーヴェさん!今、回復を

「大丈夫だ

「でも!」

「ミシェル、加勢してやってくれ。ミシェルの力が必要だ」

「は、はい!」


数体のドラギオンを全員で破壊する。

その間に、レーヴェは最深部へ。

ミシェルもそのあとを追う。


「レーヴェさん!」

みっともないところを、見せてばかりだな

「そんな喋らないで大丈夫ですから

「すまない


涙が止まらない。

レーヴェの事を一生懸命介抱する。


「ミシェルに、好きだと言ってもらえて、嬉しかったんだ

「レーヴェさん

ミシェルは、強く生きろ

「そんな、こと、言わないでこの戦いが終わったら、みんなで地上に降りて、レーヴェさんに、考えてもらわないといけないんですから!」

「フ……そうだったなだが、恋人にはなれない

「じゃ、じゃあ、お友達から!」

「ふふ、お前は面白いなげほっ」

「!!ご、ごめんなさいっ!話しかけてしまって

「ふ


私、何してるんだろ最悪だ


ヨシュア達が教授を倒して、すぐに駆け寄ってくる。

そのまま息をひきとるレーヴェ。


「や、やだレーヴェさんいや


涙がボロボロと流れ落ちる。


「ミシェル、行くわよ

残ります」

「何言ってんだよ。立て」

「嫌です!」


ぱしんっ


「っ

「しっかりしろ」

はい」


レーヴェさんさよなら




急いでアルセイユに戻る。

途中エステルとヨシュアが逸れてしまうけれど。

そんな重大なことも考えられないくらい、泣き崩れてしまう。

アガットが休憩室まで運んでくれて、一人にしてくれる。


これから、まだレーヴェさんとの未来があったかもしれないのに、希望の光も一瞬で消し去った。


アガットが、エステルとヨシュアが助かったと伝えにきてくれる。ミシェルもなんとなく落ち着く。


「ミシェル」

アガットさん


ミシェルを心配してやってくる。


「すみません、おさわがせしました。こんな時に、自分のことばかりで

「お前も感情的になることあるんだな」

「わ、悪いですか?」

「いいんじゃねえの?何考えてるか分からねえよりよっぽどマシだろ」

「泣きたい時は泣け」

はい」

「ミシェルには笑っててほしいけどな」


アガットさんらしくない


後日、関係をもってしまう()


ものっそ自己嫌悪に陥る二人。

アガットはまだレーヴェのことを想うミシェルに対して。

ミシェルはアガットを想うティータに対して。

でもしばらく続けちゃう。

デートするわけでもないから特にバレないけど。


猟兵上がりヒロイン5

そしてボース。


「ロランス隊長!」

ミシェル」

「本当に


執行者だったの




レグナートの足にワイヤー引っ掛けてついてきたミシェル。


「無謀すぎるぞ」

「ふふ、お褒めに預かり光栄です」

「褒めてない」

「お久しぶりです隊長」

「隊長ではない」

「そうでした。レーヴェ、さん。1つだけ、聞いてほしいことがあります。武器はそれまでしまってください」


ガンブレードを地面に置き、戦意がないことを示すもレーヴェは警戒を解かない。


ずっと、好きでした」


少し、驚いた顔をするレーヴェ。


俺はロランスではない」

「はい。でも、本質は同じです」


武器を構えるレーヴェ。


「貴方に殺されるなら本望です」

「ミシェル腹に力を入れろ」

「えっっ」


瞬間、レーヴェに吹っ飛ばされる。


もう少し、早く言ってほしかった

咄嗟に力んだものの、少し手遅れ。

しばらく動けそうにないな


そこへ現れるアガット。


ティータ達もやってくる。

退くレーヴェ。


「レーヴェさ

過去に囚われるな」

「私も、連れて行ってください

「お前が抱えている闇と強さをもってすれば、すぐに執行者になれるだろう。だがお前もレンのようになりたいか?」


レンがどうして結社にいるのか、そんなことは知らないけれど、お前はそうなるなというレーヴェの優しさなのだろうか。


「ミシェル!大丈夫なの?」

「ええ。手加減されましたね。テラスの時のエステルさんと同じです」

「むぐ嫌なこと思い出させてくれるわね」

「ふふ。ごめんなさい」

一旦ギルドに戻りましょう?」

「はい


アガットさんは大丈夫だろうか。

ティータちゃんがついているようだから、心配はないのだろうけど。

ボースに戻る前にアガットの家に顔を出す。


「こんにちは」

「ミシェルさん!」

「ティータちゃん、大丈夫?」

「はい、大丈夫です!」

「そう、よかった。これ、お見舞い。食べてね」

「ありがとうございます。アガットさんが起きたら、一緒にいただきますね」

「うん。それじゃあ、またね」


ティータちゃんは、好きな人のそばにいられて羨ましい。

エステルさんは、どう思っているんだろう


みんなで湖畔で遊ぶことに。


「エステルさん」

「ん?もう大丈夫なの?」

「はい。今夜は飲みましょう」

「は?私まだお酒飲めないわよシェラ姉みたいなこと言わないで」

「あら、ミシェルちゃんイケる口なの?」

「飲酒歴は長いですね」

「ちょ、ちょっと

「今日は酒盛りだね」


某湖畔でみんなで遊ぶ。

各自寝たり、まだ飲んでいたり、好きな時間を楽しむ。


オリビエさん、シェラさんのこと好きなんだなぁ

シェラさんもなんだかんだ


少し風に当たってきます」

「大丈夫?」

「はい」


ミシェルが湖畔に腰を下ろして一人飲んでいるとアガットがやってくる。


「病み上がりなんだから飲み過ぎるなよ」

「アガットさんのほうが重症でしたよね」

「ほっとけ」

「ふふ、やっぱり優しいですね。ご心配ありがとうございます」


ミシェルがどんなに強くても、やっぱり細く、小さい。

月明かりの下、今にも消えてしまいそうな雰囲気すら漂っている。


「今更ですけど、皆さん私によくしてくれて、ありがたいです」

人柄じゃねえの?」

「そうですね。でも、一応相反する組織に組していたもの同士だったのでみなさんの器の大きさには感謝しかありません」

「いや、お前の人柄」

「え

「お前は素直で正直だからな。周りも疑う気が起きないんだよ」

なんと返していいのやら」

「素直に喜んどけ」

はい」


やっぱり、似てる。

同じこと言う、この二人。


笑うようになったよな、お前」

「そうですか?」

「愛想笑い多かったろ」


たしかに、社交辞令上の笑顔のようなものは多かったと思う。


「そうかもしれませんね」

「今の方がいいよ、お前」

アガットさんもそういうこと仰るんですね」

「なっ悪いかよ」

「いえ。好きになってしまいそうです」

「っ!なればいいだろ」

「え


ちゅ



ぱしんっ


「いっ……

失礼します」

「お、おい!」





なんなの!?

アガットさんどうした?????

な、な、な、な、なんでキスなんかするの!?!?!

あれで終わりじゃなかったの


「意味わかんない


何もなかったことにしよう。

そうしよう。


翌朝、シカトされるまではいかずとも取り合ってもらえないアガットさん。


「ちょっとくらい話を聞け」

「なんですか」


ついつい睨んでしまう。


「気になるんだ、お前のこと」

ありがとうございます。でも、言いましたよね。私はレーヴェさんの事が好きですから。アガットさんに本気になられると、困ります」


なんだよ、それ


その、悪かったな」

本当ですよ

「すまん」

普通にしてください。別に、アガットさんのこと恨んだりはしないので」

「お、おう」

「これでも尊敬してるんです」

全然そうは思えねえけどな」

「そうですか?」


軽口叩き合う仲。


フラれたの?」

「!なんもねえよ」

「ふーん

「(こえー)」

猟兵上がりヒロイン4

ミシェルは1ヶ月そこらで準遊撃士の資格をもらい、エステル不在のロレントをメインに、各地の依頼をこなしていき、ランクを上げる。

同じタイミングで各地忙しくなったせいもあって、すぐにBランクとかになっちゃう。


そして、グランセルでエステルに久しぶりに再会する。


「あれ、エステルさん?」

「ミシェル!久しぶりね」

「お元気でしたか?」


近況報告をしあう二人。


エステルさん、なんだか女子力増しましたね。可愛らしいです」

「なっ…/// ミシェルだって髪も伸びたし、可愛いわよ

「ふふ、ありがとうございます」

「それに、なんだか少し柔らかくなった気がする」

「そうですか?まぁ、ずっと殺伐とした環境にいたので、普通の人と接するようになって変わったのかもしれませんね」

「そうでも今のミシェルの方が好きよ」

「!ありがとうございます」


好きって初めて言われてついついドキッとしてしまうミシェル。


どうした?」

「は?何がですか」

「キョドッてるぞ」

「いや全く」

「(全然可愛くねえんだけど)」


そこへ迷子の連絡が入る。


迷子


「私も同行させてください」

「え、でも

「あ、報酬分けろなんて言いませんよ」

「そうじゃなくて!仕事は?」

「ああ、しばらく落ち着いてそうなので、大丈夫です」

「そう、じゃあ行きましょう」


エルベ離宮に行き、迷子のかくれんぼに付き合うことに。

やっと見つけたと思ったら、気付いたことが。


「あれ

「どうしたの?」

「どこかで会ってないかな?」

?はじめてだと思うわ。レン、こんなに綺麗なお姉さんに会ったら忘れたりしないわよ」


口が達者だなぁ。


「ウソじゃないわよ?」

「ありがとう、レンちゃん。レンちゃんも可愛いから、忘れることないと思ったんだけどなぁ」

「ふふ、ありがとう。仲良くしてね?」


いいとこのお嬢様ってやつだろうか。

ご両親は彼女のことを

これからどうするんだろう


ミシェルは知人に会う約束があったので一旦ギルドを後にする。



ミシェルが知人に会っている時に、ふとロランス隊長の顔がよぎる。


あれ


「あっ!」

「どうしたの?」

「ごめんなさい

「もう、ずっと上の空だったでしょう。また落ち着いたらお話ししましょう」

「ごめんなさいありがとうございます」

「またね」

「はい」


あの子、ロランス隊長と話していた子だ

隊長のこと、何か知っているかもしれない。


急いでギルドに戻るも、自体は既に収束しレンも消息が途絶えた後。

レンは身喰らう蛇の執行者だと伝えられる。

以前レンとロランス隊長が一緒にいた事を伝えて、この件に携わらせてほしいと願い出る。

戦力的には全く問題ないけれど、ミシェルがロランスに好意を抱いているという点が不安視される。

もしロランスが身喰らう蛇の一員だった場合、ミシェルがどう動くのか。


「その時は、私がロランス隊長を殺すか、私がロランス隊長に殺されるかですね」

「なっなんでそうなるのよ!」

「ふふ、冗談です。私は隊長と話が出来ればそれで構わないけど難しいでしょうね」

「ミシェル


とりあえず同行を許可してもらえる。


「アガットさん、お久しぶりです」

「おう、半年くらいか?」

「半年弱ですね」

「え、あんた達そんなに会ってないの?」

「はい。遊撃士試験が終わって以来ですね」

「こいつなら一人でも大丈夫だろ。さっさと実践に移った方がいいタイプ」

「まぁ、たしかに」


シェラ姉、ちょっと面白そう。って思う。


「あんた達何かあったんでしょ」

「は?なんもねぇよ」

「あやしい」

(めんどくせえ)」

「まぁ、ティータちゃんには黙っといてあげる」

「だからなんでティータ


ミシェルはミシェルでめっちゃ凹んでる。


「あーロランス隊長の手掛かりがぁ」泣

「ふふ、本当に好きねぇ」

「なんで思い出せなかったんだろう歳かな

「まだ若いでしょ」

「ですよね

「まあ、1年くらい前の話だし、きょうがないわよ」

「う本当すみません」

「誰も責めてないってば」

「はい


遠目からうっすら見ただけだし、しょうがないかぁと思う。

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