せっかく止めてもらったけど。
薬も飲まずにやり過ごせたけど。
不満。
ザックリ切れる気がしたのに。
あんなに切らせてくれって懇願したのに。
せめて薬をくれたら。
前の日、必死に我慢したんだ。
罰にも償いにもならないから。
我慢した。
だから、もう切ってよかったんじゃないか。
切りたくてたまらないのを1ヶ月近く我慢したから。
一度 休息を下さい。
確かに 人前で切るのは嫌だから。
せめて薬で眠れたら。
4時間も耐えたよ。
もうね、なんで生きてんのか、なんで存在しちゃってんのか、頭ん中で責められ続けて。
死ねばよかったのに。
どうして生きてんだよ。
どうしてお前なんかが存在してんだよ。
生まれてこなければよかったのに。
あんたがいるから、私は死にたくなる。
あんたさえいなければ。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。生まれてきてごめんなさい。それならもう殺してください。どうして殺してくれなかった。どうして死なせてくれない。
死ねって、一言 言ってくれれば。
どうしてそこで優しい言葉をかけるんですか。
どうしてそこで泣くんですか。
意味がわからなくて、気持ち悪くて、嫌悪に鳥肌がたつのに、急に苦しいことに気がついて、ひどく安心してしまう。
だから最後の一歩が踏み出せなかった。
頭ん中でぐるぐる回って、フラッシュバックして。
もう忘れたはずなのに。
折り合いつけたはずなのに。
立ち直って生きると決めたはずなのに。
まだ苦しいことに気づいてしまった。
4時間は長すぎて、頭に刻まれて。
切りたいのも、薬飲みたいのも消えない。
あの時切りたかったって、欲求が満たされてなくて。
剃刀と薬が。
ODだって怖いのに、したくてたまんない。
学校も部活もバイトも放り出して眠りたい。
眠たくてたまんない。
イライラする。
どうして止めたんだって、思う自分が嫌だ。
あの時切ってれば、ここまで引っ張らないでしばらく平穏でいられたのに。
彼はまだ、切る意味も、薬の必要性もわかってない。
自分だってよくわかんないけど。
あの時から、カッター突き立てて 止まらなかった血の感覚が蘇っては恋しくてたまらない。
叫びだしそうな恐怖だったけど。
同じくらいに安心した…安心って言葉はしっくりこないけど、そんなかんじ。
手を伝う血はぬめってて、あたたかくて、伝う感覚が気持ち良くて、血の水溜まりで遊ぶとなんかよくわかんないけど楽しいとかほっとするとかいう感覚の浮遊感みたいな感じで心地よかった。
あれがたまんなく欲しい。
血って体温よりあったかい気がした。
血がみたい。
池をつくりたい。
切りたい。
怖いから、お酒飲んできりたい。
はやく、切りたい。
弱音はくのはここだけだから。
許してください。
ここでも弱音はいたらダメだと思ったけど……頑張って強くなる。