もしも、
あいつが犯人だったとする。
って事は、あたしの人生の2回目の崩壊はあいつのせいだ。
当然あいつを恨む。殺してやってもいいよ。
まぢで、死んでいいと思う。
今だってさ、あいつがあたしの事を裏切ったのに違いはないんだから恨まれたって仕方ないよね。
めちゃくちゃに 荒らしてやってもいい。
でも、それじゃぁ あいつと同じ所に落ちるだけだ。
もし、あいつが犯人ってわかったら、絶対に許せない。なりふり構わず復讐したいって思うかもしれない。
でも、あたしには罪悪感がきっと残る。後悔して、あいつと同じ事やってるのに傷ついて、揚げ句のはてにあいつの友達に恨まれるんだろうね。
それなのに すっきりすることすらできない。
同じくらい傷つけてやろうとしたのに、自分の方が傷ついて、運が悪けりゃ 向こうにダメージが少ないかもしれない。
もしも、ぐちゃぐちゃにした張本人が捕まって、処罰があったとしても、それって未来が真っ黒になって、自分の存在否定して、消してやろうとするくらいの苦しみじゃないかもしれないでしょ?
結局、人生 本気で終わらせようとするくらい傷つけられたのに、その本人たちはちょっとした苦しみだけで罪は償われて、後に残るのは消しようのない過去と真っ暗な未来だけ。
頭が狂うかと思うくらい苦しんで、自分と闘った。もしかしたらそれはプラスなのかもしれないけど今は大きくマイナスでしょ?
もし、あれがなかったら きちんとテスト勉強もできて次のテストは楽だったかもしれない。
高校時代を消さなくてすんで、楽しい思い出で埋められたかもしれない。
普通に大学生活を楽しんで、勉強して、将来の夢に向かってがんばれたのかもしれない。
でも、過去は過去で。いまさらどうしようもない。
同じ苦しみ、痛みを味わせようとしたら、逆に加害者で、あいつは被害者。
こっちはただ ただ苦しみぬいて、死を待つのみ。 フラッシュバックのように戻ってくる痛みに耐えられなくて、体傷つけて、人とうまく付き合えなくなって、また痛くなって、強くならなきゃって頑張って、頑張ってもダメで疲れる。
それにさ、もし、あいつが本当は犯人じゃなかったら?
それが1番怖い。
一体、誰を信じたらいい?
今は、証拠も何もなくて、もしかしたらあいつかも。もしあいつなら許せないって、言ってりゃいいよ。
後のみんなは違うって安心して、あいつだけを恨んでられる。確実な証拠もないから、あたしも無駄に動かない。
でも、絶対にあいつじゃないって証拠がでてきたら。
誰がやったんだ、って身近な人から疑ってしまう。もしかしたら、誰一人信じれなくかもしれない。
あたしには 何ひとつ残らないかもしれない。それが怖い。怖い怖い。
誰も信じれなくなったらどうしたらいいんだろう。誰かの支えがあって、なんとか今を保ってんだよ?
支えを失ったら あたしは本当の意味でおわりだ。
いやだ、考えただけで怖い。
一人は嫌だ。こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい…もうやだ。
いや、いや。