〈梗概〉
ある日、組合から松倉チームに妙な依頼が入る。
尋常ではない高額なギャラの仕事とは『デスニードラウンド』というテーマパークで夜な夜な行われている『何か』の調査だった。
一般客に紛れてDNRへ来たユリ達は招待を受けたとある園内のレストランへと足を運ぶ。そこはDNRの真のゲストだけが訪れることを許された、秘密の会員制クラブだった。
そこでユリ達は知る。DNRの真実と仕組まれた狂気のシステム、そして閉園後の禁断のイベントを。
迫り来る、楽しげな音楽と笑顔に包まれた電飾で彩られたパレード、DNRの人気マスコットキャラクター達……。
「悪夢と絶望の国へようこそ! 幸福な死を君に――ハピデス!!」
悪夢に占められた夜に、未来を求めて足掻く者達のサバイバルゲームが始まる!





ギリギリというか、完全アウトな辺りを突っ走る、DNRシリーズ最終作、『デスニードラウンド ラウンド3』は“あの”夢の国を敵に回す?!
ということで、予てラスボスはアイツだと公言されていた通りで御座居ました。(冒頭で巷で人気のあのキャラも出している辺りは流石)



序盤は若干もたついた展開のように感じられましたが、一度DNRに忍び込んでからは正に急展開。
ユリのご両親にしても、あの作品ならば予想出来たことだったにも関わらず、そこに考えが及ばなかった為、まだまだ読みが甘いなぁと痛感させられました。


そして真逆の美鳳の負傷ですが、恐らくお父さんやお兄さんを登場させるには避けられない布石だったのですね。
布石といえば、ちらっとしか出てこなかった作中のアイドル・真内みきが真逆あんなことになるとは……。
こんな些細なネタまで確乎り回収されるのですね、アサウラ先生……。



対ニッティー戦は正直今までのバトルと比べると、呆気ないような気もしましたが、あのロナウダより上の能力を有する化け物となると、人間が手で操作する銃器ではどうにもならないだろうから、ああなるのもやむを得ないのかな?と思ったり。
脱出戦やクラブ666での戦いの方がバトルらしかったかな、とは思いましたが。
ラスボス戦でお祭り感というか、大騒ぎな感じではありましたが、矢っ張り呆気ない感は否めないですねー。
個人的には“シー”に逃がしたとニッティーが云っていたキャラクター達はどうなったのかという疑問が残りますが。



最後は山田さんも無事で良かった。
ユリは家族を失ったけど、得難い仲間が出来てそれがせめてもの救いだよなの思います。
大団円とはいっていいかは解りませんが、無事シリーズ完結して良かったです!
しかし、個人的にはこうした在り来たりでないライトノベルは大歓迎なので、出来るなら続編とか読みたいなぁと思ったり。
その後のユリたちとか、北海道独立戦争の辺りも気になります。
番外編、スピンオフ期待!!