「夏休みの間MDウォークマンを貸してもらいたい」
始まりはこの友達からの一言ですね。
すこし調子が悪くなったからiPodに変えてしまって使わなくなったウォークマン。
聞かなくなったMD。
久々に何枚か聞こうと思って眺めてたら、
発見した一枚のMD
中学生のころ
どうしようもないくらい好きな人がいた。
「愛してる」って胸を張れるような人。
中学生だったけど
「好き」なんて言葉じゃこの気持ちを表せなかった。
強くて優しくて
弱くて寂しがり屋
なのに一匹狼になって
一人の教室
空を眺める彼の背中を今も忘れられずにいる
私にすこし似ていて
でも違う
本当に
本当に
愛してた。
今も消えない彼
愛してる
その彼から貰ったMD
ゆずのアルバムがはいってる。
あの時の優しさに泣きたくなった。
今でもはっきりと思い出せるよ
あなたの笑顔
覗く親知らず
―その笑顔に救われた
真剣な瞳
走る背中
―その姿に勇気をもらった
寂しそうな背中を
幾度となく抱きしめてあげたかった。
――愛しています。
今もこれからも
あなただけを。
今夜は泣かずにはいられない。