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蛇の舌先にも似た、

横森が捕まって実験体にされたルートで、その後敏樹が捕まったなら





戦場に似合わない汚れの無い白衣だった。それを揶揄してやれば、この為に新品をおろしてきたのだと軍医はへらりと笑った。そして一言。あぁ、白は解るのですね、と。詰まらなそうに呟いた。その言葉にギルベルト・バイルシュミットは奥歯を噛み締める。

「てめぇが何故此処に居るか、解っているな?」
「勿論、Herr,バイルシュミット?貴方の弟君にエスコートされたからですよ。しかし頂けないな、此処は客をもてなすイスすら無い」
「黙れ」

ギルベルトは、階下にひざまずく軍医の白を睨み付けた。表情は解らないが、言葉の端々や口調から大体は察せられた。それが尚更腹立たしい。

「軍医タチガ・トシキ!貴様等のミンネは最早人以下に成り下がった!大人しく解毒剤を渡せ、若しくは我が軍にその知識を貢献するが良い。どうだ、好条件だろう」

ギルベルトは革張りのソファに身を沈めた。余裕を持って足を組み替える。それを敏樹は段下で眺めていた。
ギルベルトは敏樹の目の前に座っている。数段高い場所にある椅子までは距離にして3メートル強。何をするつもりもないが、戦場に身をおくとこういった現状把握が習性となってしまう。

「…どちみち最終的には殺されるのですから好条件も何もあったもんじゃないな。しかも、何なんだ、馬鹿の一つ覚えみたいにミンネ、ミンネ!神宮も如月も御船も、あいつに何を見出だしていたのやら。畜生に成り下がって、残念がっているのは実は貴方なんじゃないですか、Herr」

嘲りを滲ませた声に、ギルベルトは思わず立ち上がった。それをたしなめたのもまた、敏樹だった。

「落ち着きなさい、バイルシュミット将軍。たかが一軍医の言葉に何を惑わされます。深呼吸をして、腰を下ろしなさい」
「俺に指図をするんじゃねぇ」
「指図ではありません。貴方の体裁のために忠告をしているんです。その柄から手を離しなさい、ギルベルト」

敏樹の抑揚のない声だけがギルベルトの耳に届く。怒りに眼が眩んだが、ギルベルトは何とかそれを押し止め、強張った指先から力を抜いた。

「お前もミンネと同じ末路につかせてやろうか」
「俺の毒で死ぬことかな?ならばそれは貴方とて同じだと思えるが」
「その前に、兵士たちの宿舎に投げ入れてやろうか!凌辱され無様に地に這いつくばい、自分の無力を呪うが良い!」

敏樹は瞬いた。地についた膝は痛かったし、後ろで縛られた手も痺れてきている。彼の前で敏樹は既に無力だ。他に何が出来るというのだろうか。

「バイルシュミット将軍、あいつはあいつの神の命令で、また自分の願いで、そして俺の希望により死にに来たんですよ。貴殿方が採取した毒は飽くまでもサンプルで、そしてそれは俺のオリジナルの足元にも及ばないでしょう。何故なら、あの毒は貴方を殺すために作った毒でありながら、本当はミンネを殺すためだけに造られた毒薬だからです。あいつは間違いなく死ぬでしょう。そしてギルベルト・バイルシュミット。貴方もまた」

バチリ、と敏樹は頬を殴打されて床に横たわった。急な刺激に頭が白く染まり、ぐらぐらと視界が揺れた。ギルベルトは変わらずに椅子の上に鎮座している。敏樹の頬を叩いたのは、ルートヴィッヒだった。彼は肩で息をしていた。それだけで彼の怒りの度合いが解り、敏樹は口元を歪める。

「ほぅら、焦った」

にやりと笑った敏樹を、ルートヴィッヒは化け物でも見たように見下ろし息を飲む。敏樹は二度ゆっくりと瞬いて、あぁ…と磨かれた大理石に視線を落とす。

「ヨーコも同じことを言ったのか」

小さく溜め息を吐き、敏樹は腹筋を使い起き上がる。そして胡座を掻き、ギルベルトを見上げた。唇がきれ血が出ていたが、敏樹はそれでも悠然と微笑んだ。

「卑屈な者同士、思考が似て嫌ですね」
「…軍医は、唯一のまともな思考の持ち主だと聞いていたが」
「誰です、そんな情報流した阿呆は。戦争なんてものに関わった瞬間から皆狂ってるんですよ。命と関わる数が多い軍医程その傾向は強い。俺があっちで神宮に何と呼ばれていたか、兵士たちから何と呼ばれていたか、ご存じですか。死神ですよ。傷を治しまた戦場へと送り出す、俺は悪魔だそうだ」

腕が良いのも困りものですね。肩を竦めた敏樹を、ルートヴィッヒは険しい表情で見ていた。握り締められた拳が微かに震えている。

「俺は男同士も女同士も偏見は無いですよ。非生産的だとは思いますけどね。性感帯を刺激してやれば反応してしまうのは仕方無い。貴殿方は経験は無いですか?その階級なら女には困らないか…、でも貴殿方の騎士道に反するかな。ま、俺は経験無いですけど。死ぬ前に体験しとくのも良いでしょう。さて…、俺の相手をしてくれるのは一般兵かな?それともルートヴィッヒ?まさかギルベルト?」

ゆっくりと二人の顔を見回し、敏樹は不敵に微笑んだ。

「優しくしてくださいね」













(真意の見えない言葉を吐く)

絶対相手をどうこうして自分には手を出させない敏樹。あれ、何でこんな強いの?
久々戦争パロ。やっぱりこのシリーズの敏樹は強い(笑)

ほらみろそんなことだとは思ったさ!

一つの可能性(笑)



「敏樹、敏樹!」

顔を蒸気させ、横森が敏樹の名前を繰り返しながら執行室に駆け込んできた。珍しいことに嬉しいと言った感情が外に漏れだしているようだ。不破や他の委員は仕事で此処にはいない。それがとても幸運なことに思えた。普段のイメージが台無しだ。
あまり良い予感はせず、敏樹は眉をひそめる。

「何だよ、急に」
「IMGを始めるわよ、サポートは任せなさいな」
「IMG…てあれか、お前が少し前まではまってたやつ?バーチャルの戦闘がどうしたこうしたって…」
「そう、それよ。間違ってはないわ」
「何で俺が…」

渋る敏樹の腕を引き、半ば強引に立たせると、横森はにこりと満面の笑みを浮かべた。

「全国1位が兄さんだってことが解ったの。さぁ、二人で兄さんを倒しに行くのよ!」










やっぱり´ω`←敏樹

これ以上は無理だったwww

あー眠い

原作見ずに二次ばっかみてるからいけない。知識が偏る。
周りについていけない。原作見るべきか悩む…。あ、虎あんど兎の話です。

何か知らんがビッチビッチなどこでも盛っちゃう虎(牛虎/牛→←←虎)とか自分に必要最低限以上の価値が見出だせない牛(虎→牛)とか好きだけど言わない(虎←牛)とか鏑木親子+牛の擬似家族とかとかみたいな。虎→牛←楓とか。何だ主に牛だな。あ、あと龍牛見付けてちょっと萌えた(笑)
取り敢えず、旬なうちに話を一本書いてみてぴくしう゛に載せてみようかと思うんだ。満足したら消してこっちに載せるつもり〜。

世界が嘆く律動

今帰り。夜勤つらららr…

羊水に帰す胎動派生。
四木+赤林::敏樹との関係性について



敏樹が走り去るのを見送って、赤林は四木の頭上から声をかける。仮縫いしてはあったが、傷が開けば貧血で倒れ、最悪何処かで野垂れ死にするかも知れない。その可能性がないと言い切れないのがこの街なのである。

「追い掛けなくて良いのかい、四木の旦那」

それに少し考えるような沈黙を置き、後でね、と四木は短く返した。そんな四木を眺めながら、赤林は色の濃いサングラスをかけ直すように左手を添えた。

「意外だねぇ…。粟楠の四木が」
「何がです」

細められた四木瞳が、階上の赤林を捉えた。負の感情の欠片が瞳に宿っている。馬鹿にされたとでも思っているのだろうか。しかし、四木に限ってそんな思考に至る筈もないだろう。そう結論付け、赤林は四木に向かって口端をあげて見せた。なら、何だ?

「…立派に親代わりやってるんだねぇ」
「課せられた義務はきちんとこなしますよ」
「いやいや、そうじゃなくってさ。今あんたの機嫌が悪いのは、俺があの子を虐めたからだろう?あの子があんたの気持ちを汲めないからだろう?あんたはあの子に自分の前で泣いて欲しかったんだ、そうだろう、四木」

にやにやとした嘲笑(え)みを浮かべて茶化せば、四木は赤林から視線を逸らし、息を吐いた。その吐き出された感情を、赤林は拾うことが出来なかった。元よりあまり拾う気も、ない。渦中に飛び込むつもりはないのだ。一線を画し、時折戯れに手を出せる距離ならば良い。そこまでの入れ込みは無かった。

「あいつは臆病な奴ですよ」

四木は言った。
道路に点在する赤い印は、途切れずに敏樹に繋がっているだろう。追い掛けて欲しいからそうやって痕を遺すのだ。甘いやつだ。四木は苦々しく思う。

「そう思うなら檻に入れて、守ってやったら良い。鎖をつけて外界(危ないもの)から遮断して、蝶よ華よと育てたら良いんじゃあないかぃ」
「あいつの家族を知ってるでしょう」
「目の前に居るね」
「生みの親の方です」

テンポの悪い会話に、四木は今度こそ溜め息を吐いた。

「臆病になるのも守りに入ることも悪いこととは言わないが、ただあいつは少し度を過ぎてる。妙に老成していると思えば、年端のいかない餓鬼のように駄々を捏ねる」
「そして、あの子が甘えるのはあんただけだ。違うかい?」
「違いますね。あいつはいつも戦々恐々として、口が滑ることはあっても甘えるだなんて芸当が出来る奴じゃあありませんよ」
「うん、それが寂しい」
「………は?」

カン、カン。行きは音すらたてなかった杖が、軽快な音をたてる。赤林は階段を降りながら、先程のやり取りを思い出した。
敏樹は間違いなく四木に甘えている。だけれども、双方の認識の違いがあることは確かだ。そしてその溝は思ったよりも大きいらしい。

「おぃちゃんは寂しいねぇ…。こんなに愛しちゃってるのに、何で伝わらないんだろうかねぇ。あの子は少しばかりひねくれ過ぎだ。人間不信も大概にしないと…また色んなものを失くすよ」

嘆くように首を振り、肩を落として大袈裟に溜め息を吐く。それを一瞥して、四木は自分の胸元の、少しよれたシャツを見た。

「私はね、赤林さん。賢者のふりをする愚者は嫌いだが、愚者の皮を被る賢者はもっと嫌いですよ。虫酸が走る」

珍しく四木が嫌悪を滲ませたので、赤林は更に機嫌が良くなった。

「あの子がうちの組に来てから、間違いなく変わったものがある。善し悪しの判断は出来ないがね。衰退し、または淘汰され、変形し、生み出される現象は必ずある。8割が抹消され無かったことになったとし、その残りの1割さえ疑惑にまみれていたとしても、最後に残った1割は紛れもない真実なんだよ、なぁ、四木さん」
「その真実を覆い隠し捻じ曲げようとするあなたがが何を言うんです。本当に都合の良い人ですね、あなたは」
「真実は存外、酷く手厳しい。想い出の方がよっぽど甘く優しいもんです。だから俺は眼を瞑るお手伝いを、ちょっとばかししているだけですよ」

にいぃ、と赤林は笑った。獰猛な笑みだ。
四木は別段何も思わなかったが、敏樹が居たなら硬直していただろう。敏樹は赤林を苦手視している節がある。初めからカテゴリ分けしている時点で既に不利なのだが、それはもう敏樹の癖らしい。忠告しても簡単には直らないのだ。
四木は道路に落ちた、明日には砂埃や車のタイヤの摩擦により消えてしまうだろう血痕をもう一度視界におさめる。
溢れた感情を誤魔化しきれずに歪んだ顔を思い出した。その瞳は決して四木の顔を見なかった。無理矢理にでも顔を突き合わせたなら、敏樹は泣いただろうか。今の四木にはそんなことも解らない。苦々しく思った。意図が掴めないのだ。

「帰るなら、乗っけてってくださいよ」

へらりと相好を崩し、赤林は血痕に背を向ける。遮られた視界に敏樹は映らない。

「事務所で良いですね?」

四木は踵を返し、赤林に背を向ける。部下に手短に指示を出すと、さっさと助手席に乗り込んだ。赤林はやれやれと肩を竦め、後部座席に身を滑らせる。車は静かに走り出した。

「追い掛けなくて良いのかぃ、四木の旦那」

赤林はもう一度、殊更ゆっくりと言葉を紡いだ。四木はそれを黙殺した。後はもう、沈黙だけがその場に漂っていた。










2011/07/15 :
運転してる部下可哀想(^q^)
原作途中までしか読んでないから口調がわかんないとか何それ怖い。

羊水に帰す胎動

羊水に帰す胎動 title by 誘罪

ただ愛されたい横森と敏樹。
愛されたいなら愛さなきゃ。





階段を足早に駆け降り、路地に出ると四木の手は静かに敏樹から離れた。数歩の遅れは更に大きくなり、敏樹は誰かに連絡をとる四木の背中をぼんやりと見詰める。
また、失望させたのだろうか。それとも、最早失う望みすらないのだろうか。考えて、じわりと滲んだ視界を、慌ててクリアにする。泣いたら負けだ。それは敏樹が自分に課したルールだ。そうして挫けそうになる自分を律する。解放を求める弱さを押し止める。決して、泣いてすがれる相手が居ないからでないと、敏樹は自分に言い聞かせる。それもまた強さなのだと。
敏樹は右腕を見下ろし、解け掛けた包帯の端をきつく引く。傷口に爪をたてる勇気はなく、少しばかりの自虐心が、ちりりと心臓に火傷を負わす。

「(四木さん、俺はどうすれば善かったんだろう。あの理不尽な暴力を受け入れれば良かったのかな。止めてと叫ばなきゃ良かったのか、声をあげて泣けば良かったのか、それともとうさんと呼ばなきゃ良かったのか。俺は今でも解らない。たぶん、一生解らない。でも、俺はきっと考え続ける、あのひとたちに囚われ続ける。
四木さん。俺はあのひとたちに愛されていたんだろうか。家族だと認めてもらえていたんだろうか。あんなんだけど、俺の家族はあのひとたちだけだった。だけど確かに家族だったのか、俺には良くわからなかった。
ねぇ、しきさん。)」

あ、ダメだ、と思った。
四木の背中がぼやける。慌てて下を向けば、アスファルトが音をたてて濡れた。
四木が振り返る気配を感じ、敏樹は四木に背を向け走り出した。呼び止める声はない。ただ、深い溜め息だけが敏樹の耳にはっきりと残った。
敏樹は走った。呼び止められることを期待していなかったと言えば嘘になる。心臓がばくばくと大きく脈打っているのは久しぶりに走ったからだけではない。あの溜め息の音が耳について離れなかった。
じわりと涙が滲む。弱い、と自分が情けなくなった。誰かに逢いたくなったが、逢いに行ける人間がいない事実が余計に敏樹を惨めにさせる。
陽が落ち掛けた公園には誰も居ない。敏樹は乱れた息を整える為にその場に踞った。ぼろぼろと溢れた涙が地面を濡らす。陽の落ちかけた公園に子供の姿はない。
四木は家族だと思っていると言ってくれたけれども、本当のところ、解らないのだ。血の繋がりなんてない。親類ですらない、赤の他人。血が繋がっていたって家族にはなれなかったのに、どうして周りの人々は"家族"になれたのだろう。それは敏樹にとって一番の疑問だった。敏樹のケースが稀であることも理解はしていたが、何故そうなるのかまでは理解出来なかった。
無条件の愛情なんか、きっとない。
みっともなくて、情けなくてまた泣いた。四木の部下に見られたら、四木はどんな気持ちになるだろうか。こんな情けない敏樹を叱るだろうか。殴るだろうか。
叱責されるなら、まだ大丈夫。四木の気持ちは何であれ、ベクトルは敏樹に向いている。感情が向かわなくなったらお仕舞いだ。

(嫌わないで)

こわい。四木に捨てられることが何よりも怖い。2度も家族に成れなかったら、敏樹は3度目には期待が持てない。何よりも可能性がない。そうだ、これがラストチャンスなのだ。
カァ、と烏が鳴いた。次いで羽ばたきの音が聞こえ、直ぐにまた静寂が訪れる。
大声を上げて泣き喚いて、心情を曝け出してしまえたらどんなに楽になるだろうか。しかし敏樹はそれが出来ない。少し泣いて、溢れ出した分を外に出してしまったら感情が冷めてしまう。ふと涙が引っ込む。どこか褪めた感情が、現実を見下ろしている。そうして少し空いた空間に、敏樹はまたあらゆる感情を溜め込むのだ。
家の鍵、財布、携帯、定期。必要なものは全部ある。行こうと思えば何処にだっていける。だけど。生まれ育ったこの街を離れる決心が、敏樹にはまだ出来なかった。
ずくずくと、胸の奥が痛む錯覚。
心ってのは、何処に在るんだろうか。見えて触れられたら、敏樹はもっとどうかすることが出来たのだろうか。
近くの小学校から6時を知らせるトロイメライが流れるのを、敏樹は踞ったままぼんやりと聞いていた。











でゅら続き。久しぶり←
何かもう読んでないし書いてないしで色々まずい。

今仕事辛い…夜勤だけじゃなく日勤帯も辛い…ヤバイ。


そういや知り合いがたいばになるものにはまってるとか。
妹に聞いたら知ってた。
だから調べてみた。キャラの顔だけ把握。
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