教皇であるシオンと双葉の告白と、結婚は瞬く間に聖域に流れ
お祭りフィーバーとなっていた。

「……まぁ、双葉。ホントに綺麗よ。」
「………ありがとう、母さん。」

双葉の両親はギリシャに移住することになり、その縁で聖域にやってきた。
交際期間がほとんどゼロの状態でいきなり結婚する、と言う話を聞いた時は驚いたが
それでも2人は双葉を祝福してくれた。
双魚宮で母親が式の時に来ていたというドレスを身に纏い、双葉は緊張していた。

「……まぁ、双葉様。お似合いですわ!」
双魚宮の女官達が感嘆の声をあげる。父親はこほんと咳払いをした。
「さて、じゃあ行こうか。双葉。」
「うん。」

双葉は父親と腕を組むとバージンロードを歩いた。
式は滞りなく行われ、シオンと双葉はアテナに永遠の愛と平和を誓った。


「………良いのかねぇ、こんな平和で。」
「まあ、良いのではないか。」
「今のところ、何も起きていないうちに済ませるものは済ませてしまった方がいいのかもな。」

シャウラとヴィゴーレ、アダムの3人は結婚式を見守りながらそう話をした。


「………ま、何にせよ、子供が楽しみだな。」

「それは違いない!」

「………きっといい子供が生まれるぞぉ。」




続く。