クエストをクリアし、総合案内所に戻った芳樹達のところに
智久と鶴丸が合流した。

「よ、芳樹。満月ちゃん。」
「智久、来てくれたのか。」

「ああ、芳川が強制ログインできるってもんだから俺と鶴丸も加勢するぜ。」


「智久さん、紹介しますね。こちら同級生の役重律さんに、役重さんの幼馴染の小野幸太さん。」
「よろしく頼むぜ。
俺は青桐智久。こっちは俺の守り刀をしている鶴丸国永だ。」

「よろしくお願いしますね。」

「よ、よろしくお願いします!!」

「まあ、俺のことは気軽に智久さんと呼んでもいいし、何ならお兄ちゃんと呼んでもいいぜ?」

「………智久様?」


眉間にしわを寄せた鶴丸に智久はあはは、と笑った。

「智久さんの職業は諜報員、鶴丸さんは剣士か……。」
「パーティーは何人まで組めるんだい?」


「最大7人まで組めますけど……。」

「なら、ちょうどいい人数だね。職業もバラバラだし、まあバランスが取れているといれば取れているか。」

「……それで智久様、何かわかりましたか?」
「おう、ラヴクラフトについてだが行方不明だと思っていたら実は意識不明の重体で
病院に搬送されていることがわかった。
まあ、恐らくはPMWにログインしたまま何らかの要因でログアウトができなくなったんだな。
で、犯行の動機は彼女にフラれたってことだ。」
「………………ふ、フラれた………?」

「それだけの理由で?」
「視野が狭かったんだろうな。見た目と性格に問題ある引きこもりと言えばいいのやら。
ちなみに自分をフッた彼女の新しい彼氏がこの世界にいるらしいんだ。」

「…………うわぁ、修羅場になりそう………。」
「………そうですね。」

「ともかく、ラヴクラフトを探してPMWのシステムを元通りにしてもらおう。」
「はい。頑張りましょう!」

続く。