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『深愛』

今回は、とある名曲の世界観を借りてお話を書いてみました。

映像の運営の関係で、今回は薄桜鬼のMADを使わせていただきましたww

動画は、こちらから⇒

それでは、曲の世界観を照らし合わせながら読んでください。


* * * *

『今日は一段と冷え込み、東京では雪が降るでしょう――』



賑やかな街を歩くと、天気予報のアナウンスが耳に届く。

あの修学旅行から、初めての冬を迎えた。
街中に溢れているのは温かい色のイルミネーションに、すれ違う人たちの楽しそうな笑い声。

こんな時、思い出してしまうのは彼との思い出。
どんな時もどこにいる時でも、そばにいてくれた優しい存在。

だから、近過ぎて気付けなかった。

繋いだ手の温もりも
描いた未来を語り合うひとときも

永遠に続くものだと信じていた。
失って初めて、その全てが大切だということに気付いたんだ。

この場所で、当たり前のように言葉を交わして、笑い合っていたはずなのに。
それさえも、ふたりだけの秘密になってしまった。

約束していたはずの未来は、どこで行き違ったのかな。

たった一人の存在がいないだけで、今までと大して変わらないはずの冬が、こんなにも酷く冷たく感じる。
かじかむ手を気遣って、彼が贈ってくれた手袋でさえも、心まで温めてくれはしない。

すると、頬に冷たいものが掠める。

見上げてみると深い青色の空と厚い雲。
そして、ひらひらと舞い降りる街灯に照らされた雪。

それがまるで、泣いているように見えて……。

『○○、ごめんな』

彼の声が聞こえたような気がした。

触れるたびに形を変えて溶けていくひとひらの結晶は、行き場のない疑問符のようで。
どんなに伝えたくても、決して届くことはない。

もし、許される願いがあるのなら、伝えたい。
心に秘めていた、言葉にできなかった想い。

それは、終わることなく続いていく


『深愛』

fin.


◎あとがき

えっと…。
お粗末様でした。

久しぶりすぎて、お話の書き方を忘れてしまったみたいです(汗

今回選んだのは、水樹奈々さんの『深愛』という曲です。
この曲、私にとっての艶が〜るテーマソングなんです。

とはいっても、かなりピンポイントなのですがww

お気づきの方は何人かいらっしゃると思いますが、曲の世界観が翔太くんの花エンドに被るんです。

届けたくても届けられなかった想い
未来に繋がる永遠の約束

そのどれをとっても、翔太くんの花エンドにピッタリと当てはまる気がするのです。

しかも、初めてこのエンドを迎えた時に聴いていたのがこの曲…。
そのせいか、『深愛』聴くとたまに涙腺が緩んでしまいますww

この素晴らしい曲の世界観を損なっていないかどうか、かなり不安ではありますが(焦)
いつか、この曲を背景に翔太くんの花エンドストーリーを書いてみようという自己満足が叶ったので満足です←

ここまで読んでくださいまして、ありがとうございました。

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