「………というわけで、めでたしめでたし。
………と、ありゃ。もう寝ちゃったのかい?」

末妹である咲良と咲耶に絵本の読み聞かせをしていた響夾は、2人が眠りについたことに驚いた。

「響夾、絵本の読み聞かせありがとうね。」

「いやいや、妹の面倒を見るのはお姉ちゃんの役目だからね。」
「ほんわかしているけどしっかりしているから、安心できるわ。
はい、飲み物。」

「ありがとう、お母さん。」

咲良と咲耶に毛布を掛け、満月はニコリと笑った。

「お母さん、大変だって思ったことはないかい?」

「そうねぇ………響夾に奏汰、拡樹に桃矢、桃子、桃花、咲良に咲耶。
8人も産んだのは確かに大変だったけど、子育てはそんなに大変じゃなかったわね。
守り刀のサポートもあったし。」
「そっかぁ。」

お茶を飲みながら、満月と響夾はのんびりと話をする。

「私よりも響夾の方が大変じゃない?8人兄弟のお姉ちゃんをするのって結構辛いでしょ。」
「いやいや、そんなことは1度も思ったことはないよ。
それこそ、お父さんとお母さんの愛情をしっかり貰ったからねぇ。」

「そっか。うん、これからもよろしくね、お姉ちゃん。」
「………うん、よろしく任されたよ、お母さん。」




終わり。