去る21日,
半年前から取り組んだオペラ「ピ/ー/タ/ー/グ/ラ/イ/ム/ズ」が,
遂にフィナーレを迎えました.
音が低くてつまらないけどやたら早くて言葉が追いつかない,
しかも舞台裏で声だけの出演だなんて...
そんな不満を抱え,
懸命に練習して,
厭きて嫌気がさして,
CDを聴いてまたヤル気になって,
やっぱり表で歌えないのが不満で...
そんなことを繰り返しながらの半年でした.
もうこれで低音に喉を痛めなくてすみます.
でも,
もう歌えないのが堪らなく寂しい...
20日はバイトの夜番でした.
大人数のテーブルを2つ同時に同じエリアで回すという苦行に見舞われ(予約受けた人は何考えてんだ
),
終業後は巨大な脚立を使っての高窓の桟の埃落とし.
年下だけど先輩のM子さんと2人,
高さに震えながら作業をして,
上がったのは23:00でした.
事務所で携帯を見ると,
合唱団員からのメールが.
なんと,
マエストロの計らいで21日にカーテンコールがあると言うのです!
終演時の拍手の中,
表に顔出しができると言うことなのです.
それなりの服装でと注意がありましたが,
私は既にその日の服装はめかし込むと決めていたので問題なし.
襟元に大量のフリルをあしらった白ブラウス,
黒地の小花柄膝丈スカート,
エナメルの黒ハイヒール.
私にとっての準盛装です.
すっかり舞い上がり,
危うくワインを飲むところでした.
我慢我慢.
酒に強くてもアルコールが喉への刺激物であることは変わりません.
少しでも良いコンディションのために,
と断ると,
先輩に「愛だね」と言われました.
(私のマエストロ好きを知っている先輩です)
まさにその通り(´∀`)
前日の気合いも虚しく寝坊をぶっこいて,
日焼け止めすら塗らない本当の素っぴんで会場入りしてしまいました.
日中の日差しは全てを暴く凶器ですね...(汗)
ゲネプロ後の休憩時間に急いで化けましたとも.
といっても,
仕上がりより崩れが心配なのでいつもの薄化粧に毛が生えた程度ですが.
本番が始まり,
第2幕.
裏コーラスは舞台裏で待機をします.
靴音が響いてしまうため,
私は靴を脱いで歩き,
そのまま歌いました(笑)
出番が終わると裏コーラスの大半は控え室に戻ってしまうのですが,
私はそのまま舞台裏に残り,
マエストロの中継モニターを見ながら演奏を聴いていました.
ああ,
カッコイイ...
見惚れていたらあっという間に第2幕が終わってしまいました.
第3幕.
泣いても笑ってもこれで本当に最後です.
言葉にならないいろんな思いが込み上げる中,
やはり靴を脱いで歌いました(笑)
出番が終わるとすぐに移動し,
カーテンコールです.
ステージの上に聳える合唱席の上の方に,
いそいそと並びました.
やっぱり表は違います.
観客が!
ステージが!
オケが!
ソリストが!
マエストロが!!
見える!!!
拍手の洪水の中,
歓びに浸っておりました...
所を変えて打ち上げ会場,
とあるホテルの広間です.
高い参加費を払った私の目的はただ1つ,
マエストロのサインと写真!!(あ,2つか)
開宴の挨拶の後,
勇気を振り絞ってマエストロに突撃しました.
はいはい,サインね,写真ね,
と慣れきった感じのマエストロ.
しかしさすがに私のパンフレットは笑われました.
12月の第九のチラシのマエストロを切り抜いて表紙に張り付け,
ビニールカバー装着.
えへ(*´∀`*)
楽譜のみならずパンフレットにもサインをねだる欲張りな私に,
マエストロは快く対応してくださいました.
素敵だ
そしてツーショット写真撮影も達成し,(添付がそれ)
大感激したまま同じ合唱団員が集う席に舞い戻りました.
フラフラ,
というかふわふわ.
まさに足が地につかない感じでした.
そんなこんなで胸がいっぱいでも,
現金な体は空腹です.
立食形式の食べ飲み放題.
がっつきました.
麻婆豆腐が一番美味でした.
口当たりのいい白ワインを片手にウロウロしていたら,
まだ宴の半分なのにマエストロがお別れの挨拶を(泣)
偶然にも自分がいるのはマエストロが退出される道沿いでした.
どこにそんな度胸があったのか,
気付けばマエストロに握手をねだっていました.
んぎゃあああ!
マエストロの手はあったかくて意外にやわらかくて,
すべすべでした...
私,
もう死んでもいい......
話が変わりますが,
マエストロとの写真を撮ってくれた,
同じ合唱団員のAさん.
彼女は,
裏で私たちの指揮をしてくれた副指揮者でマエストロの弟子でもあるO田氏がお気に入りなのです.
今度は私が撮影する番.
他人事なので全く物怖じせずにO田氏に近寄ると,
「夜は靴履いてるんだね」
と先に話しかけられました.
本番の舞台裏で靴を脱いでいたときに顔を覚えられていたようです(汗)
とんだ赤っ恥でしたが気を取り直し,
後でまごつくAさんを引っ張り出して写真を撮りました.
義務は果たしたわ...
さて,
宴も終盤.
翌日からのバイト5連勤を憂えて帰ろうとすると,
合唱団の大御所さんに引き留められました.
「これから二次会よ」
「私の財布には350円しか…」
「そんなの出してあげるから」
ええー,
それなら行きます.
だって聞いちゃったんです.
もう一人の大御所さんがO田氏を誘っているのを.
「よかったらO高先生も一緒に」って.
マエストロが来るかも!?
期待に胸を膨らませて二次会,
さらに三次会へ.
やってきたのはO田氏単身でした...
ここでがっかりしちゃいけない!
今の私は合唱団の顔なのよ!!(自意識過剰)
己を奮い立たせて頑張りましたとも.
2:00でお開きになり,
各々帰途につこうとする私たちの視界には,
フラフラなO田氏が.
テキーラ飲んでたし,
放置するのは,
危険?
フォローに走る大御所さんに付き添わされて行くと,
O田氏がラーメン食べたいと言い出しました.
「私350円しかないので帰ります...」
「駄目よ,縁ちゃんがいなくてどうするの」
「綺麗所のYさん(大御所さん)がいればどうもしませんよ」
「とにかく駄目!」
その後危うくO田氏と二人でラーメンを食べに行かされそうになり,
大御所さんを必死で引き留め,
3人でラーメン横丁へ.
実は,
札幌に住んで早6年目,
ラーメン横丁には一度も立ち入りませんでした.
中学校の修学旅行以来,
まさかこんな形で再び来ようとは...
てか,
Aさん(早々と帰った)に殺される...?
なのでO田氏の隣に座るのだけは避けました.
そして大収穫!
マエストロのプライベートの話!!
自宅でのマエストロは,
ちょっぴりワガママで,
ちょっと尻に敷かれ気味の普通の旦那様でした.
きゅん
雲の上の人が急に身近になったようでかなりトキメキました.
「幻滅した?」
「もっと好きになりました!」
「あ,そう...」
結局ラーメンはO田氏にご馳走になり,
タクシーでホテルまでお送りしてから,
大御所さんと一緒に帰りました.
もう一人の副指揮者S氏の独身の事実(O田氏提供)に驚き,
ホモ疑惑にたいそう盛り上がりながらの賑やかな帰途でした.
部屋に帰ったのは3:00過ぎでした.
11:00からバイトでした.
即行で寝ました.