「……………あ、若旦那様達。お待ちしておりました。」

芳樹達が桜庭市営文化ホールの劇場に入ると、
守り刀である和泉守兼定と堀川国広が待っていた。

「よ、和泉守、堀川。久しぶりだな。」

「智久様、お久しぶりです。」

「………何で堀川達がここに?」

「ちょっと、闇呪が現れてな。お嬢様の勘が当たったんだ。」

「そうだったのね。お疲れ様。」

美穂が労いの言葉をかけると2人は笑顔を見せた。

「若旦那様、キャーキャーし過ぎてない?」

「キャーキャーし過ぎてると思うけど、清光。」
「あはは、それは確かに言えてるなぁ。
缶バッジガチャ、俺と芳樹は満月ちゃんが当たったが他の皆は外れだ。」
「皆、良い性格しているんだけどなぁ…………。」

「…………若旦那様もタチが悪いですぞ。」

「……おぉぅ、長曽祢がそんなことを言うのか?」

「お前、いい加減蜂須賀とくっつけよな。」
「な、俺に蜂須賀は似合いませんし、若い連中は若い連中とくっついた方がいいでしょう!?」
「若旦那様に向かって無礼だぞ、貴様!」
「もー、長曽祢兄ちゃんも蜂須賀姉ちゃんもピリピリしすぎー!!」
「……賑やかしいのがさらに賑やかになった………。」

「お、奥様、落ち着いてください…………。」

「……とりあえず、そろそろ始まる時間ですし、座りませんか?」

鶴丸の言葉に芳樹達は席に座った。



……そして、場内アナウンスが流れ、舞台が幕をあげた。

続く。