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ACT1-(6)


『………あ、サトシ君!久しぶり!』
「久しぶりだな、カノン!」

『おお、サトシ君。オーキド博士から話は聞いたよ。
今、ブリテン地方にいるんだってね。』

「ポンゴレさんもお元気そうで。………それで何かあったんですか?」

『……実はね、ラティアスがサトシ君と旅をしたがっているの。
だからカントー地方に送ろうかと思ってオーキド博士に連絡を取ったら、
ブリテン地方に旅立ったって聞いたから。』

「そっか………ラティアスも旅をしたがっているんだ。」

『ええ、サトシ君。今、手持ちピカチュウしかいないでしょ?
だからちょうどいいかな、と思って。』
「ありがとう、カノン。ポンゴレさん。
……ラティオスは元気ですか?」

『ああ、元気だ。サトシ君のおかげで平和だよ。』
『じゃあ、ラティアスを送るわね。……よろしくお願いね。』
「もちろん!」

転送システムを使い、サトシはアルトマーレからラティアスを送ってもらった。

「よぉし、出てこい、ラティアス!」
モンスターボールを受け取り、それを手にしたサトシは早速ラティアスをボールから出した。

長時間の旅をしたラティアスは疲れていたが、サトシに出会えてホッとしたのか
彼の顔を見るなり頬ずりをした。

「ラティアス、元気そうだな〜。元気みたいで何よりだぜ!」
サトシの言葉にラティアスはきゅるる、と鳴いた。


「ラティアス、俺はヒロキ。よろしくな。」

ヒロキが自己紹介をするとラティアスはにこにこと笑った。

「はい、お待たせしました。サトシ君、ヒロキ君。
ピカチュウ達、元気になりましたよ。」


「ありがとうございます、ジョーイさん。」
「どうもありがとう、ジョーイさん。」



続く。

ACT1-(5)


ポケモンセンターで出会ったサトシとヒロキは早速バトルをすることになった。
フィールドに立ち、お互いのピカチュウを出す。
「それじゃあ、行くぜ、ヒロキ!」
「ああ!」
「ピカチュウ、<10まんボルト>!」
「こっちは<めざめるパワー>だ!」
10まんボルトとめざめるパワーがぶつかり合い、干渉される。
「俺の知っている10まんボルトじゃないなー…………。
ピカチュウ、<アイアンテール>!」
ヒロキはピカチュウにアイアンテールを指示した。
「こっちも<アイアンテール>だ!」
「ピカピカ!」
サトシの指示でピカチュウは<アイアンテール>で、
ヒロキのピカチュウの<アイアンテール>を受け止めた。
「すげぇな、ヒロキのピカチュウ!」
「サトシもね。でも、負けられない!」


………それから試合は白熱し、何と1vs1で30分も経過した。

どちらのピカチュウも、引き分けとなりサトシとヒロキは握手をした。

「さすが、サトシ。色んな地方を回ってきただけあって、強いね。」
「ヒロキも初めての旅の割に、強いな。やっぱり家族の影響か?」


「そうだね。うん、家族の影響だ。」


ジョーイにピカチュウを預け、回復を待っている間、サトシはヒロキの話を聞くことにした。


「ヒロキのお父さん、チャンピオンだよな。凄い強いのか?やっぱり。」

「強いよ。四天王も強いけど、父さんはさらに強い。
ポケモン1体だけでチャレンジャーのポケモンの手持ちをボロ負けにしているのが
しょっちゅうだし。
まともに戦えるの、多分母さんぐらいじゃないかな。今のところ。」

「ヒロキのお母さん、確か四天王だったよな?」

「そうそう。みずタイプの使い手。」

「じゃあ、カスミと気が合いそうだ!」

「ああ、カントー地方でハナダジムのジムリーダーをやっている人か。
4人姉妹の末っ子さん。」

「そうそう。ヒロキのお母さんも強いんだ。」

「そうだねー、みずタイプだからくさタイプかでんきタイプのポケモンを連れてくるトレーナーが
いたりするけど、ちゃんと対策とっているよ。
あ、<れいとうビーム>と<じならし>ね。」

「へー。となると、ミクリさんとも知り合い?」

「そうそう。ポケモンコンテストでも上位に入っていたよ、母さん。
ミクリカップにも出たって。」

「サトシ君、アルトマーレからお電話ですよ。」

「………アルトマーレ?あ、カノンか!」


続く。


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