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そこに馬がいた

 

ウォー・ホースという舞台を観に行ってきました。

 

戦火の馬 というタイトルで映画化されていたのでご存じの方も多いかもしれません。

 

もともとは本でそれを元に舞台化したものがロンドンで上演されていました。じょじょに人気を博しロンドンからブロードウェイや各国で上演されるようになり、このたび日本に初来日!ということで。

 

この舞台にいたく感銘を受けたかのスティーブン・スピルバーグが映画化権を獲得して映画化したのが「戦火の馬」ということですね。

 

実は私、この映画のほうは観ていなくて。すごーく前にロンドンの旅番組みたいのをみてたときに、ロンドンで人気の舞台として紹介されてたのをみたんですけど。

もうそのときからすっっっっごい観たくて!ロンドンに行ったら絶対観よう!と思っていた舞台のひとつだったの(ロンドンに行く予定はない()

だから映画は舞台のほうを観てから観よう!と思って気になりつつもずっと見てませんでした。

 

その待望の舞台が!本場ウェストエンドのカンパニーが!!来日すると!!!

もう行くしかない!いま行かずしていつ行くの!?いまでしょ!!(もはや死語)というわけで行ってきました。

 

 

どんなお話かというと、簡単に言うと「第一次大戦下、軍馬としてフランスへ送られた一頭の馬と、その馬を追って兵士となった少年の絆の物語」です。

 

この舞台のなにがすごいかと言うと、馬が主役の物語なので舞台上に馬のパペット(操り人形的なの)が出てくるのですが、その馬が!もうね、ほんとに馬なの!!

もうほんと表現が乏しくて申しわけないんですが、ほんとに馬なの!

 

そのパペットは簡単に言うと、皮と枠組で出来た馬を模した人形なのですが、ひとたび操り手は動かし始めると本当に命が宿ったかのように馬よりも馬らしく動き出すんです。

映画化をしたかのスピルバーグ監督は本物の馬に「あの舞台の馬よりも馬らしく動いてほしい」とリクエストをしたほどだとか。

そのパペットは前足、後ろ足、頭部と各部を担当する三人で一頭の馬を表現するのですが、その操る人の存在を忘れるほどに馬が命を持って動いてます。

なんていうかね、息をしているんですよ。パペットなのに。皮と枠組の下に美しいサラブレッドの馬の筋肉の動きが見えるというか。

 

もう本当にすごいの。ジョーイが子馬から大人に成長して現れる瞬間とかもう迫力がすごすぎて鳥肌だった。

音がするほうにぴくぴくと耳を傾けたり、びっくりして頭を低くするしぐさとか、ハエが群がってしっぽでぶんぶん追い払うようなしぐさとか。そこに馬がいた。そう思える。これだけで観る価値がある。

 

なんですが!もちろんストーリーもすごくすごくよかった。第一次世界大戦を扱った作品なので、気軽に見れるというのではないかもしれない。でも、8月という日本にとっては戦争に関連のある時期に見ることができてよかったと思います。

 

イギリスとドイツの戦争を描いた物語。私がこの作品の良いなと思ったところは、イギリスとドイツ、両方の兵士の視点から描かれているというところ。しかも、さまざまな兵士の目線から描いていること。イギリスの将校や新米兵士、戦地と化したフランスの少女、故郷に家族を残してきたドイツの将校など。

それができるのは、やっぱり馬の視点から描いているからなのかなと思います。

たとえばこの物語の主人公がアルバート(もう一人の主人公ではあるんですが)だったら、彼はイギリスの兵士として戦争に赴くのでこうはいかなかっただろうと思うのです。

 

そして、どちらにも横暴な兵士もいて、どちらにも馬を大事にする兵士がいる。なんていうかね、どっちも同じなんですよ。どっちが悪いとかなくて

 

この物語の最後のほうで、ある兵士がとても心に残る一言を言うの。それは説教臭くなく、本当にさらーっとぽつーっというんだけど心ずしんに残る一言だった。ここは本当に名シーンだなと思う。笑いながらも胸が熱くなるというか、とても考えさせられるというか。

 

ラストはほんともう涙。いたるところからすすり泣く声が聞こえました。

この感動は舞台で味わってほしいので言えないのですが、ほんともう…胸がいっぱいになりました(ノД`)・゜・。

 

本当に観てよかった。日本に来てくれて感謝しかない。

観れてよかった。次はロンドンで観たい!ロンドンでもう一度やるのか知らないけど!

 

 

興味があったらぜひ観劇してみてください!

……といいたいのですが日本での講演は明日までなんですよー( ;;)

しかしロンドンに行った際はぜひ!

 

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