「中国、さん……?」
彼(哥哥)はこの間とは比べられない程の力で私を殴り飛ばした。
いや、もしかしたらこれが彼の本当の力でこの間は加減をしていたのでは、とそう思う反面
心の中ではほぼ確信していた、あの時から。
「弟だ弟だと思って許していた我がいけなかったある」
その瞳は見たこともないくらい冷たいもので、彼の周りに冷気が漂っている気さえした。
体の震えが止まらない。
全身から冷や汗が流れて深いだった。
「もう、手加減なんかしねぇある」
「かかってくるある。」
「哥……。」
哥哥(兄さん)と言いそうになり手を伸ばして止まる。
もう、私はこの方の弟ではないのだ。
独立して、一人で生きていけるつもりだった
だが、こうやって突き放したような瞳を見ると堪らなく淋しさが込み上げる。
分かっているのだ、すべて、自業自得なのだと。
だが、今さら止まるわけにはいかない。
だから、私は立ち上がった。
眠れる獅子
我が兄、中国さん。
私はあなたを、倒しましょう。
さようなら
哥哥
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