もう一度向い合わせで恋しよう


話題:恋愛




こんばんは。


昨日とはうってかわって、今日はとても楽しく過ごしてました。ゆうちゃんが誘ってくれてね、デートしてたんです。


今日はほんと、初めて尽くしのデートでした。





ボウリングへ行く
(3ゲームして、ゆうちゃんは250点くらい、私は150点くらい。お互い数年ぶりのボウリングでした。ゆうちゃんとボウリングをするのは初めて)


ラブホテルへ行く
(ひょんなことからゆうちゃんとラブホテルに行くことになったのです、、、サービスタイム四時間でした。ゆうちゃんはラブホテルへ行くこと自体が初めてなんだって!最後割り勘にしたらゆうちゃんに笑われてしまった)



エロDVD屋さんに二人で入ってみる
(このときのテンションは謎。小さなお店で、他にお客さんがいないときですよ!私はそのようなお店に入るのは初めて。ゆうちゃんは3回目くらいらしい)






色々あったあとの帰り道。


電車に乗ってふたりで私の地元まで帰ってきた。普通電車の中で興奮冷めやらぬ口調で、でも小声で今日のことを話したりして。

線路沿いを歩いていると、前から行きたいねって言ってたお好み焼き屋さんがあったため、ふたりで入ってみることに。





枝豆を食べつつお好み焼きを焼きつつ、しょうもない話。


私が話していたのは私鉄の素晴らしさについて。
ゆうちゃんは「何を飲むかを決めるとき、最近コップに支配されてる気がするんだ」とか言い出す。私がかわいいマグカップをプレゼントしたので、最近はそれで飲み物を飲んでくれているらしい。

 


「なんかね、このマグカップを使うなら〜って考えると、どうしても豆乳とかを飲んじゃうんだよね。お水が飲みたくてもさ、それは似合わない気がして」


「あー分かるなぁ。ホットココアとかホットミルクとかならいいでしょ?」


「そうそう、オレンジジュースとかだとなんか違う。ある程度ドロッとしてないとな〜って思うんだよ」


「うんうん、三ツ矢サイダーとかだとさ、もうもっての他でしょ!」


「あー、ダメだ、三ツ矢サイダーはダメだ」






興味があるような無いような話がどんどん続く。お好み焼きの味が濃いから、ジョッキに入った冷水が物凄く甘いように感じる。ビールを飲もうかすごく迷ったけど、でも水にして良かったのかもしれない。アルコールを摂取していないのにも関わらず、なぜかもう酔っぱらっているような気持ちだったから。





なんかさ、ここって私の理想の店かも。

 

大袈裟な言葉に真顔で頷いてくれる。 
私たちはその店のいいと思う点を挙げ合って遊んだ。

ゆうちゃんが挙げたのは、安くて美味しい細々した料理がたくさんあるところと、店員さんが丁寧なところ。
私が挙げたのは、線路沿いにあるところ、ガヤガヤしてて全然わからないけど時々戸が開くと電車の音が聞こえてくるところ、隣のお客さんの話してることが丸聞こえで楽しいところ。



理想の店はふたりで2500円くらい。
ゆうちゃんが支払ってくれて、また暖簾をくぐって線路沿いを歩いていく。




帰り道もやっぱり無駄話。
真夜中の線路沿いは時々電車が通るくらいであとは静かだ。私たちはアホみたいな話をしながら腕を絡めて歩いた。






酔っぱらったような頭で、もうしばらくこのままでいいなぁ、と私は思う。


電車に乗って待ち合わせをして、誰も見ていないところで内緒で物凄く嫌らしい事をして、ちょっといいところで晩御飯を食べて、無責任で無意味な話を延々とする。そして改札でまたねと言ってひとりで歩く。気楽に、コンビニなんかに寄りながら。
 

これはもう"恋人同士の至福"というものじゃないだろうか。この無責任さ、無駄さ。





家の都合や友人の結婚、出産などなど、色んなことがあって、20代半ばの私はこの一年すごく焦っていた。

私にとって、20代半ばでの恋人同士という関係は、真夜中の春の帰り道みたいだ。いつまで続くか分からなくて心細くて、




でも、春の真夜中の帰り道は馬鹿みたいに自由で楽しい。

時々こんな帰り道を過ごせるなら、まぁまぁ、このままでええやないの、と心の中だけで私は言う。ゆうちゃんには言わないでおこう。彼に伝えて「うんうん、僕もそう思ってた〜」なんて言われたら、やっぱり嫌だもんね。





桜と月を見て私が歌うと、それなんだっけ、ちょっと前の歌だよね、とゆうちゃんが言う。
 
福耳だよ、あれってさ、いろんな歌手の集まりだったよね。山崎まさよしとかさ。

そうそう、スガシカオとかね。

あれはさ、事務所がおんなじなんだろうね、わたしよく知らないけどさー。







まだまだ、無意味な夜は続いていく。




『星の欠片を探しに行こう』