「あ、あらまー…」


















自分でもいくら驚いた(現在進行形)からって、「あらまー…」は無いとは思う。
…が、この状況では仕方が無い、とも思う。







何故なら目の前にはいつか読んだ
     テニスの王子様
という漫画のキャラクターに似ている人達が自分の顔をのぞき込んでいるのだから。
周りもおかしい。先程まで私は仕事場で仮眠をとっていたはずだが、今は机に突っ伏していた所から起き上がった、そんな景色だ。






「ち、ちょっとちょっと姫!どうしたのさー!姫らしくないにゃー」

「確かに姫らしくない。ぼーっとしちゃってどうしたの?」






どうやら私はここ、青春学園在学中らしい。そしてテニスの王子様のキャラでもファンの間で人気のある不二周助、菊丸英二に下の名前で呼ばれる仲でもあるみたいだ。


「え、えっとふ、不二くん?菊丸くん?今って何月何日?」









現状把握を一刻も早くしたい私はとんちんかんな事を言ってしまったらしい。その証拠に目の前の2人はポカンとしている。


















「姫が俺らを名字で呼ぶなんてー…」

「…英二。今日は10月31日だけど」







呆然と、信じられないと言った表情でこちらを見る菊丸くん(?)を窘める様に不二くんが言った。






「ありがとう。あの、さ…私多分君達が思っている 姫 じゃないと思うよ」













そう言うと不二くんは複雑な表情をし、菊丸くんはまるで訳が分からないとでもいいたげな視線を投げかけてくる。

















ガラッ





「不二、菊丸、それに姫。部活に遅れている。グラウンド100周だ」







どうやら下校時刻すれすれで所謂放課後直前な時間だと言うことが外の空の色からして窺えた。
そして、生で名ゼリフを言った彼はもしかしなくても手塚国光だ。
あれ…私もグラウンド100周?










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突発ネタな青学特殊トリップ。
ちょっとやってみたかっただけです←