遅くなりましたが101話感想です。
例によって書いてもない事を妄想で補完しつつさも事実であるかの様にベラベラ喋る気持ちの悪い感想
追記に畳みきれなかったので、具体的な勝敗に触れていない前半だけこの下20行くらい開けていきなり始まってます。
バトルの行方に触れる後半は畳んでますが、一応ネタバレはネタバレなのでバレイヤンな方は目を細めるなどで各自対処をお願い致します。
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◆第101話『空閑遊真K』◆
・カルワリアの夜すっっっげえ幻想的!
3つの星が泳ぐ空、町を満たす光の数々(この光は何によるモノなんだろう? 炎じゃなさそうだけど)
うーわーこれアニメのTOEIクオリティー背景で見てみたいなあ……
・そんなこんなで前フリは92話から、本番は95話から始まった玉狛第2の3マッチ目にあたる玉狛vs鈴鳴vs那須隊も遂に終盤へ入りました。
それぞれのプランもそれぞれの手札も粗方出揃った今マッチ、今までのどのバトルより「どっちに転ぶか」が分かりませんね。楽しい!
◆レプリカ先生の想い◆
・カルワリア時代の遊真の回想からスタート
どうやら有吾さんを失ってから間もない頃(1週間前後でしょうか)の時間軸みたいですね。
「やむぱり眠れん。もう5日も眠ってないぞ、おれ」
「体がトリオン製になったからだろう」
このシーンのレプリカ先生は、ちょっといつもと違う会話運びをしてます。
現状の再確認を兼ねつつも、前向きな情報をアピールしようという意図が感じられます。
・基本的にレプリカ先生は悲観的でも楽観的でもない。
現状を言葉で整理して再確認しつつ(させつつ)会話相手の思考の主軸から少し離れた所に置かれたデータを心持ち強調する形で喋る事が殆どです。
だから厳しい戦況下では水をブッ掛ける様にフラットな目線からの見解を述べるし、呑気な姿勢を見せれば現実を突き付け直す様にシビアな事を言うし、
目前の敵ばかり見ている人には大局的にはこうだぞと諭すし、本筋じゃない部分について語れば「他所事言ってる場合かキモはここだろ」とばかりビシビシ突っ込む。
そういうレプリカ先生が前向きな情報をアピり倒す様な事ばかり喋る理由、当然それは目の前にいる遊真です。
「……早く攻めてこないかな。敵」
遊真の台詞の含む意思に気付かないレプリカ先生じゃありません。
さっさと決着を着けてその先を生きるための「早く来ないかな」じゃない
戦うため、有吾さんの残した黒トリガーの力を分かり易く且つ自分以外の所へ向けて振るうため(己の生存以外の目的で使うため)、そのための「早く来ないかな」
・有吾さんが自らの命と引き換えにしてまで遊真を生かした意味も理由も解らない。問う相手もいない。返る答えもない。
なのに変わってしまった自分の体と、有吾さんを失って混乱しつつも遊真に戦いを望む周囲の声は、はっきりと遊真へ
「空閑有吾の犠牲のもとお前はそこで息をしている」
という現実を突き付けまくる。
自分が有吾さんの力、知識、命、魂、それら全てと引き換えに『生きて』いる事は間違いない。
自分の手の中に自分を生かす力以外に残されたモノが『戦う力』だけだという事も間違いない。
だから戦う。戦いを望む。
生きるために戦うのではなく、戦闘行為を実行に移すためだけに戦う。
・ここが遊真の精神の分水嶺だったんでしょうね。
たった11歳の子供にはあまりにも重く苦しく深く冷たい現実に、遊真の心は歪み、こじれ、おかしな方向へ流れて行こうとしていた。
「……ならばユーゴがそうしていたように、暇な時には戦術の復習をしよう」
生きるために戦いを学んだ遊真が、有吾さんの「生きて欲しい」という願いの末に今ここに生きている遊真が、戦うために戦う事に命と力を使おうと流れかけたこの間際
そんな間際でさえ『ユーゴ』と『戦闘』しか遊真の強張った心を引き留めるキーワードがない現実
レプリカ先生はどんな想いでああ提案したんだろう……
「復習? おれ1人で?」
「私と2人でだ」
取り残された様な夜の底で、明日を戦い抜く方法を2人で練り上げる。
戦う事しか目的を見出だせない遊真が、明日を生き延びられる様に。
・そして一応の終戦を迎えた後、玄界行きを口にしたレプリカ先生。
先生自身必死だったと思うんですよ
早く繋ぎ止めるものを提案しないと、遊真がまた何処か深い所へ転がり落ちて行ってしまいそうで、でもまた新しい戦場を見つけてそこに投入したとて有吾さんの存在のないそこに遊真を縛り付ける事は多分出来ない。
戦いではない所に、有吾さんの足跡を見つめて俯く事なく『何か』を見据えられる所に、遊真を持って行こうと必死に考えて出した答が
「ユーマの肉体をどうにかする方法を探しに玄界へ行こう」
だったんじゃないでしょうか。
・その提案ですら遊真自身の『生きる』意志を呼び起こすには至らなかった(遊真の目的は飽くまでも有吾さんの再生で、自分の延命は遊真の"目的"の中に微塵も含まれてなかった)事を悟った時、
もう自分では遊真を取り留めておけないと感じたのかも知れない。
「願わくば修、ユーマに『目的』を与えてやって欲しい」
初めて訪うた玄界
旧ボーダーメンバー以外は何処にも誰にも何にも有吾さんに纏わるもののない世界
遊真の力も事情も過去も成り立ちも、何ひとつ知らない人達
その中で、本当に心から「自分がそうするべきだと思うからそうするんだ」と言ってのけた奴が居た。
他の人がどうだとか自分の持つ力がこうだとか、そんな事よりもまず自分がそう思うからそうする、そうしたいからやる、と
ボロッボロになりながら一切の迷いも濁りもウラも企みもなく言い放った奴が居た。
有吾さんの願い故に生かされ、有吾さんのやり残した事を成すために戦い、有吾さんを取り戻すために行き先を決め、そうしてここまで歩いて来た遊真にとって
本音と建前の差違ゼロで本当に心から思ってそうする修の姿はきっとすごく真っ直ぐに差し入った。
そんな修なら或いは、と思ったんだろうなあレプリカ先生……
先生がいない今でも遊真はちゃんと"生きてる"って事
2人過ごして来た時間は、レプリカ先生が繋ぎ留めようと必死に提案した『復習』の時間は、今を生きる遊真の確かな礎になってるって事
レプリカ先生に伝えたいなあ……
続き