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ピンドラ20話感想

『輪るピングドラム』20話感想です。
今回はちゃんと追記に畳めました(相変わらず一部携帯からは丸見えみたいですが)

第20話『選んでくれてありがとう』
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打ち止め絵

最近グンと冷えて来ましたね。
神奈川も晴天の昼間は未だ暖かいんですが、朝晩は相当寒いです。
寒いと小さい子描きたくなるのは何故なんでしょうか。長年の謎。


サイズ大/アップ
サイズ小/全体アップ

打ち止めはもっとこう、如何にも防寒力のみ重視した様な、もこもこムクムクふかふかな格好をしてて欲しいんですが……
ビバンダムみたいなむくむくダウンからちっこい手足だけちょこんと出てる様な。
なのに描いてる内にこうなってしまいました。不思議。

相変わらずアップが青みがかってしまうのは何故なのか。
携帯撮りの宿命なのか。

ピンドラ19話感想

『輪るピングドラム』19話感想です。
TBS組なのでギリギリセーフ。

すみません今回の感想、今までで最長で追記に入り切りませんでした(´・ω・`)
20行の改行挟んでこの真下に感想本文ダーッと並ぶので、スクロール御注意。

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第19話『私の運命の人』

・ピンドラ残り6話、ラスト1/4スタートの節目となる今回は見事に「うわーやられた!」の連続でした。
全く退屈しない。
・で、冒頭からいきなし来やがった
思い切り五体満足で然も割と頻繁に息子と接触してた高倉夫妻!
うおおおおぉい!
・取り敢えずこの夫婦ブッ飛ばして良いよね、ね。
「お前が守るんだ」じゃねえよお父ちゃん……
冠葉がどんだけ泥被って生きてるか分かってんのかアンタ……
・こうして見るとやはり問題親なのは高倉夫妻も変わりませんね。
立ち直る事にばかり必死になって、今そこで生きている子供がどこに置いてけぼりになってるか気付きもしない苹果の両親
野望と展望と繁栄の前に孫達を踏み付けいたぶり、全く省みなかった真砂子の祖父
己の理想の為だけに、子供の心も体も命も生き方もズタズタに傷つけ続けたゆりの父親
夢見る事と夢見る自分に夢中で、子供の生き方も頑張りも存在そのものをすらも全く拾い上げる事なかった多蕗の母親
彼らと高倉夫妻に違い何てありませんよね。
どんな素晴らしいミッションか知りませんが、世間から受け入れられる事ではない行いの為に親として、家族として、人として、全ての義務も役目も放り出して我が子に押し付けて背負わせて
自分達は平気な顔して同じ行いに子供の手を染めさせた挙げ句「家の事は頼むよ」と来たもんだ。
・それでも子供にとって親が生殺与奪を掌握する絶対的管理者である事は変わらない
普段必死になってあちこち繕い回ってる冠葉だって同じです。
無邪気に頬を緩める冠葉は一見すると只の『久々に両親と会えたお兄ちゃん』ですが、そもそも冠葉のリアクション自体もう異常ですよね。
どんな目的があろうが、あんなに身を削れる程慈しんでいる陽毬を心理的にも物質的にも此処まで傷ませ圧迫している元凶は、身勝手な両親の行いに他ならない。
後ろ指さされまくる行いに自ら手をつけ乍ら、露見した途端罪も悪意も全部放り出して幼い子供達になすり付けて逃亡
まともな金の一銭もない、自分達の残した泥から離れた場所に隔離してやりさえしない
『病』に怯え罪悪感に苦しみ世間の風当たりに傷付き資金繰りに窮する子供達に、まともな行いどころか当たり前の義務すらこなさず泥を浴びせるだけ浴びせて潜伏生活
にも関わらず少しも怒らず身を削って家族を守り、平然と後ろ暗い組織に身を浸し、心から大切に想っている『家族』の根本的な苦悩も何のその笑ってる冠葉は、明らかにどうかしています。

「冠葉、お前は本当に良くやっている。父として誇りに思う」

良くある「子供を自分好みに形成して愛でる親」の典型パターンですよね。
これまた親から子へ強制的に引き継がれた重し。


・一方学校では多蕗の退職についての噂がチラホラ。
真相を知っている上に元より異常なくらい罪悪感に苛まれまくってる晶馬にしてみれば、囁き合う生徒の他愛ない言葉も針の筵みた状態なんでしょう。


・ゆりさんの方もまた1つの喪失と対面。
多蕗は結局あの儘身を引いてしまったのか。
もう元通りにはなれない多蕗がどう生きるのかに興味があったんですが……
まあ後5話あるし、どっかでもう1回くらいは関わって来てくれると思うんですけども。
・回想スタート。

「私と貴方は運命の輪で繋がれている」
「桃果で僕達が繋がるって言うのかい?」
「家族のフリから始めるの。
いずれ私達、本当の家族になれるわ」

ゆりの言葉が誤りだったとは私は思いません。
家庭を持つなら誰だって『実家のコピー』ではなく『自分なりの新しい家族』を築いて行かなきゃならない訳ですが、同時に誰だって『自分なりの新しい家族』の形なんて分からない。
分からない儘結婚し、共同生活を送り、子どもをもうけたり家を建てたり、そうして気付けばそこに『家族』が出来てる
そういうモノだと思うんですよ。
ゆりと多蕗も、まともな『家庭』を知らないし繋がると言ってもどんな形でそう在れば良いのか分からない
でもあの儘行けば彼らなりの『家族』というコミュニティーを形成出来た気がする。
歪んでいるけど、愛情らしい愛情なんてないけど、目的ありきの共同生活だけど
「只今」と帰り、20日にはカレーを食べる、それは1つの家族即ち『家庭』となり得た筈。
・だけど少なくとも多蕗にとってそれを『家族』とは呼べなかった。
罪に傷付き齟齬に苦しみ歪みに痛め付けられ乍ら、それでも心から寄り添う高倉兄妹の姿に
自分の求めていた『家族』の形を思い出し実感してしまった多蕗には、もうこれ以上偽りの家族を手繰り寄せる気が起きなかったんじゃないでしょうか。
偽りの家族から本当の家族になるという事が、多蕗には絵空事でしかない儘終わってしまった。
愛情と罪と絆で繋がる高倉兄妹に対し、桃果というたった1点でしか繋がれない自分達がいよいよ偽物まんまにしか見えなくなった。
同時に『才能』という1点でしか繋がれない自分の母親を思い出したのかも知れません。

「良いわ。私は1人で桃果を取り戻すから。
最初からそうすれば良かったのよ」

それはどう聞いても強がり。
カーテンを掛けても遮れない心の凍え。
同じ秘密を共有し同じものに救われ、短くとも同じ道を歩いて来た多蕗は、ゆりにとって唯一と言っても良いくらい数少ない『家族になれそうな人』だったんじゃないかなー。


・場面変わって高倉家。
心を震わす寒さを噛み締めるゆりとは対照的に、此方では身も心もホコホコな退院祝いのすき焼きパーティーが開かれてます。
・高い肉は美味い。真理です。
本当に高い肉は美味いんだよ……
・陽毬からの手編みセーターにお兄ちゃんズ感激。
あれから編み直したにしては随分早い様な。
朝から消灯まで1日中編んでても結構進まないもんなのになあ。
そんで冠葉のセーターの色が夏芽おぜうさまからのアレそっくり過ぎて笑えない……冠ちゃん……
・ぶりっ子作戦継続中なのか可愛らしく「自分も協力したんだぞ」アピールする苹果ですが、相変わらず朴念仁な晶馬に一瞬でスイッチON。
流石ブレない子苹果。
・然し陽毬の方は何やら浮かない様子。
自分の為に病院に通い、自分の為に退院後の予定を約束し、約束通り無茶な贅沢までしてスペシャルすき焼きを作って祝ってくれた
それは本当に嬉しくて、だけど嬉しいだけにフとした瞬間差す陰がより暗々と染みる。
頭を悩ます自分を見かねて、兄達の為に編もうとした手編みのセーターを選ぶ手伝いをしてくれた苹果。
本調子でない自分を気遣って、後片付けする晶馬の手伝いをしてくれる苹果。
いつもなら3兄妹だけで紡がれる『陽毬から晶馬と冠葉へのプレゼント』に挟まった苹果の意見。
いつもなら3兄妹だけしか存在しない台所に立つ時必ず『陽毬が着けるエプロン』を着けて台所に立つ苹果の後ろ姿。
今まで自分達だけで構築されて来た世界に食い込む苹果の存在が、陽毬の心をチクチク蝕みます。
・晶馬と仲良く並んで片付けに勤しむ苹果の後ろ姿を見つめる目も、TV画面の中でキラキラ輝くダブルHを見つめる目も、同じ様に沈んでいて何とも分かり易い。
どちらも今の自分を抜き出した場所、自分が居る筈の場所、居た筈の場所。


・そんな調子だから、検診の為に総合病院へ出向いても尚陽毬の顔は当然晴れない
眞悧のさり気ない地雷「家族水入らず」にもホイホイ掛かってしまいます。

「私知ってるよ。病気、もう治らないから退院させてくれたんでしょ」
「随分考えた様だね。そう思うのかい」
「誰だって分かるよ。お薬の量は増えてるのに……おかしい
私は死ぬのね」

陽毬らしくない言い方。
それは晶馬や冠葉の前では仕舞い込んで晒さない、言ってしまえば『"良い子の陽毬ちゃん"でない部分の陽毬』を剥き出した苛立ちと焦りの形です。
・家から自分の居場所がなくなって行く様な気がすると言う陽毬。
晶馬も冠葉も苹果も皆、嘘偽りない愛情から陽毬を慈しみ労り優しく接している
それは陽毬自身良く分かってて、けどだからこそモヤモヤするんでしょうね。
一定の形を成していた其処にぽつんと落ちた、今までなかった異物の存在
それが全てに伝播して行く様な違和感。不安感。
・『居場所』とは居心地の良い所冠葉が居て晶馬が居て自分が居て、笑顔の絶えないあの家で、ずっと今の儘。
短い命と分かっていれば尚更に。

「それで良いの?
自分の本当の気持ちに気が付くと、大切なモノが壊れてしまう……キミはそう思っている」
「何の事?」
「さあ? 僕には君の気持ち、君の真実、君の過去は分からないさ」

2人きりの時は常に陽毬の中を覗き込むみた態度で居る眞悧にしては珍しい。
どデカい揺さ振りは掛けてたんですけどね。


・陽毬が去った後に眞俐を訪ねたのは夏芽おぜうさま。
日記帳の『呪文』についてズバズバ切り込むものの、はぐらかされてしまいました。
否、視聴者的には大収穫な遣り取りでしたが。
・日記に書かれている『呪文』は新薬(マリオの命を繋ぐ為の)開発に必要な暗号ではないのかと思っていた真砂子。
彼女は眞悧から直に情報を受け取り、現状出揃っている争奪戦メンバー(陽毬やマリオは除く)の中では1番早くから『渡瀬眞悧』と接触していたにも関わらず、肝心な話どころか最低限の情報すら知らされない儘此処まで来てしまったって事ですね。
眞悧にとって真砂子は只日記を燃やす為だけの駒だったんでしょうか?
それにしてはアレコレ踏み込ませ過ぎに見えますが。
・真砂子の的外れな意見に対し、余裕綽々な眞悧センセー。
それは新薬レシピの暗号とかそんな物じゃなく、アリババの「ひらけゴマ」よろしく只の『魔法の呪文』だと言う。
てー事は呪文そのものではなくて舞台装置(アリババの場合は扉を塞ぐ岩、ピンドラの場合は運命日記)とそれを扱う人が誰なのかの方が重要だって事ですよね。
でもそう仮定しちゃうと、運命日記を揃えるだけじゃ駄目(桃果かそれに近いものが必要)って事にならないか?
・のらりくらりと躱し乍らも本当の目的は「間違った世界を正す」事だとあっさり答える眞悧。
要は運命を乗せ替える前の世界に戻すという意味でしょうかね?
・これだけ奇妙奇天烈な力や存在を目撃し乍らも未だ絵空事を信じられないのか、単に何処まで本気か分からない眞悧の言動に苛立っているのか、どっちなんだお嬢様。

「貴方は冠葉に何をさせたいの?」
「君達の親が叶えられなかった夢を、その子ども達に実現して貰うんだ」
「やめて! そんな事私は許さない!」
「君は運命の列車に乗らないんだね」
「乗らないわ。冠葉も乗らせない」

病という形で奪われた妹の命、運命の輪の繋ぎ直し、桃果の存在、弟の生存権。
それぞれ歪んだ家庭に育ち親世代からの荷物を背負わされ乍らも、望むものを求めるメインキャラクター達
他は皆スタート地点(家庭)と基本の足枷(背負わされた荷物)は密着してても望むものは割と離れた所──というか地続きの段差の上にある感じなんですが、真砂子の場合は全てがピッタリ貼り付き合った1つの塊。
祖父の所為で苦しみ祖父の存在にマリオを奪われた真砂子にとって『マリオの生存(祖父のツケに絶たれたもの)』を叶えてやるから祖父のツケを払え、何て冗談じゃないっていう。
そりゃ怒るよ。
親から背負わされた荷物。
何もしてないのに回されたツケ。
それに只苦しめられる他の面々と違い、現在進行形で真っ向から立ち向かおうと必死に抗っている真砂子にしてみれば、親からのツケをツケとも思わず受け入れ自ら立ち回っている冠葉も
『「自分が何とかして(そこから解放して)やらなきゃいけない存在』なんでしょうね。
・抗う為に運命日記を用いてマリオを永らえさせようと言うのに、肝心の日記による運命の乗せ替えには応じないと突っぱねる真砂子。
・然し、少なくともペンギン帽による蘇生とエスメラルダという奇異を体験した後なのに、随分と偏ったリアリストっぷり。
魔法と言われたらもう魔法でいいや、くらいの感覚は持ってても良さそうなもんですが。
・点滴キットで人参ジュース飲む黒ウサギverソウヤ&シラセが可愛い。

「彼女、これで日記を燃やしてくれるかな? 僕にはそれが出来ないからね」
「アレがあると僕はゲームに勝てないんだよ」

眞悧は日記に直接干渉出来ないのか、はたまた桃果(らしき少女)との約束事に関わる事は出来ないのか?
どちらにしろ半分に割れたものの未だ尚形を保っている日記の存在は、眞悧のゲーム相手とその一派にとって大きなアドバンテージな様ですね。
・燃やして──という事は、例えば墨張ったりして単に『呪文』を読めなくするだけでは、或いはビリビリ破いて形を崩すだけでは、運命日記の力は無くならないのか。
まあ『呪文』はひらけゴマ宜しく単なる呪文でしかないらしいし、真っぷたつになっても未だ運命日記が運命日記としての意味を失っていない訳だし、そりゃあそうか。


・屋敷に戻った夏芽おぜうさま
(真砂子にとっては最早)意味のない運命日記を処分してしまおうかと暖炉へ手を伸ばすも、結局出来ずに引き戻してしまいます。
もし万が一これが本当に役に立つとしたら……と考えずにはいられない。
他に一切手立てがない現状、どんなに馬鹿馬鹿しいと思ってもその可能性を掃き捨てる事は出来ない。

「冠葉、どうして貴方は私の傍にいてくれないの?」
「そうよ。みんな、あの家がいけないのよ……あの娘が!」

ゆりには勝てなかったし冠葉は頑として動かないし、肝心の眞悧はあの調子だし、訳の分からない日記を掴まされたと思ったら、現実的な薬品や治療法ではなく魔法だとか言われる始末。
おまけに運命の列車に乗って親世代からのツケ払いをしなきゃ望むものは手に入らないと来たもんだ。
心細くて不安で怖くて苦しくて、なのに真砂子を支えてくれる人は誰もいない。
今まで陽毬へ向いていた怒りの矛先が牙を剥いたのもやむなし、って感じですね。
もう一杯一杯。


・場面変わって新宿御苑前、いつもの地下鉄車内
・本日の標語『嘘から出た真』
・陽毬とは違う形で"今"の瓦解を恐れる晶馬を宥める冠葉。
デター。
相変わらず悪い意味での父親的発言「アレコレ俺が何とかするからお前は心配しなくて良い」
冠ちゃんホントそれ悪い癖だぜ。
・長い事疑問だった「(冠葉は早期に分かったけど)晶馬は両親の事をどう思ってるの?」にあっさりアンサーが。
あーやっぱ晶馬は両親を快く思ってなかったんだ……
そりゃあそうだ。
何ひとつ聞かされない儘この仕打ちですもん。
強過ぎる罪悪感は兎も角、感情のベクトルとしちゃそれが正常だと思います。
というか父親の思想にガッツリ惚れ込んでるとはいえ、平気で飲み下してる冠葉の方がどうかしてる。

「あの人達の所為だ
僕は絶対に許さない。だってそうだろ? 多蕗だけじゃない、今でも大勢の人達が僕達の事を恨んでる。
みんなあの2人の所為じゃないか。陽毬の病気だって──」

冠葉にしてみればもっとハッキリ
「親父達はこういう目的でああいう事しただけなんだよ」
的なフォローをしたい所なんでしょうけど、それは今此処で言ってはいけない事
何より、言っても恐らく晶馬には分からないと理解している筈。
だから内心では違う違うと思っていても、晶馬の怨みと拒絶の言葉に頷く他ない訳で。

「僕達には親は要らない、そうだよね?」
「……ああ。そうだな」

それが後にどれ程の亀裂を生むか分からない冠葉でもないだろうに。


・一方お家でお留守番中の陽毬のもとには、遂に真っ向から乗り込んで来たお嬢様。
・もしかしたら、場合によっては事を荒立てず帰るつもりだったのかも知れません。
問答無用で陽毬の忘れていた事を思い出させたかったのなら、冠葉の不在を確かめた玄関の時点でバシッと青玉を撃ってしまえば良かったのだから。
何もせず上がり込み会話まで応じたからには、陽毬のリアクション如何ではもっと違う手段を取ったかも知れない。
・でも自らの口で何処までも『妹』を示す陽毬に、それを全く不思議とも思わず嘘で塗り固められた『家族』の真ん中に座って平然としてる陽毬に、真相を知っている真砂子の怒りは最悪の形で爆発してしまいました。
今まで鬱々と裏を動き乍ら溜め込んで来ただけに、口を切ってしまえば立て板に水状態。

「どこまでも図々しい子……虫酸が走るわ。本当の家族でもない癖に!」
「貴女がいつまでも妹のフリをしているから、冠葉は私の所に帰って来られない。
冠葉を返して! 嘘で固めたモノに、真実何て生まれやしない!」

嘘から生まれた真何て有り得ない。
嘘から出たモノは所詮嘘から出たモノでしかなく、全き真実とは違う紛いモノだと正面から切り付ける真砂子に、陽毬の中で何かにヒビが入る様な。
思い出しかけたそれにストップを掛ける様に、珍しく他者へ明確な拒絶を立てる陽毬。
然しそれは"そこ"が突つき所なのだと教えるも同然の反応です。

「か、帰って……帰って下さい!」
「そう。記憶に無いと言うのね……なら思い出させてあげる」

いつものスリングショット……じゃないな、ハンドガン型?
でもOPの物とも若干違う様な。
其処に青玉をセットし、これは特別製の『思い出し玉』だと言う真砂子。

「これで貴女も自分が何者であるか、思い知るでしょう……
目を背けてはダメ。貴女は誰? 何故此処にいるの? 何がしたいの!?」
「私は──」

"本当の"陽毬の気持ち。
陽毬の真実。
陽毬の過去。
何処かに置いた儘の気持ちがある。
何処かに仕舞った儘の真実がある。
何処かに忘れた儘の過去がある。
陽毬自身も見失う程に忘れ去ったそれを手繰る正にその時、間一髪で帰宅する双子。
隙をついて表へ逃げ出す陽毬、追おうとする真砂子、慌てて取り押さえる冠葉。

「何故お前が此処にいる!?」
「取り返しに来たのよ。私の愛を、私の過去を、私の真実を!」

高倉家に置かれた写真はどれも一定以上の年齢からの物ばかりで、陽毬の赤ん坊時代や双子の幼児時代が抜け落ちています。
真砂子の回想に現れた冠葉は、丁度抜け落ちた時代に近い外見をしていました。
陽毬が現れた事により、真砂子と冠葉の接点がブレてしまったのだとしたら?
もっといえば、陽毬が現れた事で冠葉が高倉家につきっきりになり、真砂子と接触する機会を失ったのだとしたら?
写真の事も、回想の事も、真砂子の言い分も、全て辻褄が合う。
陽毬は何処から現れたのでしょうか。
何故高倉家を選んで現れたのでしょうか。
・外ゴロンゴロンしてる大玉、まさか家取り壊し用に運んで来た道具じゃないよね?(まさか)
・必死で走る陽毬ですが、辛うじて転がる大玉に遮られるだけで殆ど意味のない逃走。
あっさり追い詰められてしまいます。

「漸くすり潰す時が来たわね。全てを思い出すのよ、真実からは逃れられない!」

幸い(じゃないけど)コレは横から蹴り飛ばした冠葉の御蔭で外れましたが、徐々に何かを思い出して行く陽毬。
頭上で廻る巨大ファン、これと良く似たものを見た気がする。
何時、何処で?


・回想スタート。
子どもブロイラーの床に座り込んだ陽毬
彼女もまた『要らない子ども』だったんですね。
回想の電光掲示板によれば陽毬は「世界から捨てられ」て子どもブロイラーに来た様ですが、この『世界』というのも
他のキャラクター達とは違うもっともっと異質なものなのか、他のキャラクター達同様『子供の認識出来る"世界"の全て』である『家庭』を指しているのか、どっち?
・此処にずっと居ると透明な存在になって、やがてこの世から消えてしまうというピクトグラム達。
既に何かを悟りきったみた疲れた表情の陽毬は泣くでも喚くでも抗うでもなく、唯マフラーを握り締めるだけ。
彼女もまた多蕗の様に心も魂も死んだ様な状態まで打ちのめされて此処に至ったのでしょうか。

「さよなら。何者にもなれなかった私」
「駄目だ、行かないで!」

静かに目を閉じる陽毬を呼び止めたのは、9話でもチラっと登場した運命の林檎の少年。
・一緒に家へ帰ろうという少年に首を傾げる陽毬。
家族でもないもの達が同じ家へ帰ろうだ何ておかしな話。
然し少年は当たり前の様に、家族になろうと言い出します。

「そう、僕達は『家族』になるんだ」
「どうやって? 私は貴方の家族じゃないよ」
「平気さ! 僕らには魔法がある!
運命の果実を一緒に食べよう」
「……うん。選んでくれて、ありがとう」

真っ赤な林檎。
いのちの色をした、サソリの瞳の色をした、手のひらの宇宙。
それを渡してくれた彼の顔は。
陽毬の運命を握る、運命のはじまりに居た彼の顔は。

「(思い出した……私が運命の果実を分け合ったのは、晶ちゃんだ)」
「(晶ちゃんが私の……)」

私の運命の人。
・やっっっぱり晶馬じゃんか!
だーかーらー9話キャストの「少年」は冒頭にいたマリオであって林檎渡した男の子はまた別なんじゃないのっつったじゃん!
あのシルエット明るさや彩度加工すると髪型がまんま晶馬だっつったじゃん!
・あー然しこれはまたややこしい事に……
幼少晶馬までKIGAの服着てるっぽいし。ああんメンドゥイ。
・陽毬だけでなく(多分)晶馬まで記憶に蓋をしているのは何故に。
『家族になった』後に体裁を繕うだけなら、晶馬まで忘れてしまう必要はなかった筈。
晶馬の家庭に陽毬を招き入れる形だったならまだしも、晶馬の口ぶりからして陽毬の家でないのは勿論、晶馬とも関係なかった家の中に2人で飛び込んだ形だと思うんですよね。
そうなったら益々2人で「忘れちっちキャフッ☆」て訳に行かないじゃないですか。
陽毬のみならず晶馬まで忘れていたという事は、単なる辻褄合わせではなく
それが『運命捩じ曲げの代償だから』なんじゃ?
・となると、何処から出て来たか分からん『運命の果実』は、桃果の運命日記の様に、晶馬が既に持ってた運命を捩じ曲げ切り替える力なんじゃないでしょうか。
そして桃果の運命日記同様に晶馬もまた運命を捩じ曲げる力を持ち合わせていたのだとしたら、12話のプリクリ様の
「お前達はピングドラムを失った」
が暗喩でも何でもない非常にどストレートな台詞になる訳で
となるとやはりピングドラム=運命を捩じ曲げ切り替える力、ピクトグラム≠運命日記その物、という事になる。
・まあ仮に代償だとしても、単純に『晶馬の忘却』がそれだとは限らないんですが。
幼少真砂子と喋っていた幼少冠葉の雰囲気と、幼少陽毬の前に現れた幼少晶馬の雰囲気とを見比べると、も1つ仮説が立ったりして。


・うあー残り5話って所で一気に巻き上げて来やがった!
来週益々目が離せませんな!
・にしてもあの巨大ファン、ずっとあそこにあったのか?
今まであの空地隣の建物の壁が丸見えになる様なカットありましたっけ?
(チラ見えするカットは何回かあった気がする)
あったとしたら9話視聴以降見直した時に気付かない筈ないんですけど……
あれは単に『何か』を思い出しかけた陽毬の心が見せた幻みたいなものなんですかね?
うーん。

素っ裸だし女体化だし切断だし色々注意な絵

ヘッポコクオリティーですがタイトル通りなので閲覧注意
……と言ってもPCで見てる方は既にこの手前にドドンとサムネイルが出ちゃってるんですが。
すいません色々不自由なブログで。

ここ最近あっちこっちに萌えが散ってちゃって切断ネタどころじゃない感じでしたが、友人と語り合ってたら久し振りに切断熱が沸々と……
誰得とか訊いちゃダメです。所謂俺得というヤツです。
相変わらず女体化トクサも大好っきー



サイズ大/アップ
サイズ小/全体アップ

サラシ巻こうとしたけど失敗しちゃいました的な。
あっちゃこっちゃ転がったり暴れたりして髪もボサボサです的な。そんな感じで。
犬も達磨も三つ又も好きですが片手だけ残すのも好きです。
アレコレやろうとするけど大半上手く行かなくてーって図に凄くときめきます。
切断跡は傷んだ骨だけ取り除いて綺麗に皮膚を折り畳み乍ら丸く縫った、ちょっと盛り上がる感じのヤツも好きですが
骨と一緒に肉もちょっと取って窪んだ感じになったヤツも好き。
夢が広がりますね。ビバ欠損。

また無駄に画像サイズデカいので携帯の機種によっては開けないかもです。
ご要望頂ければ上下ちょっと切って小さめに仕立てたりとかも出来ますが、これ以上縮小すると色んな所が潰れてグシャグシャになっちゃうので、縮小は個人々々でお願いしますー。

ピンドラ18話感想

輪るピングドラム18話感想です。
追記に畳みましたが今回もまた長い。

18話『だから私のためにいてほしい』
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プロフィール
アヤツジさんのプロフィール
誕生日 10月16日
地 域 神奈川県
血液型 A型