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嶺二夢だと言い張る

君に歌ってあげたかった曲。車の中で聴いた曲。君がふと口ずさんだ曲。君が好きだった僕の歌。僕にくれた君の歌。
全部ね、全部まだ聴けないんだ。思い出してしまうから。
嬉しそうな君の顔。泣いた時のぐしゃぐしゃの顔。辛いのに頑張ってる時の顔。まだ諦めたくないって強い顔。
傍にいたいって、泣いた顔。
何も悪くなかった。僕も君も。
ただ小さな小さな綻びが、どんどんどんどん大きくなってしまっただけ。
ちゃんと好きだったし、ちゃんと好きでいてくれてた。
だからまだ忘れられないんだ。
すぐに思い出してしまうよ。
初めて手を繋いだ公園。立ち止まって見上げたツバメの巣。寄り添いながら帰った冬の道。車で送った君の家。
何度も何度も、確かめるようにキスをしたこの部屋だって。
苦しいと思うのは君を愛した証拠で、なのに僕はいつまでも立ち止まって足踏みをするの。
さよならって言ったのは僕なのに。
君の涙を忘れられないんだ。
離れたいと願ったのは僕なのに。
動けないよ。愛してるよ。
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