2年前、私はグラウンドを縦横無尽に駆け回るソフトボール選手だった。

レフト、背番号7、打順は6か7。お世辞にも上手とは言えなかったが、練習は真面目にやっていた。

それまでかなり太っていつ、マラソン大会なんて最下位の体力のない私が、中学入学した途端にいきなりスポーツを始めた。しかも、グラウンドを縦横無尽に駆け回るソフトボールを。

辞めたい、と思ったことは無いと言えば嘘になる。特に、冬の筋力トレーニングと真夏の練習は、泣きたくなるくらい辛かった。

それでも辞めなかったのは、上手くバントが決まったり、遠くまで飛んだフライが取れたり、それが嬉しくて仕方なかった。つまりは、ソフトボールが好きだったのだ。

自分自身も、暗い性格から明るい性格に変わったと思う。それに、人並みとは言えないが、痩せる事が出来た。

話は変わるが、漫画のヤンキーは

『阿修羅の正彦』
『鬼の由里香』

など、格好良いあだ名が付いている。(これは漫画だけでは無く、現実世界でも有ることなのか?)

話しを戻そう。

私にもソフトボール選手として、あだ名を貰った事がある。

『エラーの女王』

少し泣きたくなった。