貴女の幸せを祈るから
心の仮面を被りましょう
「嫌」
付き合ってと行ってくる女の子に僕は優しくそう告げた
その子が僕を忘れるようにと
本当は、僕は彼女が好きで
誰よりも彼女を守りたくて
甘えを見せても良いかと思ったけど
でも、僕は道化だから
彼女を幸せには出来ないから
-幸せになって-と祈りを込めて
仮面を付けて叩き落とした
何故かな
ココロがイタイ
流れた涙の色は白
-私が……………、私が世界で貴方を一番愛してるんだからっ-
鮮血にまみれた手を高らかにあげる彼女を助けたくて
救いたくて
-信じなかったっ貴方は…………世界で一番愛してるって言ったのにっ-
ゆっくりとを手に持ったピストルを…好意を向けてくれた少女に向けた
-だからっ……私意外に貴女を愛する子をっ-
コロセバアナタヲアイスルノハワタシダケ
世界で一番愛してる
一般的に言う好意を、愛情を伝える言葉
-セカイデイチバンアイシテル-
それは、歪んだ魔物の言葉
6月の雨の中、響いた銃声は二つ
絶望を救うのは絶望
なるほど納得である
確かに地に堕ち世界の果て迄を呪った少年には
絶望以外の物が絶対に心安らぐモノにはなりえないだろう
もしそんな少年がいるのなら
彼は、安らぐ為に世界中の希望を打ち砕く
それを止めるには…死と言う絶望を与えるしか無い
でもはたして赦されるのか
【絶望救世論】