今日は、元お水のおばさまからお預かりした、
スカートのウエストをお直ししました。
普通、ジーンズやスカートの裾上げくらいは、お直し屋さんのお世話になるでしょうが、
肩幅を狭めたり、ウエストを詰めたり出したり、シルエットを変えたりのお直しは、
料金が気になって気軽にはお直し屋さんには出せないかなと思います。
だって、今日び、使い捨ての安い服ならいくらでも手に入りますもん。
サイズが合わなくなったら、それで終り。
多少キツくても、緩くても、そのまま構わずに着ちゃうか、
自分を服の方に合わせるって方が大多数だと思います。
高いお金を出して、洋服をお直しに出す方と言うのは、
余程、着る物にこだわりがある方か、お金持ち、洋服を商売道具として使う方々くらいなんじゃないかなぁと思います。
んな訳で、常連さんには、洋服が商売道具のひとつでもある、
引退組、現役のお水の方が結構いらしゃいます。
今日、作業したスカートの持ち主のおばさまも、元お水。
今は自分のお店は持っていないそうですが、
息子さんがマスターをしているお店に、ヘルプとして出ているようです。
お年は聞いたところによると70近いらしいのですが、
ロングの巻き髪で、いつもぴったり系のトップス、
足元はヒールの高いミュールを履き、
お肌の衰えはさすがに隠せませんが、
お年とはいえ、同年代のおばさまに比べれば、遥かに若いファッションで、
筋肉質でスマートな身体に、ジーンズ姿が似合ってカッコ良い!
素敵です。
現役の頃はさぞかし、華やかだったろうと伺い知れます。
で、こう言う商売の方々の大概に漏れず、いつも白いマルチーズを小脇に抱いてらっしゃいます(^-^)。
誰が見ても、一目瞭然、元水商売のおばさまです。
お直しのお客様として、ご贔屓にして頂き、もう3年以上のお付き合いになりますが、
わたしはこのおばさまのような人種(←失礼!)が、大好きです。
というか、自分の将来の姿の手本かも知れません。
どうもここら辺地元の無難なファッションに象徴される、
普通のお母さま方の世界に入り切れない自分を、常日頃感じているので、
このおばさまのように、
『いい歳して』と陰口叩くひとがあるかもしれませんが、
(実際、此の界隈では、有名人)
何時までも女を捨てない、着る物にこだわり続けるその姿勢に賛同します。
『いいじゃん、似合ってんだもの!
あんたあの歳であの格好がマネ出来るのか!?ψ(`□´#)』
と擁護したいです。
。。。店番をする人間がこんな女なので、
ご贔屓にして呉れる常連さんは、
皆、地元の知る人ぞ知る有名人か、一癖ありそうな変わり者様が多いです。
しかし、この元お水のおばさまの年齢まで、あと何十年かあるけど、
なかなかにあのレベルまで、保ち続けるのは大変ですよ。
ホントに!!