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バレンタイン(YG)

特別な日に貰う
甘い甘いチョコレート
お前からのものしか
食べたくない。

何て、言われたい。
こんな事俺が考えてると知ったら
お前はどうする?
困るだろうな
確実に。



朝っぱらから女子の黄色い声がうぜぇ、理由はどこぞの野球馬鹿。
チョコレート会社の策略にだまされたバカっぽい女どもに囲まれてへらへらしてる馬鹿はいつもに増してアホづらに見える。

「…死ね山本。」
小さく呟いたのを十代目は聞き逃さなかった。
「獄寺君?…あのさ、その…大丈夫?」
やっぱり十代目はやさしい方だ、
俺なんかの心配を。
「何がです?俺は…「ツナ君!」
俺のことばが聞きなれた女の声でかきけされる。
居たのはいつもよりえらく笑顔な十代目の意中の人で
十代目をあっさり取られてしまった。
邪魔になるのもこれ以上黄色い声を聞くのも頭がいたくなりそうで
サボる事けってい。
(最初からそうすればよかった)

何もいわず教室をでて
メールで十代目に帰るむねをつたえるとなんだか脱力というか
なんて面倒な日なんだとためいきがでる

そもそも女がチョコレートをもって男に愛を伝える風習なんてイタリアにはなかった。

必要なのか?日本ではこんな日が。

この日を知ったのはつい一昨日の事だった、
教えてもらったと言うよりは商店街を歩いてて偶然目にとまったチョコレートの販売をきっかけに知った。
女から男へ、
と言うフレーズは気にいらなかったが同時に
恋人へ…なんて聞いたもんだからつい俺もあいつに買ってしまった。
付き合い初めてからはじめての恋人らしいイベントに少し張り切った自分が恥ずかしくかんじる。
あいつは、俺なんかにもらわなくても色んなやつからもらってる。

苛々が実る中
また一つ女の声、
この声の持ち主は俺が全く知らないやつ。
一応振り向いて確認してみたけど
やっぱり知らない

「獄寺くん!」
「…誰だてめぇ。」
「えっと隣のクラスの…あの、獄寺くんが教室からでてったのみえて、その…」
手からはフリフリに包装したチョコレート
面倒くせぇ。
「いらねぇ。」
強く言い放つと後ろを向けてまた家路をいそぐ
途端後ろからつよい衝撃と柔らかいかんしょく、
女が抱き付いてきたらしい。
…今日は厄日か。
「あのなぁ、お前…」
引き離してやろうと振り返るとそこには涙で顔をくずした女と良く知った男の顔、
なんでこんな怖い顔してんだこいつ
「ごめんな、そいつそれ受け取れねぇ。」
女に笑顔でいうものの彼女の肩に置いた手はすごい力だったんだろう、
「…痛っ、ごめんなさい。」
走って逃げてった。

あからさまな溜息をはきだしたこいつ、
なんなんだ本当。

「獄寺、何で無防備なんだお前。」
「てめぇに言われたかねぇよ。」

鼻をならして俺は歩き出す、
と着いて来る。
ちゃっかり鞄もってこいつもサボりか?なんて考えてたら気が付いた。

「…お前、今日もらってたチョコレートは?」
「あぁ、全部保健のおっさんにあげて来た。」
「は?なんで。」
「俺、貰いたい子いるんだ。」

にやにや、
きもちわるい笑顔
うざすぎる。

「知るかバーカ。」

バレンタイン、
嫉妬して嫉妬されて
厄日で
面倒すぎるけど

まぁ一年に一回なら、
とか考えた甘い俺が1番バカだ。

俺の家まで手とか繋いでってる辺り
本当のバカ。








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一足おくれのバレンタイン話!無駄に長い上に乙女ごく。

すきすきす(SN)

●なまものパス● 受の誕生日(一月一日なら→0101)と攻のあだ名(ラジオでの呼び名)を続けて半角英数。

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