科学者道化師コラボのお話です。
「Give me…」の続き的なノリで…
こう言う風なサボりも良いかなって…←こら
*attention*
科学者道化師コラボのお話です
本家Laurentia!(学パロ)設定でのお話です
ほのぼのなお話です
「Give me…」の続き的なお話です
よってちょっと深夜テンション混じり?←おい
次の日の朝にあせるムッソリーニさんが書きたかった…←
カルセはこう言う性格です(笑)
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした…!
以上がOKというかたは追記からどうぞ!
顔に当たる日差し。
それを感じてムッソリーニは目を開けた。
いつのまにか、日も明けていたらしい。
そう思いつつ彼は小さな声を漏らす。
「ん……っ」
そう声を漏らしつつ少し寝返りをうちかけた時、体が痛くて思わず呻いた。
意識が大分覚醒する。
「ぅ……何」
そう声をあげたが、その声も微かに掠れている。
一体これはどういうことだろう?
小さく呻いた彼はこの体の痛みの理由を探った。
しかし、すぐに思い出す。
というのも……
同じベッドの上。
ムッソリーニの隣に寝ている淡水色の髪の男性……カルセの姿があったから。
「あ……」
すぐに、思い出した。
昨夜のこと。
部屋に帰ってきてすぐ、此処で彼とキスをして……
そこまで思い出したところで、ムッソリーニはかぁっと顔を赤くした。
「俺、何……っ」
彼とキスをしているうちに、どんどん止まらなくなった。
学生だからとか、相手が先生だからとか、そんなこと全て吹き飛んでいた。
愛しい。
触れたい。
触れてほしい……
そんな想いで彼を求めた。
でも今思い返すと、頬が熱くなる。
自分はいったい、彼に何をいったのやら……――
ともあれだ。
珍しく、カルセはまだ寝入っていた。
ムッソリーニの体をしっかりと抱いたままに。
思えば、眠っている彼なんて初めて見た。
いつも余裕の表情で自分を乱して、次の日の朝は自分より早く目を覚ます彼。
ちゃんと寝ているのかと聞きたくなるくらいだった。
でも、今彼は眠っている。
ムッソリーニはそんな彼をまじまじと見つめた。
聞こえてくるのは静かな寝息。
閉じられた瞼に落ちる睫毛の影。
左目の端にある泣き黒子が色っぽい。
柔らかな淡水色の髪は白いシーツの上に波打っている。
ムッソリーニはおずおずとその髪に触れた。
柔らかく癖のある彼の髪。
思えば、それに触れたことはあまりなかった。
「いつもカルセさんは俺の髪を撫でてるんだけどなぁ……」
身長差の問題だろうか。
カルセとムッソリーニは十センチくらい身長に差があるから……
そんなことをムッソリーニが思っていた時。
「ん……」
小さな声を漏らして、カルセが目を開けた。
彼の藍色の瞳と、ムッソリーニの青い瞳とがぶつかる。
ムッソリーニは大きく目を見開いた後、視線をあちこちに彷徨わせた。
彼に見惚れていた。
……何だか、気まずい。
「……ムッソリーニ?」
小さな声でカルセはムッソリーニを呼んだ。
彼の腕のなかでムッソリーニはびくりと体を強張らせる。
どういう反応を返そうかと悩んだ。
そんな彼をみて、カルセはふっと笑った。
そしてそのまま、ぎゅっとムッソリーニを抱き締める。
「おはようございます、ムッソリーニ」
「お、おはよ、カルセさ……っ」
抱き締められた腕から逃げようともがいた時に、体が痛んだ。
小さく息を詰まらせた彼をみて、カルセはくすくすと笑う。
「ふふ……昨日あれだけしたら、ねぇ……」
「い、言わないでください……っ」
恥ずかしい、とムッソリーニは布団を口元まで引っ張りあげる。
カルセは彼をみて笑うと、優しく彼の背や腰を撫でた。
「ふふ……可愛い」
「もう、カルセさんは……って!」
そこでムッソリーニははっとした。
慌てたように首を捻って、時計の方を見る。
もうすでに時刻はいつもならば学校に向かっている頃を示している。
「い、いかなくちゃ……っ」
そういって体をおこしかけたムッソリーニだったが、すぐにベッドの上に潰れた。
そのまま小さく呻く。
体が痛い。
ついでにいうなら、カルセが体を抱き止めて離そうとしない。
「無理をして起きる必要、ないんじゃないですか?」
そう言いつつ、カルセはムッソリーニの髪に口づける。
ムッソリーニはそんな彼の腕から離れようとしつつ、いった。
「そういう訳にもいかないでしょう!
そもそもカルセさん、仕事は……っ」
「大丈夫ですよ。一日くらい休んだって」
ちゃんと届け出はしておきます、と呑気なことをいうカルセ。
それをみて一瞬驚いたように目を見開いたムッソリーニだったが、
すぐに慌てたような口調でいう。
「な、何いってるんですか!俺はともかくっ……」
「だって、一人でいるのはつまらないでしょう?」
カルセの言葉にムッソリーニはうっと言葉を飲み込んだ。
以前、ムッソリーニが疲れて"明日休みたいな"などといったときも、
カルセはそうしてしまえば良いといった。
でも、ムッソリーニ自身がその考えを否定したのだ。
"一人で家にいても退屈だから"と。
カルセはムッソリーニを見つめて、微笑む。
そしてぎゅっと彼を抱き締めながら、彼の耳元に囁いた。
「私も貴方と一緒にいますよ。
そうすれば、寂しくもないでしょう?」
ムッソリーニは彼の言葉に"それは確かにそうだけど……"と呟く。
確かに彼がいてくれれば心細くはない。
けれど……
「でも……!」
「別に学校にいっても良いですが……まともに歩けます?
あと、声も掠れていますがどう説明するつもりですか?」
カルセは微笑みながらムッソリーニにいう。
彼の言葉にムッソリーニは青い瞳を幾度も瞬かせた。
確かに、そうなのだ。
体が重くて、気だるい。
ついでにいうなら、昨夜散々声をあげたためか、カルセの指摘通り声が掠れていた。
これは……どう誤魔化そう。
風邪だという?
それはそれで周囲を心配させそうだ。
それに……こんな状況だと、勘の良い人間にはバレそうなきがする。
そうなるくらいならば、風邪を引いたといって休んだ方が……
ムッソリーニはそう思う。
カルセは彼の顔をみて微笑むと、もう一度ムッソリーニにキスをした。
そしてそのまま優しく彼の体を撫でつつ、抱き寄せる。
「大丈夫ですよ、ムッソリーニ……
ちゃんと私が側にいますからね?」
「でもカルセさ……本気?」
学生である自分はまだ良い。
でも、カルセは?
彼は成人していて、働いているわけで……――
そう心配そうにいうムッソリーニ。
カルセは彼をみてふわりと笑うと、いった。
「人間誰しも風邪くらい引きますよ」
……要は、仮病か。
「保健室の先生なのに良いのかなぁ、そんなことして」
ムッソリーニはからかうような口調でいう。
カルセはそんな彼をみて微笑むと、いった。
「保健室の先生だからこそ、生徒のサボりたいという心境もわかっているつもりですよ」
そういいながらカルセは軽くウインクをする。
そして愛しいムッソリーニを抱き締めながら、ささやくような声でいう。
「可愛い恋人と一緒にいたいんですよ。
たまには、こう言う嘘も許されると思いたいですね」
少し甘えるような彼の口調。
力の強い彼の腕。
もう、仕方ないなぁ。
ムッソリーニはそう呟きながら彼の胸に顔を埋める。
どうせもう遅刻だし、彼のいう通り体の調子もある意味で良いとは言えない。
たまには、たまには……――
そう思いながら彼の胸に顔を埋めると、カルセは嬉しそうに笑う。
"欠席の連絡をしなくてはね?"等といいながら、
彼は子供のような笑みを浮かべたのだった。
―― たまには… ――
(たまにはこんな我儘も許されるかな?
昨日の夜からずっと一緒にいたのに今も一緒にいたいなんて)
(愛しい恋人。
彼を抱き締めれば甘えるように胸に顔を埋められて)