一目見て、ひとこと声を聴いて、
心臓がびりびりしました。
仲村さんを好きな気持ちが
惰性であったことに気づきました。
恋をした相手は
既婚者で、お子さんもいました。
そして、もう二度と会うことのないかもしれない人です。
でも、あきらめようと思えない。
忘れられる気がしない。
すき。
仲村さんが居なくなってしまった。
10月までの長期旅行。
この間に奥さまは荷物を整理して
ふたりは顔を合わせることなく
さようならということらしい。
第三者のあたしさえ胸が苦しくなる。
…理由は
他のことでもあるのだけれど。
その、他のこととは
仲村さんの新しい恋人のこと。
正しくいえば恋人ではない。
付き合ってはいないし、
恋もしてはいない。たぶん。
自らの被害妄想と希望的観測と
有能な探偵である知人の証言と
美人でお喋りな張本人のお陰で
あたしがそう思い込んでいる
だけかもしれないけれど。
そしてあたしは
彼女のことが好きではありません。
嫉妬とか惚れた弱みだけじゃなくて
昔から、好きになれない。
彼女はいい子で、
こんないい子を好きになれないのは
おまえが悪いんだと
言われているような気分になるから
あたしは彼女を好きになれない。
だから知人の証言から
仲村さんの一言を聞いたとき
正直、安心してしまいました。
「手は出したけど、付き合おうとは思わない。」
最低な一言。
男としての自信を取り戻すための
強がりにも思えて仕様がないけれど。
仲村さんをを最低だと思う前に、
よかったと言ってしまった。
そうしていろいろ考えて、
今のあたしの心はとても穏やかです。
言うなれば悟ったかのような。笑
とりあえず、
仲村さんが帰ってくるまでの間に
あたしはいい女になるのです。
仲村さんに手を出されるようにではなくて、
見直されて、職場の同僚であることを公開させるために。
ごたごたしていました。
久しぶりに日記を書きます。
ここ数か月で
なんだか身に余る体験をしまして、
だからって何一つ実を結ばないという。
あたしがあたしであるかぎりそんなもんです。
思いの吐き出し場所を
作っていたことも忘れてもんもんとしておりました。
なんかもう本当にいろんなことありすぎて
まとめて書いたら全部
うそみたいになっちゃうけど本当の話。
簡潔に申し上げると
第一話 親友の彼氏の親友を紹介してもらう(4月末)
第二話 出張先で27も年上のおじさんにセクハラされる(5月中旬)
第三話 後輩に限りなく保険を張り巡らした告白?をされる(6月頭)
第四話 仲村さんから、ほぼ確実に離婚するという話をきく←いまここ
という4本立て。
いま思い出しても眩暈がしそうなラインナップ!
色恋沙汰が多すぎます。
かといってモテキとは程遠い。
巷の同年代はこんなこと日常茶飯事なんでしょうけど。
興味がある方は是非きいていってください。