冬コミに行った際に惹かれるように買ったBL同人ゲーム『Re;quartz』のお話。
ほぼ4年前に発売してた、興味はあった気がするけどオメルタとかにお熱だったのでスルーしていたような。
マミヤついでに購入決めたら落ちてしまった、そんなりくぉーつ。
一週間ほど前にフルコンしたんですが落ち着かないのでだらだら感想。サイキせんせーずるい、沼。
犠牲無しでは、未来は訪れないーー。
リセット世界体験ADV。
主人公総受け、ED20、なんとびっくりフルボイス。
リセット世界体験ADVだけあって攻略がものすごく複雑でした。
STARTから始まる1週目、そして1週目で迎えるENDから続く2nd。
一週目からフラグを回収していないと現れない選択肢。
このフラグがないとBADEND確定とか結構あり。
積んでるとか興味あるとか、そんな人には副読本必須かと思われる。
エンディングさえみれたらいいって人は有志による攻略サイトを見るのがいいと思うけど、いろんなフラグがあって、フラグごとに多少話がふえたり理解したりできると思うのでここはやっぱり副読本をオススメ。
副読本読まないと正直とても理解しずらいので理解したい人にもやっぱり副読本があるといいです。
ゲーム購入はステラワースさんがオススメです、特典健在してます。
エンディング後日談フルボイス短編ストーリーディスクが付いてきます、なんて豪華なんだ。
もうすぐ4年前の作品だというのにまだ特典つけてくれるステラワースさん偉大、B-clustarさんありがとう。
派生作品(副読本、支部にあるSSや初回冊子のSS、完売した同人誌の再録本、ドラマCD)もたくさんあるので本編終了後のアフターケア充実してます、ありがとうB-clustarさん。
以下ゲーム本編、特典ディスク、派生作品等、各キャラネタバレ。
見にくい+めちゃながい。
ゲーム本編大まかな感想
犠牲無しでは未来は訪れないし、そもそも犠牲にする道を選んだとしても未来と呼べるものが訪れないキャラもいた。
メリーバッドエンドといえばメリーバッドエンド、別の道の可能性はあるけれど本編中にその描写なし。
明るい未来、幸せなエンディング、光属性のゲームを好む方にはあまりオススメはできない作品。
ほの暗く、多少傷に残るぐらいの作品が好きって人にはオススメな作品。
急展開が多い上に内容が複雑で、誰が消えて誰が生き返って、っていうのはよく分かりません。
私の理解力が乏しいのもあると思いますけど…orz
シナリオが心に残るというよりは、キャラクターの性格が心に残る感じなので個人的にはキャラゲー部類。
よくわかんないけどこいつやべえな!みたいな気持ちで受け入れられる人は楽しいし、ちゃんと知りたいって人にはもやもやします。
私は圧倒的に前者なので受け入れちゃってます。
ナオくんがモトイを殺すシーンがありますが、混乱してるナオ君可愛いと思ってしまいました。
とても楽しかったです。
各キャラ感想
・モトイ
メリバ代表、アサクラモトイ。
好青年と思いきやなかなか歪んでました、モトイ病みポイントなんてものも存在するのも納得するレベル。
狭い街のみんなのお兄ちゃん、頼られる存在。
でもそれは街の人達がモトイに対してそれを求めたから、それに答えることでみんなに愛される自分でいようとした結果築き上げられただけで。
そのせいもあってなかなか傲慢な性格になったと思う、話聞かないあたりが特に。
でもナオが街に引っ越してきて、世話焼きからナオに構うことで優先順位がナオ>街の人になり、街の人たちからは「モトイって変わったよね」と言われるようになる。
ようやく頼られる自分から自分の意思を尊重する自分になれたのにね。
それが悪いことなのかいいことなのかは分からないけど、自由になったという面ではいいような気もする。
このあたりに関しては再録にある「just another day」をよんでいただきたい、ナオに惹かれるようになったきっかけでもあるお話。
モトイの思うことや頼られるような存在になったときについてくる期待などの面倒ごとについていろいろ思うモトイが知れる。
ちょっと性格悪くも感じるがそれもご愛嬌ということで。
デートできるって言った後に待ち合わせを放置するのは心が痛みすぎたし、ナオくんそれは身勝手すぎるぞ…とはめちゃくちゃ思った。
「浮かれてバカみたいじゃん…」って言われたときは申し訳なさしかなかった…、ほんとすっぽかしてごめんって…。(もちろんモトイルートはBADしかいけない選択)
エンディングは…いいのかそれで…っていう感じ。
でも二人に出来ることはそれしかなくて、現状を打破するには第三者の存在が必要で。
こうすることでしか二人が生きていられる道はなんだなって思うと切なくて、モトイが忘れるとしても、それでモトイの大切な人を犠牲にしてリセットを続けて、ナオ君だけがそのことを憶えているっていうのは辛い。
罪悪感に苛まれては自殺して終わらせようと思って、でもモトイの姿をみたらそんなことどうでもよくなっちゃって。
モトイと会えることだけがナオくんの生きがいになって。そしてそれを1000回も繰り返して。
救いの手を差し伸べてあげたくて仕方ないエンディングだった…。
モトイが殺されてしまったら、ナオ君は迷わず自殺する道を選んで、世界に別れを告げるだろうな…。
ちなみにモトイルート以外ではナオに対する当たりがきついので、初めにやっといたほうがやる気をなくさなくて済むと思ったキャラでした((
・ユヅキ
本編じゃ一番良く分からなかった代表、イチミヤユヅキ。
いやほんとわかんない、なんでそんなにナオくんに執着してるの??そんな何回もナオくん殺さないでくれる??
なんて何度思ったか…。(1週目で2週目継続フラグ回収してなかったのが原因)
彼を知るには派生SSとか副読本とかそっちをみるのが一番いい。
ナオとの出会いも、執着もそっちで知りましょう。
ともかくいえることは可哀想な子。
誰にも理解されず、心中を共有する相手もいない孤独で寂しがりや。
そんなユヅキがナオと出会って、組織から監視されて、兄弟がいても弟を理解できず理解されず、同じ孤独をもつ相手として共感してユヅキにとってナオは唯一無二の存在。
ユヅキにはナオしかいないから、ナオがいなくなった世界なんておかしくなってしまうから、だから自殺してしまうぐらいなら俺が殺します。っていうエンディング。(ナオはサヴァンなので他殺では死ぬことができず、自殺でしか死ねない)
幸せな結婚ってなんだ(エンド名)
目覚めるたびに「殺して」っていうナオくんがつらい、それを聞いてずっと殺し続けるユヅキも辛い。
ユヅキにはナオしかいないのに、そんなナオが求めるのは死ぬことだけで、果たして幸せになる道はあるのか…?
そもそもモトイがナオを襲うように仕向けて殺させるようなことをしたのが一番だめだったんじゃないかって思うんですけどね…((
ユヅキが報われる日を願います。あぺんど(4周年記念を目処に配布予定の追加データ)めちゃくちゃ楽しみです。
誰からも理解されず、選ばれなかった彼が選ばれるそんな道が。
・サイキ
こいつほんと私の沼でした代表、サイキ(下の名前は無し)。
いやほんとずるい大人は反則ですわ、ムリ、好き。
このキャラもまた副読本とか派生SSよむと沼が深くなって本編がより楽しくなりました。
ノリとチャラさで生きる快楽主義者っていうキャラ説明ですけど、そうでもしないとこの人生きていられないんじゃないかなって。
サヴァンである前に一人の人間としての人生だったサイキの過去は組織によって奪われ、組織で生きるには組織の求めるサヴァンでいなければならなくて、サヴァンだからこそ大事にされるという虚構にすがって生きてきたような人。
組織の求めるサヴァンでいるために自分の意思関係なく人を殺すし食われもする(クリスマスSSは多分こいうことだと思う)。
自殺っていう道を選ばなかったなって思う、
だからサイキ自身を想って泣くナオをみて、ずっと追われると分かっていても組織を抜けること選びサヴァンとしてではなく人間として生きる道を選んだのかなぁとかなんとか。
ナオが組織の人間を殺した罪とか勝手に背負って逃げようとするのはほんと身勝手でナオくんだってそんなサイキのことをほっておけなくなって当然だし付いて行くのも納得。
コイツの沼は派生をみて深くなる、とんでもねえやつだ…。
エンドロール後のエピローグではなんか比較的いちゃついてたから後日談SSは大体いちゃついてるのかなっておもったらナオくんを弄んだあと殺して遊ぶ最低野郎だった。あと暗転多い、めっちゃせっせしてる。
好きな子いじめたいタイプ、の殺す版。(死なないからこそできること)
簡単に殺すくせにナオくん大好きなんだなこいつ…、としか思えない派生の数々。
なんて…なんてやつだこいつ…好き…。
ただでさえサイキ自身沼なのにさらにナオくんに執着してる姿は最高に美味しい。
好みドストライクだからって執着しすぎでは?好き。
執着しすぎて組織からも目をつけられて監視対象になっちゃってるしそれでも追っかけることをやめないサイキ先生。
ただそこもまた「組織のサヴァン」としてではなく一個人の感情で執着してるのがいい。
組織のサヴァンでしかなかったサイキがナオくんと歩むことで違う道をこれからも進んでほしいそんな人。
・レイト
お兄ちゃん大好き代表 ミズカミレイト。
誕生日さえもナオの誕生日の話になるレイトくん。
こいつにはナオくんしかいねえ、それだけだ。
だからこそ真相エンドでのレイトの姿はなんともいえない気持ちになってしまった、ナオがいただけでこの子はこんなにも変わってしまったのか、と…。
複雑すぎてなんとも言えない彼。
ナオくんの病気の原因はこの子にあって、その罪悪感から世話をして、でも世話をできるのが嬉しくて…。
原因になった自分を憎んでほしくて、でも今のナオくんは憎んでくれなくて。
この子が憎しみを抱くのも、嫉妬するのも、恋愛も性欲もすべてナオくんが中心にいて。
病気の原因は自分にあるからこそ治すためには離れないといけなくて、でも離れられなくて。
そういった感情全てを自分の中に閉じ込めて。
なんかもうこの子もしんどい、どうしんどいのか言葉に表せられないしんどさを持ってる。
ナオくんが血の繋がった兄じゃなかったら、事件も起こらず物語が始まらなかった。
そんなミズカミ兄弟。
BADエンドの『他人事』のレイトの顔はごめん、笑ってしまった…目に光がないのほんと…笑ってしまってすまん…。
なんていったらいいのかもうわかんない…!!とりあえず幸せになってくれ…ここに式場を立てよう…。
公式同人誌のほうはまだ入手できてないので電子書籍配信楽しみに待ってます。
・ナオ
頼むから幸せになってくれ代表、ミズカミナオ。
本作の主人公で彼がサヴァンだったからこそ全ての始まり、リセットする世界の中心人物。
ナオくんがサヴァンじゃなかったら裕福な家庭で兄思いの弟と両親に囲まれて幸せに過ごしていたんだろうなって思うとつらい、とてもつらい。
サヴァンに産まれてしまったからこそ親には化け物扱いされて、もともといない存在のように扱われて、退屈な日々から逃げるように犯罪に手を染めた結果、両親に一度殺されて。
他殺では死なないから実の両親に殺された記憶だけが残って。
そしてそんな両親も自分を慕っていた仕事相手に殺されて、なにもかもが自分のせいで。
その結果レイトの感情を利用して事件を起こし、ナルコレプシー発病とサヴァン時代の記憶喪失。
そんな過去を忘れてサヴァン時代に望んでいた性格になって、これからを生きるのはいいことなのか悪いことなのか。
そこはわからないけれどナオくんが幸せになってくれるのならそれでいいです…。だからモトイルートもユヅキエンドも幸せになってお願い…。
ナオ君も幸せになってほしいから全ての原因である自分を消すことでみんなの幸せになる、トゥルーエンドっていうのは認めたくない…。
そんなトゥルーエンド私はみとめねえ…。ナオ君も生きて幸せになるべきなんだ……。
ともかく全体的に幸せになってほしいと願わずにはいられない作品でした。
長い!